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CULTURE カルチャー

2021.06.27


【まとめ】絶対に泣ける感動映画18本!

たまには映画を見ながら感動の涙を流すのもいいもの。そうすることで気持ちもスッキリ! 元気も出てくること請け合いだ!

 

 
【GWは映画三昧】思わず目頭が熱くなる!
大人も泣ける映画5選!

『マイ・フレンド・フォーエバー』
製作年/1995年 監督/ピーター・ホルトン 脚本/ロバート・クーン 出演/ブラッド・レンフロ、ジョゼフ・マゼロ

“友情の証”に涙する!
映画を観て涙腺のスイッチが入る瞬間は、人それぞれ。しかし子供同士のピュアな友情が描かれると、そのスイッチは多くの人に作動するはず。そんな法則を成立させるのが、『マイ・フレンド・フォーエバー』だ。エリックの隣に引っ越してきたデクスターは、幼い頃の輸血が原因でHIVに感染していた。最初はデクスターを敬遠していたエリックだが、ともに友達がいないことで、やがて遊び仲間となっていく。この映画が作られた当時、HIV感染は今とは比べものにならないほど深刻だった。デクスターの治療法を探すため、2人は旅に出ることを決意する。

2人の少年の友情ドラマとロードムービー的な展開で、メインの旅の部分は、子供らしい無邪気な行動や、大人の女性にドキドキする描写なども盛り込まれ、共感度はハイレベル。エリックが真剣にデクスターの健康を心配しているのに、大人たちの言動は差別的で冷たかったりして、少年たちの純粋さに心洗われる瞬間が何度も訪れ、ラストは“友情の証”に涙する人も多いはず。デクスター役のジョセフ・マゼロは『ボヘミアン・ラプソディ』でクイーンのメンバーを演じるなど活躍中だが、エリック役のブラッド・レンフロは、25歳で急死。その事実も重ねながら観ると、より胸が痛くなる。
 

 
【GWは映画三昧】思わず目頭が熱くなる!
大人も泣ける映画5選!

『ニュー・シネマ・パラダイス』
製作年/1989年 監督・脚本/ジュゼッペ・トルナトーレ 出演/フィリップ・ノワレ、ジャック・ぺラン、アントネラ・アッティーリ 

泣ける映画の代表作!
映画ファンに“泣ける作品ランキング”を調査したら、確実にトップ3には入ると思われるのが、この作品。未見の人には教えられない(でも、なんとなく予想できる)号泣必至のラストだけでなく、要所にグッとくるシーンを用意している。それらが、映画を観る喜びと強烈につながっているから、何度も涙腺が刺激されるのだ。満席の映画館で人々が一緒に笑い、泣き、拍手するという光景は、新型コロナウイルスで“密を避ける”ルールとなった時代で観ると、本当に愛おしく感じられ、目が潤んでしまうはず。

イタリアのシチリア島の小さな村で、“トト”と呼ばれるサルヴァトーレ少年が、映画を大好きになる。村の映画館で映写技師として働き、映画監督へと成長した彼が、過去を回想する物語。ローマにいるトトが、母から恩人の死を知らされ、故郷の村へ帰ってくる。少年時代のトトを演じたサルヴァトーレ・カシオの、あまりに無邪気な表情に感動しない人はいないだろう。そしてエンニオ・モリコーネによる音楽は、映画史でも最高の仕上がり。ドラマや登場人物の心情との重なり具合が絶妙すぎて、メロディに反応して目頭が熱くなる、“パブロフの犬”的な作用を起こす!
 

 
【GWは映画三昧】思わず目頭が熱くなる!
大人も泣ける映画5選!

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
製作年/1997年 監督/ガス・バン・サント 脚本・出演/ベン・アフレック、マット・デイモン 出演/ロビン・ウィリアムズ

最高の友情ストーリーが心に静かに染み入る!
今やビッグスターになったベン・アフレックとマット・デイモン。ハーバード大学時代にデイモンが執筆した脚本を、アフレックの協力で完成。2人が自らの出演で映画となり、いきなりアカデミー賞脚本賞という快挙を達成した。幼い頃から孤独だったウィル・ハンティングは、ケンカを繰り返して鑑別所送りが日常だった。大学で清掃員のアルバイトをしていた彼は、学生たちが解けず、黒板に残された数学の難問をあっさりクリア。記憶と数学に関するウィルの天才的才能を知った教授が、ウィルを更生させるために心理学の講師であるショーンを紹介する。

