展開から目が離せない
大人の冒険映画5選
夏季休暇も取り終えたこの時期。インスタのバカンス画像と、日焼けした肌を眺めては思い出を振り返る日々を過ごしていない?
楽しかった反面、現実生活に戻ったことで憂鬱な気持ちにもなりがちだ。そんなときに観たいのが冒険映画。あふれるロマン、痛快な物語が、心をワクワクさせること間違いなし。きっとウィークデイを乗り切るチカラになってくれるはず。もしかしたら夏の甲子園で活躍した金足農ナイン以上に、勇気がもらえるかも!?
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』
製作年/1981年 監督/スティーヴン・スピルバーグ 主演/ハリソン・フォード 冒険先/南米ジャングル、ネパール、エジプト、ギリシャのクレタ島
痛快アクションでココロをリフレッシュ!
ブルホイップ(牛追いムチ)を武器にナチス軍を相手に勇敢に戦う一方、蛇だけは大の苦手という主人公インディ・ジョーンズが活躍する冒険映画の最高峰。人類の歴史を覆す大秘宝を求め、南米の秘境を皮切りに、米国→ネパール→エジプト→ギリシャのクレタ島と地球をぐるっと一周する大冒険へと繰り出していく。
冒頭の大玉に追いかけられるシーンからはじまる数々の冒険と、ジョン・ウィリアムズの軽快なテーマ曲が日常を忘れさせてくれ、インディとともに冒険の旅へトリップした気分になれること必至。クライマックスでは神と交信できるというユダヤの秘宝“聖櫃(アーク)”の驚きの中身も明かされ、最後までハラハラドキドキの連続。これなら月曜からも、リフレッシュして臨めるはず!
製作は『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカス、監督はスティーヴン・スピルバーグ。少年が夢見る世界を愛してやまない2人の巨匠が最強タッグを組んだ、最上級のエンターテイメント作品。冒険家にして考古学教授である“永遠のヒーロー”インディに扮するのはハリソン・フォード。当時39歳、ダンディさが全身からほとばしっていた時期であり、よれよれのソフト帽とサファリシャツ姿なのだが、それが絶妙でかっこいいのだ。
『スタンド・バイ・ミー』
製作年/1986年 監督/ロブ・ライナー 主演/ウィル・ウィートン 冒険先/オレゴン州の田舎町キャッスルロックから30km離れた森の奥
ノスタルジックな気持ちが明日の活力に!
凶暴な犬がいる私有地を横切り、欄干のない橋を渡り、底の見えない沼へ足を踏み入れる。主人公たちの行く手に控えているのは、誰もが少年時代に味わったドキドキな体験ばかり。観る者は、リヴァー・フェニックス演じるクリスらと一緒に行動しているような気分になっていく。
さらに、森の中で過ごす一夜、年上の不良たちとの対決と、大人の男になるための通過儀礼が待ち構えている。人生は度胸だめしの連続、そんなことを教えてくれる作品だ。仕事でちょっとした壁にぶつかったときなどに、見直してみてはどうだろうか?少年時代に一緒にバカをやった仲間たちの笑顔が思い出され、壁を乗り越える活力を与えてくれるに違いない。そうすると、さらにひと皮むけた大人へと成長できるだろう。
少年時代のイノセントさと故郷の懐かしい親友たちとの友情を思い出させてくれる不朽の名作。4人の少年たちが、森の中にある死体を探しに出かけ、わずか2日間ながら子供から大人へと成長を遂げていく姿を名匠ロブ・ライナー監督があざやかに描き出している。23歳の若さで夭折した伝説の俳優リヴァー・フェニックスの白T&デニム姿がまぶしい。
『ナショナル・トレジャー』
製作年/2004年 監督/ジョン・タートルトーブ 主演/ニコラス・ケイジ 冒険先/ワシントンD.C.、ニューヨーク一帯
信じる者は救われるエンディングにやる気がアップ!
