“アルファ”らしい芸当が満載!〈アルファ ロメオ〉ジュニア
ごく個人的な感想からの導入で申し訳ないのだけど、〈アルファ ロメオ〉が手掛けると、「エントリーSUVもこうなるのか!」が“見える化”されたのはものすごい衝撃だった。そう、昨年6月に登場したジュニアだ。
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ブランド初となるBセグメントSUVで、同じコンポーネントは同傘下である〈プジョー〉3008や〈シトロエン〉 C4 、〈ジープ 〉アベンジャー、〈フィアット〉600などなどに横軸展開されているモノ。しかし「いやはやなるほど」と思うのが、それぞれ「これ、けっこうコストがかかるのよ」と思われる前後ライト系ユニットなんかをブランドごとに作り分け、共用部品は最小にとどめて、それぞれのブラントをしっかりと訴求しているトコロだ。つまりブランドのヘリテージのアイコンであるデザインは多様性を示しているということ。このジュニアはその、際たるプロダクトなように思う。



〈アルファ ロメオ〉では既視感のなかった、横幅細目の背高フォルムながら、やっぱりグリル周りの作り込みにイタリアンブランドな説得力を感じさせる。まず、ちゃ〜んと伝統の盾型の三角グリル“トライロープ”が鼻先に鎮座している。この中には伝説の“人をのみこむ大蛇”ビシォーネと赤十字が、現代的でシンプルなパターンに変換されて配置され、とてもデザイン的だ。これは個人的にクスッと笑えたブラックジョークだな、と思ったのは、ビシォーネに飲み込まれる人型の柄が、人の命を守るセンサーとして使われているところ。こういうネタっぽさも〈アルファ ロメオ〉ならではの芸当な気がする。
リアデザイン周りはキュッと上がったヒップラインがセクシーで、リアライトの配置も独特だ。黒を多用して腰高をさらに腰高に見せるような、一風変わった吊り上げ感を演出している。フロント同様、三連の発光体を使用することで横方向へのアプローチもあるから、〈アルファ ロメオ〉って、やっぱりバックシャンのクルマづくりがうまいなと見入ってしまった。
限定車のジュニア イブリダ スペチアーレ

筆者がドライブしたのは限定モデルのスペチアーレだったから、ドアを開けるなり目に飛び込んできたのは〈サベルト〉の、スッカスカに軽量化されたスポーツシートだった。パワーユニットは1.2ℓガソリンターボのマイルドハイブリッド。正直この諸元にスポーツシートはかなりのオーバースペックだけど、いやはや〈アルファ ロメオ〉ならではの「カッコイイんだからなんでもいいじゃん?」ですべてOKになっちゃうチカラ技のおかげ(?)で、そんなアンバランスさこそが魅力だと逆に好感を持ってしまう。インテリアにも随所に大蛇や四葉のクローバーなど、オールドファンをも喜ばせてくれる“イースターエッグ”が満載だった。
そう、走りに関してはちゃんとイタリアンな飛び出し感はあるものの、驚くほどの燃費のよさ&軽快なハンドリングで、取り回しのよさはもとより長距離ドライブも楽しめる感じだから、〈アルファ ロメオ〉入門カーとしてもおすすめしたい。ただしここで沼ってクアドリフォリオ系にまで到達すると……、全く違う世界が見えてきちゃうんだけど。
★DATA 〈アルファ ロメオ〉ジュニア イブリダ スペチアーレ
●全長×全幅×全高:4195×1780×1585㎜
●車両重量:1330kg
●ホイールベース:2560㎜
●エンジン:1.2ℓ直列3気筒DOHCターボ
●エンジン最高出力:100kW/5500rpm
●エンジン最大トルク:230N・m/1750rpm
●フロントモーター最高出力:16kW/4264rpm
●フロントモーター最大トルク:51N・m/750〜2499rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:前輪駆動
●税込み価格:533万円(全国限定200台)





































