ともに深い屈折感を抱えていたウィルとショーンが、徐々にたがいを理解し合っていくドラマがじつにエモーショナル。ショーン役で故ロビン・ウィリアムズがアカデミー賞助演男優賞を受賞しただけあって、ウィルの心を解き放ち、才能を開花させる、まさに最高のサポート演技をみせてくれる。さらに感動的なのは、アフレックが演じる親友チャッキーと、ウィルの友情だ。ワル仲間という関係が、ウィルが巻き込まれる事件や、成長と葛藤によって、どう変わっていくのか? チャッキーの決断が、本作を最高の友情ストーリーとして輝かせる。号泣する感動映画というより、心に静かに染み入り、記憶にやきついて離れないタイプの名作。
 

 
【GWは映画三昧】思わず目頭が熱くなる!
大人も泣ける映画5選!

『I am Sam アイ・アム・サム』
製作年/2001年 監督・脚本/ジェシー・ネルソン 脚本/クリスティン・ジョンソン 出演/ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダコタ・ファニング、ローラ・ダーン

父娘の姿に心を揺さぶられる!
難病モノというジャンルは、基本的に涙を誘うのが目的で作られるが、過剰になったり、あざとくなったりする可能性も高い。そのハードルを軽々と超え、さわやかな感動を届けてくれるのが、この作品。知的障がいのために知能は7歳のままのサムは、スターバックスで仕事をしながら、一人娘のルーシーと生活している。ルーシーの母親は出産後にすぐに失踪しており、サムはシングルファーザー。前半は、周囲の人々の温かいサポートで毎日を乗り越える父娘の姿が誠実に描かれ、観ているこちらは、早い段階から目頭が熱くなってしまう。

やがてルーシーが7歳になり、父よりも“大人”になったことで、サムの養育能力が問われることに。ルーシーがサムの元から引き離されたことで、サムは裁判で訴えるという無謀なチャレンジに出る。サムとルーシーの親子愛、それを取り戻そうとするサムの実直な奮闘と、いくつもの感動のポイントが、登場人物に寄り添うように演出され、名作となった。人気アーティストがカバーした、数々のビートルズの曲もドラマとぴったりで効果的。サムという難しい役をリアルにこなしたショーン・ペンもさすがだが、ルーシー役、ダコタ・ファニングの天才子役ぶりに、心を揺さぶられるのは確実だ。
 

 
【GWは映画三昧】思わず目頭が熱くなる!
大人も泣ける映画5選!

『世界一キライなあなたに』
製作年/2016年 原作・脚本/ジョジョ・モイーズ 監督/テア・シャーロック 出演/エミリア・クラーク、サム・クラフリン

クライマックスの展開に胸を締めつけられる!
メジャーな感動作ではなく、知る人ぞ知る作品で、しかもシンプルに涙を誘うだけでなく、賛否両論も出そうな心ざわめく展開もある。そんな一本が『世界一キライなあなたに』だ。オートバイにはねられて脊髄損傷となり、車椅子生活を送る元実業家のウィルと、職を失い、6カ月の契約で彼の介護をすることになったルー。性格は傲慢で、思うような行動ができず、つねに苛立っているウィルに対し、介護の仕事が新米のルーは悪戦苦闘。最初は水と油のような関係だった2人は、やがて恋におちてしまう。

未来を悲観して自暴自棄になっていたウィルが、ルーとの出会いで生きる希望を取り戻す……。ここまでだったら、予想範囲内の展開。ラブストーリーとしても素直に感情移入しやすい作風だ。問題となるのは“6カ月の契約期間”。これが何を意味するのかは、これから観る人は知らない方がいい。中盤から、このポイントがヘビーな意味をもち、クライマックスへの展開にいろいろと考えさせながら、強烈に胸を締めつけられることになる。誰もが涙する感動作ではなく、複雑な後味を求めたい人にはオススメの一作だ。
 

 


『ビューティフルマインド』
製作年/2001年 原作/シルビア・ネイサー 監督/ロン・ハワード 脚本/アキバ・ゴールズマン 出演/ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、エド・ハリス 