冒険映画のお約束といえるのが、古来言い伝わる秘宝伝説を信じるか否か。主人公ベンは先祖代々語り継がれてきたおとぎ話を信じ続けることで、崩壊寸前だった家族の絆を取り戻すことに成功する。実際に財宝探しに夢中になりすぎ、人生を棒に振るトレジャーハンターたちが実在するだけに、ハッピーなエンディングは嬉しくなってくる。週末に観れば「月曜から頑張ろう!」な〜んて前向きな気分にさせてくれるだろう。
独立宣言書に記された暗号を見つけ出す方法、100ドル紙幣のデザインの中に隠されたヒントなど、ベンたちと一緒に謎を解明していく過程が実に楽しい。クライマックスの地下迷宮も一見の価値あり。信念を持って仕事に取り組めば、かけがえのない仲間や生涯の伴侶も見つかる、そんなことを教えてくれる作品だ。
製作は『パイレーツ・オブ・カリビアン』を大ヒットさせたジェリー・ブラッカイマー。ニコラス・ケイジ演じる歴史学者ベンは、中世のテンプル騎士団が隠した財宝の数々だけでなく、命懸けの冒険を通じて知的な金髪美女もゲットする超美味しいキャラクターだ。ワシントンの公文書館に厳重に保管されている“合衆国独立宣言書”の裏面に秘宝の隠し場所が記されているという虚実ないまぜになった歴史ミステリーが堪能できる。
『グーニーズ』
製作年/1985年 監督/リチャード・ドナー 主演/ショーン・アスティン 冒険先/海賊伝説の残る洞窟
未知の世界に踏みこむ勇気がもらえる!
ちょっとおマヌケだけど、好奇心いっぱいの4人の少年たちの探検隊“グーニーズ”が活躍するコメディタッチの冒険映画。喘息持ちのマイキーたちグーニーズが、屋根裏部屋でたまたま古地図を見つけたことから、伝説の海賊が隠したとされる秘宝探しに乗り出す。
『Safari Online』読者にとっては、何度も観てきた懐かしの作品かも。年上の女性への憧れやギャング一家とのドタバタ劇を織りこみつつ展開する物語に、未知の世界へ足を踏むこむ冒険心=男のロマンの大切さを思い出させてくれるに違いない。まさに心の栄養ドリンク的な1作だ。
お菓子を介して仲良くなったチャンクと心優しき怪力男スロースとの友情に、思わず涙がポロリ。1980年代に大人気を誇った歌姫シンディ・ローパーがノリノリで歌う主題歌「グーニーズはグッドイナフ」も気分を盛り上げてくれるナンバーだ。明るく、大らかさが漂う’80年代テイストが映画全編に散りばめられている。
『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』
製作年/1999年 監督/スティーブン・ソマーズ 主演/ブレンダン・フレイザー 冒険先/エジプトの古代遺跡
砂漠の冒険活劇に笑って、怖がって、気分爽快!
恐怖と笑いがほどよいバランスで配合された冒険ファンタジー。古代エジプトにまつわるオドロオドロしい呪いと古代遺跡に残された仕掛けをくぐり抜け、主人公たちは3000年の眠りから目覚めたミイラ男と対決する。人間の精気を吸ったミイラ男が徐々に復活していく姿や砂嵐が巨大な顔になって襲い掛かるシーンなど、最先端のCG技術が生かされた場面は見応えあり。
次々と襲ってくるミイラ軍団との息もつかせぬバトルは、現実を忘れるくらいの没入感が味わえる。それもそのはず、人気ホラー作家のクライヴ・バーカーやゾンビ映画で知られるジョージ・A・ロメロらが脚本段階で参加。死者を蘇らせる魔導士やゾンビ化した民衆が襲い掛かるシーンで、手腕を発揮しているのだ。
死者復活のための生贄に選ばれたヒロインのレイチェル・ワイズを救い出すため、ブレンダン・フレイザーが“死者の都”ハムナプトラへ向かう後半戦はさらに敵と戦いまくり。あまりに夢中になりすぎて、かえって疲れちゃったなんてことにならないように! ?