炭火調理が食欲をそそる、 一斉スタートのイタリアンコース!
東京やイタリアで修業した大原易裕氏が創業し、イタリア料理店をいくつも手掛ける〈カステリーナ〉グループ。2026年2月11日、わずかカウンター8席のガストロノミーイタリアン〈カイト(CAiTO)〉を西麻布にオープンしたとあって、耳目を集めている。
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- アレが食べたいからこの店へ! Vol.93 〈カイト〉
〈カイト〉は“カステリーナが紡ぐ糸”という意味の造語。“生産者とお客様をはじめ、関わってくださる大切な方々とのご縁を、1本の糸のように丁寧に紡いでいきたい”という想いが込められている。
左から統括料理長の内田恒太氏、支配人の小口 豪氏、創業者の大原易裕氏
シェフを務めるのは、〈カステリーナグループ〉統括料理長の内田恒太氏。名店で研鑽を積んだ後、大原氏のもとで薫陶を受けた。シンプルで素材の存在感を尊重するような手のかけ方が好み。炭火調理を得意としている。そんな内田氏のもと提供されているのは、一斉スタート(1回転)の“コース料理”(2万900円)。素材を生かした10品前後のメニューを体験できる。
“モッツァレッラ”
“モッツァレッラ”は国内随一の職人、竹島英俊氏が手掛ける千葉県にある“クルックフィールズ(KURKKU FIELDS)”の水牛モッツァレラ。爽やかな乳清(ホエイ)に蕪の香りを移したソースとシチリアのオリーブオイルを合わせ、メリハリを加えた。
“フォアグラ”
〈カステリーナ〉のシグネチャーをフィンガーフードに仕立てたのが“フォアグラ”。カンノーリの中にはフォアグラと隠し味のいぶりがっこ。たっぷりとまぶされたピスタチオが香ばしく、上にあしらわれた赤いペンタスの花がキュート。ほんのりピリッとしたナスタチウムの葉で巻いていただくのも新しい。
“プロシュット”
“プロシュット”はイタリア〈ベルケル〉の生ハムスライサーで極薄にスライスし、ふわふわの空気を包み込んでいる。野菜とチーズを詰めたフリットが下にしのばされているので、合わせていただくといい。
“平目”
ウルイなどの春野菜を取り合わせたのが“平目”。平目のカルパッチョは適度な脂がのった上味で、カリフラワーのクリームとスライスの甘みが寄り添う。煎り酒の泡や金柑が香味を加える。
“鰆”
“鰆”は炭火焼きで香ばしく焼き上げた。神奈川県の〈並木屋〉から仕入れた神経締めの魚で、鮮度がいい。ふくよかな身には、品のいい根セロリのソースが相性抜群。
“緑”
中盤の箸休めとして提供されるのが“緑”。千葉県にある井上隆太郎氏の〈苗目〉からのハーブ類をたっぷりと使った。食材によって調理法を変えるというこだわりで、野性味のあるセルバチコのソースが主張する。
“牡蠣”
“牡蠣”は、乳清の中で温度調整した牡蠣と豆乳で茹でた牡蠣のリゾット。宮城県にある阿部晃也氏の〈奥松島水産〉の牡蠣は、クリーミーな味わい。同じく宮城県にある、木村正明氏の〈竹取倶楽部〉の米“かぐや姫”は優美な甘みをもつ。
“猪”
ロングパスタ“タヤリン”
自家製の手打ちロングパスタ“タヤリン”を合わせたのが、“猪”。白ワインで煮込んだ猪のラグーソースは、ポルチーニ茸やアンチョビと高め合い、旨味が抜群だ。
“鴨”
メインディッシュは“鴨”。快味のある“つくば鴨”を炭焼きでパリッと焼いた。鴨ガラを煮詰めた赤ワインソースが力強い。ショートパスタの“アニョロッティ”も乙な味わいだ。
“藪肉桂”
“藪肉桂(ヤブニッケイ)”は、和シナモンを用いたパンナコッタ。本葛が加えられているので、とろりとした食感になり、新感覚の味わい。
支配人の小口豪氏による9グラスの多彩な“ペアリング”(1万2100円)もおすすめだ。
左から、“ドラピエ カルト ドール ブリュット”、“シャルトリューズ・ヴェール”、“菊姫 にごり酒”、“メイブラム&フィス シャトーヌフ デュ パプ 2023”
“ドラピエ カルト ドール ブリュット”は最初に提供されたシャンパーニュ。ピノ・ノワール主体のしっかりとした骨格で、コクのある料理と相性がいい。リキュールの“シャルトリューズ・ヴェール”は、清涼感のあるハーブの香りが心地よい。サラダと寄り添う香味だ。牡蠣にペアリングされたのが“菊姫 にごり酒”。甘い香りが主体で、滑らかな口当たりだ。牡蠣のミネラルをそっと包み込むよう。“メイブラム&フィス シャトーヌフ デュ パプ 2023”は鴨の佳味を包み込んでくれるような赤ワイン。力強い果実味と細やかでシルキーなタンニンで、いい余韻を残してくれる。
得意とする炭火調理も間近に感じることができるカウンター
ほんの少し見上げるような対面ステージ構造は、奥行きのある二段構えで、臨場感が抜群。オープンキッチンから聞こえるパチパチと炭火の爆ぜる音がムードを盛り上げる。
素材のポテンシャルを引き出したイタリアンとペアリングを味わいに、〈カイト〉に是非とも足を運んでみて!
⚫︎コース料理 2万900円
・モッツァレッラ
・フォアグラ
・プロシュット
・平目
・鰆
・緑
・牡蠣
・猪
・鴨
・文旦
・藪肉桂
・フキノトウ
⚫︎カイト(CAiTO)
住所:東京都港区西麻布1-4-22 PRESTIGE西麻布B1
営業時間:18:30~ 一斉スタート
定休日:日曜、不定休
TEL:03-6432-9950
URL:https://www.instagram.com/caito.nishiazabu/
※サービス料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。









































