夫婦の絆に涙する!
すべての真理を見つけるという、理想を追い続ける数学者の卵ジョン。名門大学院を卒業した彼は米国防省の暗号解読員として活躍するが、敵国の刺客の影に、つねに怯えていた。そんな彼の救いとなったのが、かつての教え子アリシアの存在。ジョンの不安定な精神状態は、やがて統合失調症と診断され、その病状は日増しに悪化していった。彼の妻となったアリシアは辛抱強く彼を救おうとする。

ノーベル賞を受賞した数学者ジョン・ナッシュの伝記に基づくヒューマンドラマ。周囲には変わり者と見られるだけで、じつは精神を深く病んでいた彼が、妻の献身的なサポートによって快方に向かい、絆の大切さを学んでいく。妻アリシアとは実際には離婚していた時期もあり、映画が史実と異なるとの批判も受けたが、離婚しても彼を見捨てなかったアリシアの献身は事実に基づく。主演を務めたラッセル・クロウはもちろん、アリシア役でアカデミー賞を受賞したジェニファー・コネリーの熱演にも注目。
 

 


『スモーク』
製作年/1995年 監督/ウェイン・ワン 脚本/ポール・オースター 出演/ハーベイ・カイテル、ウィリアム・ハート、ストッカード・チャニング

さまざまな人生の物語に心が震える!
舞台は1990年、NY、ブルックリンの下町。独身男オーギーが経営するタバコ屋には、さまざまな人がやってくる。作家のポールもそのひとり。数年前、強盗事件に巻き込まれた妊娠中の妻が亡くなって以来、彼は執筆を進められなくなっていた。そんなある日、黒人の家出少年と知り合ったポールは、その面倒を見ることになり、オーギーに頼み、彼の店で働かせることに。一方、オーギーは昔の恋人と再会したことで、過去と向き合う……。

現代アメリカを代表する作家のひとり、ポール・オースターの短編小説を、彼自身の脚色によって映画化した群像劇。愛する者を求め、失い、笑い、泣いて、なお続く、さまざまな人生の物語は、生活感あふれるダウンタウンの風景に溶け込み、リアルな肌触りをあたえる。悲喜劇が収束した果ての、ラストのクリスマス・ストーリーは、トム・ウェイツの名曲の効果も手伝い、感情を揺さぶらずにおかない。姉妹編『ブルー・イン・ザ・フェイス』とともに、必見!
 

 


『チョコレートドーナツ』
製作年/2012年 製作・監督・脚本/トラビス・ファイン 出演/アラン・カミング、ギャレット・ディラハント、アイザック・レイバ

偏見に立ち向かう姿に感動!
1979年、カリフォルニアに住むショーパブのパフォーマー、ルディは隣室の住人であるドラッグ中毒のシングルマザーの息子で、ダウン症の少年マルコを引き取ることに。ゲイの恋人で検事局で働くポールとともに、家族のような愛情に結ばれていく彼ら。しかし、世間の同性愛への風当たりは強く、マルコと引き離されたルディとポールは法廷で争うことを決意。そんなふたりに、さらなる逆風が……。

ゲイの男性が育児放棄された子供を育てた実話にヒントを得て製作された、疑似家族の物語。同性愛者への世間の偏見をリアルに見据えつつ、この逆風に立ち向かうゲイカップルの奔走を描く。彼らと、その“息子”となるダウン症児の強い絆は、胸を引き裂かれるような展開と相まって強烈な後味を残す。ちなみに、主人公ルディを演じた『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』の演技派アラン・カミングは、本作の製作以前に実際に同性婚をしている。
 

 


『フィラデルフィア』

製作年/1993年 製作・監督/ジョナサン・デミ 脚本/ロン・ナイスワーナー 出演/トム・ハンクス、デンゼル・ワシントン

考え方も境遇も違う2人の絆にグッとくる!
米フィラデルフィアの法律事務所で働くアンドリューは、ゲイでエイズ患者であることを隠している。そんなある日、仕事のミスを盾に取り、事務所は突然、彼を解雇。その実質的な理由が病気にあることを知ったアンドリューは法廷で争おうとするが、偏見から彼の弁護を引き受ける者はいなかった。同性愛嫌いの黒人弁護士ジョーもそのひとりだったが、やがてアンドリューに共鳴して弁護を務める。そして全米注視の裁判が幕を開けた……。

