『女王陛下のお気に入り』がアカデミー賞の大本命!?
今年のアカデミー賞で最多の10ノミネート(9部門)を果たし、受賞に最も近いといわれているのが『女王陛下のお気に入り』。女たちの妖艶でスキャンダラスで、サスペンス的な、しかもいけないものを覗いているような禁断の感覚。あぁ~、そんなドロドロな人間模様、悪趣味といわれようが早く見てみたい!
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『女王陛下のお気に入り』
ムネアツなポイントは?
“イギリス王室のドロドロした確執劇が面白い!”
日本の時代劇に当てはめれば“大奥”の世界。欲望と嫉妬が渦巻く、ドロドロのドラマが描かれる。女王が女性との“関係”を楽しんでいることがわかり、危険なほどエロチックな空気も充満していく。さらにサラとアビゲイルによる、女王の取り合いが展開するのだが、しだいに3人の駆け引きは予想できない心理ゲームに。スキャンダラスでありつつ、プライドを闘わせる濃密な人間ドラマは、とにかく見応え十分。
なかでも圧倒されるのは、メインキャスト3人の演技だ。実は今回のアカデミー賞には、女王役のオリヴィア・コールマンが主演女優賞に、サラ役のレイチェル・ワイズとアビゲイル役のエマ・ストーンが助演女優賞にノミネートされている。相手の心を嬉々として操り、ときには感情を爆発させたかと思えば、必死に耐えて苦虫を噛みつぶす。状況に応じた3人の妙演・熱演・怪演は、やや大げさな面も含めて、作品を大いに盛り上げる。ここまでハイレベルな演技合戦は最近の映画では珍しいほどだ!
“宮廷モノ”といえば、ゴージャスなセットや衣装をイメージするだろう。しかし今作の場合、モノトーンや沈んだカラーを基調にした色づかいが多く、ロウソクの光を効果的に使ったダークな室内など、リアルな演出が目立つ。17匹ものペットのウサギたちなど、宮廷生活での生々しくも異様な日常にフォーカスしているのも斬新な視点。おぞましさや悪趣味もこめられ、あらゆる要素が一筋縄ではいかない作品となっている。
『女王陛下のお気に入り』
監督/ヨルゴス・ランティモス 出演/オリビア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ 配給/20世紀フォックス
2018年/アイルランド・イギリス・アメリカ/上映時間120分
2月15日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
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