若手ホープを料理長に抜擢した、新たなるフレンチレストランに期待が高まる!
日本のフランス料理をリードしてきた〈ひらまつ〉。ポール・ボキューズ氏やプルセル兄弟、フィリップ・ミル氏など、海外からの有名シェフを日本に上陸させてきたことは誰もが知るところ。そんな〈ひらまつ〉が2026年2月21日、恵比寿にこれまでとは違う、新しいレストランをオープンした。

〈エイチアールエムティー ステージ(HRMT STAGE)〉は、長年培ってきたレストランの伝統を見つめ直して再構築。次の時代へ継承するためのステージとして位置づけるフランス料理店だ。店名は会社名〈Hiramatsu〉から抽出した文字をもとに、“調和(Harmony)”、“再構築(Restructure)”、“瞬間(Moment)”、“伝統(Tradition)”を取り合わせた。
志水厚太氏
料理長を務めるのは、29歳の志水厚太氏。2016年〈ひらまつ〉に入社してから研鑽を積み、〈リストランテASO〉副料理長を経て、〈代官山ASO チェレステ 日本橋店〉料理長の重責まで担った若手のホープだ。20代の若いチームを力強く牽引する。
コースとアラカルトの両方が楽しめるが、志水氏がおすすめするのは、自由に選べるアラカルト。
若手らしく、自由な発想で料理を生み出す志水氏
“7日間かけて仕上げた自家製パテアンクルート”
アラカルトの中でも、志水氏が特に力を入れているのが、“7日間かけて仕上げた自家製パテアンクルート”(1800円)。名前のとおり、7日間の丁寧な工程を経て1本1本作りあげる貴重なパテだ。豚肩、砂肝、フォアグラ、タンを5ミリ角のダイスカットにして、卵白を加えた豚ミンチ、アプリコット、ピスタチオ、スパイスを合わせた。様々な食材があるので小気味いい食感で、それでいて、それぞれがしっかりと味わえるのが特長。パイの“エントツ”から入れられたジュレのなめらかさもいいアクセント。
“オリエンタル出汁”
最初に提供されるのは、グジェールと“オリエンタル出汁”。“オリエンタル出汁”は、利尻昆布の出汁を、まぐろ節、エストラゴンなどのハーブをとおして抽出。旨味とさわやかさを併せ持つオリジナルの出汁だ。このオリエンタル出汁や昆布出汁をベースにしたスープやソースも生み出している。
“グリーンアスパラガス オランデーズソース”
“グリーンアスパラガス オランデーズソース”(1600円)は、緑色が美しい北海道のグリーンアスパラガスの濃厚な味わいを楽しめる。エスプーマから絞ったオランデーズソースは、ふわふわの食感。
“自家製フライドポテト 味噌タップナード”
人気なのが、“自家製フライドポテト 味噌タップナード”(1000円)。皮付きのナチュラルタイプのフライドポテトで、洗ってから蒸し、急速冷凍して甘味と旨味を閉じ込め、最後に揚げる。冷凍したことで細胞が壊れているため、中はほっくり、外はカリッと仕上がるのだ。赤味噌と白味噌、オリーブ、ケッパー、ワインビネガーのソースとの相性も抜群。
“フランス産オマール”
魚料理と肉料理はソースを選べる。“フランス産オマール”(1/2本 4200円、1本 8000円)は、半身でもボリュームたっぷり、半生(=ミキュイ)に火入れされており、みずみずしさと穏やかな甘味が感じられる。白ワインとバターのソースの“ブールブラン”が定番で、これは上品な味わい。“自家製パンドカンパーニュ”(ハーフ 300円、1本 600円)をオーダーして、パンでぬぐって食べるのもまた美味しい。
“仔羊ロース”
メインディッシュのイチオシは、フランス料理らしい“仔羊ロース”(3800円)。仔羊に赤ワインとフォンドヴォーに香味野菜が香るソース、“ジュ・ダニョー”が鉄板。仔羊のロースは骨付きで、骨まわりの至味あふれるところも余すところなく味わえる。繊細に火入れされていて、そのシルキーな食感は素晴らしい。
“手打ちパスタ30g(スープ:パルメザン)”
締めに食べておきたいのが、“手打ちパスタ30g(スープ:パルメザン)”(1200円)。卵黄が多めのロングパスタ“タヤリン”はコクが深く、噛めば噛むほどに旨い。昆布出汁に、3時間かけてグラナパダーノチーズの香りを移したスープで、仕上げに27カ月のパルメザンチーズのスライスをのせた。チーズの馥郁とした風味が出色で、最後のひと口まで食事が進む。
“ジェラート2種”
デザートは、5種類のうちから選べる自家製の“ジェラート2種”(1100円)が楽しい。プラリネ、マスカルポーネ、バニラ、トリュフ、アールグレイとバラエティに富んでいるので、そのときの気分で選んでみて。
左から、“イヴ・ジャック MCM 32 ブリュット”、“ドメーヌ・ルフレーヴ マコン・ヴェルゼ 2023”、“フランク・バルタザール コート・デュ・ローヌ 2023”
ワインはバイ・ザ・グラスで15種類用意されているので、好みに合うものがあるはず。ソムリエールの橋本 優氏に相談するのもいい。
“イヴ・ジャック MCM 32 ブリュット”(100ml 2300円、750ml 1万4800円)は、ピノ・ムニエ主体の口当たりが柔らかくてフルーティなシャンパーニュ。前菜から豚肉や鶏肉まで幅広く合わせられる。
“ドメーヌ・ルフレーヴ マコン・ヴェルゼ 2023”(100ml 2800円、750ml 1万7500円)は、レモンイエローが映える白ワイン。グレープフルーツなどの柑橘類の香りがあって、凝縮感のある果実味を生き生きとした酸が引き締める。
肉料理に合わせたいのは、“フランク・バルタザール コート・デュ・ローヌ 2023”(100ml 1300円、750ml 7000円)。深みのある濃いルビーレッド色をしていて、豊かな果実味としなやかで緻密なタンニンが特徴的。
〈ひらまつ〉初のカウンター席を設けたレストランのレイアウト
店名にある“ステージ”が表すように、料理人、スタッフ、そしてゲストひとりひとりが主役となる舞台をコンセプトに、空間が設定されている。〈ひらまつ〉初のカウンター中心のスタイルで、全部で33席のうちカウンターが15席。店内中央に設けられたオープンキッチンで料理人の技を間近で鑑賞できる。個室4席設けられているから、プライベート感を大切にしたいのならこちらをどうぞ。
〈ひらまつ〉の新しいチャレンジとなる、カウンタースタイルのレストラン。若手チームの実力のほどを、とくとご賞味あれ!
⚫︎エイチアールエムティー ステージ(HRMT STAGE)
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-17-13コルティス恵比寿 1F
営業時間:ランチ 土・日・祝日 11:30~15:00(13:00LO)
ディナー 月~土曜・休前日 17:30~23:00(フード21:30LO、ドリンク22:30LO)
日曜・休日17:30~21:00(フード20:00LO、ドリンク20:30LO)
定休日:水曜
TEL:03-6416-9434
URL:https://www.hiramatsurestaurant.jp/hrmt-stage/
※テーブルチャージ料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。






































