『羊たちの沈黙』のジョナサン・デミ監督が、トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンを迎えて手がけた必見作。同性愛やエイズ患者に対する世間の偏見を告発しながら、ふたりの男の法廷での共闘を描く。考え方も境遇も異なるふたりの間に芽生える友情は、戦いが厳しくなるほどに強くなる。そんな彼らの心の結びつきにグッとくる力作。難病を体現したハンクスは本作でアカデミー主演男優賞を受賞。
 

 


『最強のふたり』
製作年/2011年 監督・脚本/エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ 出演/フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、オドレイ・フルーロ

思いやりと友情に心があったまる!
頚髄損傷によりカラダを動かせず、介護を必要とする大富豪フィリップ。その新しい介護人に、は貧困街に住む前科者の移民青年ドリスが選ばれた。盗難を働きかねない者を雇ったことに周囲は反対するが、フィリップは障がいを気にせずズケズケとモノを言うドリスを気に入っていた。ともに過ごす時間の中で、彼らは強い絆で結ばれていく。やがてフィリップは文通相手の女性に心を惹かれるが、障がいに負い目を感じて恋に臆病に。ドリスはそんな彼を励まし、応援するのだが……。

世界中で大ヒットを飛ばし、フランス映画の日本での興行記録を塗り替えた好編。障がい者に対して、人は憐れみの目を向けがちだが、本作のドリスは違う。フィリップが車椅子生活者であろうと、大富豪であろうと遠慮せず、ほかの人間に見せる思いやりと同じような気持ちで接する。そんな目線の対等さに、学ぶべきことは多いのでは? 東京国際映画祭では最高賞のサクラグランプリを受賞。
 

 

『コーチ・カーター』
製作年/2005年 製総・監督/トーマス・カーター 出演/サミュエル・L・ジャクソン、リック・ゴンザレス、ロバート・リチャード

落ちこぼれチームを変貌させる熱血指導にグッとくる!
カリフォルニア州・リッチモンド高校のバスケットボール部に、高校のOBであるケン・カーター(サミュエル・L・ジャクソン)がコーチとして赴任。大学へ進学する者はほんの少数で、卒業生の約半分が逮捕されてしまう母校の現状を案ずるカーターは、部員たちと契約を交わす。学業を疎かにせず既定の成績を残すこと、試合の日は正装すること…。部員や親たちの反発を受ける中、カーターは決して意思を曲げず、過酷な練習で部員たちを導いていくが…。

実在の名コーチによる感動の実話を映画化。目先の勝利にのみ向かって突き進む展開ではなく、バスケットボール部での日々を通し、“自分の人生を生きること”の大切さを教えてくれる。フィクションを超えた高揚感、そして苦みが実話ならでは。
 

 


『バックドラフト』
製作年/1991年 監督/ロン・ハワード 出演/カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロ

兄弟の熱い絆に涙する!
消防士となった兄弟の葛藤と絆を描いた感動作。同じく消防士だった父親の後を継いで消防士一筋でやってきた兄スティーブンと、新米消防士として現場に配属された弟のブライアン。2人が駆けつける火災現場シーンでのリアルな炎の表現がなんとも圧巻な作品で、話題となった。

この作品が教えてくれるのは、とにかく火災に際には「不用意に扉を開けちゃダメ!」ということ。火災で高温になった密閉空間の扉や窓を開けると、急速に酸素が流れこんで大爆発が起きる現象“バックドラフト”が襲いかかるからだ。消防士でもないのに燃えさかる炎の中で救出活動する機会はまずないが、しかし万が一、火災現場での救助に直面したら、扉を開ける際には十分気をつけるべし。
 

 
ペットを超えた絆に感涙!ワンダフルな犬映画5選!

『僕のワンダフル・ライフ』
製作年/2017年 監督/ラッセ・ハルストレム 出演/デニス・クエイド、ペギー・リプトン、K・J・アパ

犬の想いが伝わる演出に感服!
犬のベイリーが何度も生まれ変わって元の飼い主イーサンの元へ帰るまでを時代の変遷と共に描くラッセ・ハルストレム監督作。ベイリーはゴールデンレトリーバーやジャーマン・シェパード、コーギーなどさまざまな犬種に生まれ変わり、そのつどの飼い主との“使命”(犯人逮捕や人命救救助、飼い主が家族を作るまでを見守ったり……)を果たして、また次の”犬生”を送るべく生まれ変わる。そして最後はセントバーナードとオーストラリアン・シェパードのミックス犬に転生して、ついにイーサンに巡り合う。

ハルストレム監督は『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』『HACHI 約束の犬』と本作を入れると、これまで3作の犬映画を監督するほど大の犬好き。
『HACHI』では犬の目線として彩度を落とした映像を用いるなど(犬は一般的に赤緑があまり判別できないよう)、犬の気持ちがわかっているかのような演出を披露。本作でもまた犬の想いが伝わってくる演出やナレーションが随所に盛り込まれている。もし飼い犬がこんなにも一途に自分を探してくれていたら……と思うと、胸がアツくなる感動作だ。
 

 

『ブレイブハート』
製作年/1995年 監督・出演/メル・ギブソン 出演/ソフィー・マルソー

命は奪えても、自由は誰にも奪えない!
13世紀末のスコットランドで、残虐な英国王エドワード1世の侵略と圧政に苦しみ、家族を皆殺しにされたウィリアム・ウォレス(メル・ギブソン)。そんなウォレスがスコットランドの独立を目指し、民衆の支持を得て抵抗運動を展開していく中、英国の大軍とスコットランドの兵たちが激突する地で大演説。

怖気づくスコットランド兵たちを前に、「命は奪えても、自由は誰にも奪えない!」と訴える。しかも、この言葉の真の意味がじわじわと胸に迫ってくるのはウォレスのその後の運命を知ってから。やがて英国軍に囚われた彼は惨たらしく処刑されながらも、最後まで自由の尊さを叫ぶ。自らを犠牲にしても、大勢の未来のために自由を求める。ウォレスの強い意志から学べることは多い。
 

 

『レインマン』
製作年/1988年 原作/バリー・モロー 監督/バリー・レビンソン 出演/トム・クルーズ、ダスティン・ホフマン、ジェラルド・R・モーレン 

会ったことのない兄弟が心を通わせていく!
血のつながった兄弟となれば、どこかしら似ている部分がある。しかし映画で、兄弟を主人公にした場合、性格も含めて何から何まで“真逆”ということが多いかも。その典型的な例を挙げるなら『レインマン』ではないか。高級外車のディーラーで、見るからにモテ男のチャーリーに、父の訃報が届く。故郷に戻ったチャーリーは、300万ドルという多額の遺産が、会ったこともない兄のレイモンドに渡ると知って愕然。自閉症で施設に入っているレイモンドを連れ出したチャーリーは、LAに戻り、父の遺産を手にしようと画策する。

一度も会ったことのない兄弟ということで、血は繋がっていても育った環境が別だと、こんなに何もかも違うのか……と、本作は実感させる。最初はコミュニケーションも不可能だった2人が、旅を通して心を通わせる展開は、予想どおりとはいえ、絶妙なエピソードの積み重ねでシンプルに感動。トム・クルーズは当時、『トップガン』などでハリウッドのトップスターに立ったばかり。その勢いと、がむしゃらなムードがチャーリー役にぴたりとハマったうえ、本作は彼の新たな才能を開花させた。一方のダスティン・ホフマンは、自閉症のレイモンド役で、過剰さに陥らないギリギリラインで演技巧者ぶりを披露。ホフマンの主演男優賞のほか、アカデミー賞では作品賞など4冠に輝いた。
 

 


『リバー・ランズ・スルー・イット』
製作年/1992年 原作/ノーマン・マクリーン 製作・監督/ロバート・レッドフォード 出演/ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット

再会すれば言葉はいらない、それが兄弟!
本作の兄弟もキャラクターが好対照なのだが、『レインマン』と大きく違うのは、この兄弟には共通点がある。それは父から教えられた、フライ・フィッシングへの愛だ。モンタナ州で牧師の元に生まれたノーマンとポールの兄弟。ノーマンは東部の大学へ進学する。卒業して故郷に戻った彼は結婚相手を見つけるが、地元で新聞記者の仕事を得ていたポールは、ケンカに明け暮れ、ポーカーにのめりこんでいた……。まったく別の道へ進んでも、子供時代の記憶は鮮やかに残っており、再会すれば言葉も要らずに打ち解けられる。そんな兄弟の真理を描いた一作でもある。

モンタナ州の大自然をバックに、父と息子たちが釣竿を美しく操るフライ・フィッシングのシーンが本作で最大の見せ場だが、“兄弟映画”の設定としては、ジェームズ・ディーン主演の名作『エデンの東』など王道作品を受け継いでいる。堅実な生き方をモットーとして、まわりの意見に耳を傾け、性格は内向的な兄。そして自由を求め、行動的だが、ときにワイルド過ぎてハメを外してしまう弟。とくにこの作品は、兄から見た弟の存在がキーポイントとなり、ポール役をブラッド・ピットが演じたことで、多くの人の記憶にやきついた。監督のロバート・レッドフォードが自ら務めたナレーションも心にしみわたる。
 

 


『ザ・ファイター』
製作年/2011年 監督/デビッド・O・ラッセル 出演/マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ

ボクシングを通じた兄弟の絆に泣く!
プロデビュー後、14連勝など華々しい記録を打ち立てた、実在のボクサー、ミッキー・ウォード。一度は引退を考えた彼に、復活のきっかけを与えたのが、兄の存在だった。それは、同じく実力を認められたボクサーながら、麻薬に溺れ、逮捕もされた異父兄のディッキー・エクランド。この『ザ・ファイター』は、複雑な兄弟関係にある彼らが、苦闘を繰り返しながら頂点に立とうとする姿を、ド迫力のボクシングシーンとともに描いていく。強烈でセンセーショナルながら、直球の感動も届ける渾身の“兄弟映画”だ。

闘志ムキだしのスタイルが持ち味のミッキー。ボクシングへの純粋な情熱も劇的に描かれるのだが、それ以上に『ザ・ファイター』が切実なのは、家族ドラマ。彼のファイトマネーを当てにする強烈なキャラの母親、そして姉妹たち。ジャンキーであるディッキーをかばったために、ミッキーが見舞われるアクシデントなど、問題だらけの家族関係に胸を締めつけられる。ディッキーを演じるため15kgも減量したクリスチャン・ベールと、“鬼母”役のメリッサ・レオが、アカデミー賞で助演男優賞&助演女優賞のW受賞を達成。ボクシングと兄弟の絆、その両方でカタルシスがもたらされる骨太な一作。
 

 


『きみがくれた未来』
製作年/2010年 原作/ベン・シャーウッド 監督/バー・スティアーズ 出演/ザック・エフロン、チャーリー・タハン、レイ・リオッタ、キム・ベイシンガー

亡くなった弟が兄を支えるファンタジー作品!
兄弟を描いた映画は、兄から弟、または弟から兄への屈折した感情が描かれることが多い。しかしこの映画は、兄弟の愛情が“どストレート”で、逆に新鮮。心洗われる感動作になっている。大学進学も決まった高校生のチャーリーが、11歳の弟サムを乗せて車を運転中、事故に巻き込まれる。チャーリーは生死の境をさまよったあげくに助かるが、サムは命を落としてしまった。大好きな弟を亡くした悲しみ、そして自分の責任にさいなまれるチャーリーの前に、なんと死んだはずのサムが現れる! ファンタジックな要素を前面にフィーチャーしつつ、それをあざとく感じさせないのが本作の魅力だ。

年齢が近い兄弟は何かとぶつかり合うものだが、この映画の場合、チャーリーにとってのサムは、面倒をみて、世話をしてあげる存在。サムも兄からの愛情を素直に受け止めており、だからこそ天国から戻ってきて、チャーリーの話し相手になるのだ。2人が会う場所が、一緒に野球の練習をした森というのも、しみじみと味わい深い。そしてもちろん、この密かな兄弟の関係は、いつか終わりが来ることを予感させる。その決着のつけ方にも無理がなく、兄弟の関係に最後まで心が温かくなるはず。幻想的な森や、チャーリーがヨットに乗る海など、撮影が行われたカナダの美しい自然にも癒される。
 

 

文=斉藤博昭、渡邉ひかる、相馬学 text:Hiroaki Saito、Hikaru Watanabe、Manabu Souma
photo by AFLO
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