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CULTURE カルチャー

2026.01.06


過酷な状況でもあきらめず生き残れ! サバイバル映画5選!《再配信》

ユーザーの反響が大きかった映画・海外ドラマ記事を再配信(記事初出時の配信日:2019年2月14日)

 

 


『レヴェナント:蘇えりし者』
製作年/2015年 製作・監督/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 出演/レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン

極寒を凌ぐ秘策はコレが一番⁉
時は1823年。毛皮で生計を立てるハンターのヒュー・グラスが、瀕死の重傷を負いながら、旅を続ける物語。主演のレオナルド・ディカプリオが本作でアカデミー賞主演男優賞を受賞しただけあって、狂気にも近い熱演がサバイバルを生々しく伝えてくれる。背景となるのは、過酷な大自然。しかも極寒の気候。さらに食料もわずかで、グラスは脚まで骨折する。自分の命を狙う集団もいたりして、映画史上 “生き残る可能性”が最小のシチュエーションといっていい。

クマと戦うという、冒頭から激烈を極めるグラスのサバイバル劇。なかでも、最もインパクトを与えたサバイバルが、夜の寒さをしのぐための信じられない秘策だ! 馬を走らせ、高い崖から落下したグラスはかろうじて生き残る。しかし、馬は絶命。そこで、極寒の夜を越すことになったグラスは、なんと馬の“体内”に入りこむのだ。馬の内臓に残った体温で暖をとるサバイバル術は、実はアイスランド映画『馬々と人間たち』にも登場する。意外や意外、コレって自然の中で暮らす人にとっては実用的⁉
 

  

 


『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』

製作年/2012年 製作・監督/アン・リー 出演/スラージ・シャルマ、レイフ・スポール

洋上でのサバイバルは“日焼け”に要注意!
嵐によって沈没した船から奇跡的に助かったパイ。彼はかろうじて救命ボートに避難し、タイトルどおり洋上で227日サバイバルするというこの物語。パイの両親は動物園も営んでおり、救命ボートにはパイのほかに、シマウマ、ハイエナ、オランウータン、ベンガルトラも乗っていた。彼らは弱肉強食の本能を剥き出しにする動物だ。こうした状況には、少しばかり“幻想”もこめられている。しかし、最後に残ったトラとの闘いも含め、パイが強いられる運命は予想を超えていた。

救命ボートに緊急時のマニュアルガイドがあったことで、パイのサバイバル術はかなり論理的。雨水を貯めて飲み水を確保。手作りの竿で魚を釣って食料にする。流木でイカダを作り、トラとは一定の距離をとる……などなど。その中でも、洋上での大切なサバイバル術が、日焼け止めだ。漂流していたのは赤道近くなので、強烈な日差しが海面に照り返し、ほおっておくと全身の皮膚がヤケド状態になってしまう。布などを駆使した日よけが、食料や水と同じくらい必要だと本作は教えてくれる。これは、海によく行く波乗り好きはカラダですでに感じているかもしれないが、改めて心に留めておくといい注意点だ。
 

  

 


『キャスト・アウェイ』
製作年/2000年 製作・出演/トム・ハンクス 監督/ロバート・ゼメキス 出演/ヘレン・ハント

孤独な心を癒すためにモノに話しかけろ!
乗っていた貨物機が太平洋上で墜落し、なんとか救命ボートにしがみついて漂流。ようやく陸地に着くも、そこは動物さえいない無人島だった。同乗していた仲間は遺体で流れ着き、主人公チャックの孤独なサバイバル生活がはじまる。チャック役がトム・ハンクスであるということも大きな要因だが、ビデオテープやスケート靴、ドレスなどの漂着物を駆使したアイデアでサバイブする方法など、超シビアな状況ながら、いい意味での軽妙さふがあるのも本作の魅力。感情移入しやすいサバイバル映画だ。

とはいえ、無人島での生活は4年にもおよび、チャックは自殺を考える瞬間もある。肉体的にももちろんだが、精神的に追いつめられてしまうのだ。そんな状況でチャックの心の支えになるのが、ウィルソンである。人間の顔を描き、ウィルソンと名付けたバレーボールに、常にチャックは語りかけ、孤独な心を癒そうとする。限界状態では、どんな物でもいいから他者の存在が生きる勇気を与えてくれる、というわけだ。そのウィルソンとの別れのシーンは強烈に胸を締めつけられる。
 

  

 


『127時間』
製作年/2010年 製作・監督/ダニー・ボイル 出演/ジェームズ・フランコ、ケイト・マーラ

大ピンチなら究極の決断は自分で下す!
なんとか肉体を動かせれば、生き残る術を見つけられるかもしれない。しかし、まったく動けない状況では、助けを呼ぶことすらできない。閉所での生死ギリギリの恐怖を体感させるのが、この『127時間』だ。ユタ州でキャニオング(渓谷でトレッキングやクライミング、水泳などを楽しむこと)の最中、滑落によって岩の間の小さな隙間で動けなくなってしまったアーロン。大声で叫んでも、周囲には誰にもいない。わずかな水と食料で耐えながら、彼はビデオカメラで自分を記録しはじめる。実話の映画化で、タイトルは彼が生還するまでの時間を示している。

さまざまなサバイバル映画があるが、本作ほどの“究極の決断”は珍しい。動けない原因は、岩に挟まった右腕。なんとしても生きて脱出したいアーロンは、持っていた小型ナイフで挟まった部分を切断しようと決意する! もちろんそんなに簡単に腕を切断できるわけはなく、想像を絶する過酷な痛みが待ち受け、映画を観ているこちらも気を失いそうな感覚に! たとえ肉体の一部を失ったとしても、命があってなんぼ……。サバイバルの極意がここにある。
 

  

 


『インポッシブル』
製作年/2012年 監督/J・A・バヨナ 出演/ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー、トム・ホランド

自然災害の恐怖の中で生きる精神力を持つ!
2004年のスマトラ島沖地震は、大津波の被害もあって死者22万人という大災害となった。その津波に遭遇したスペイン人一家の実体験を基にした本作。津波のシーンなど映像はかなりリアルでショッキング。しかし、それゆえに一家の切実な運命が手に取るようにわかる。現実から目を背けない演出や演技が、感動を高める好例だ。両親役のナオミ・ワッツとユアン・マクレガーも真に迫る熱演を見せるが、実はこの作品の後、スパイダーマンに抜擢された長男ルーカス役、トム・ホランドの天才子役ぶりも必見だ。

そのルーカスと母親マリアが津波の中で決死のサバイバルに挑むシーンは、息もつけないほどの緊迫感。ものすごい勢いの濁流、猛突進してくる漂流物、水中の障害物などで、もはや自力では助かりそうもない。しかし、瞬間的な判断が生死をわけたりもする。ちなみこの映画の中で母と長男は、木につかまってまずは一命をとりとめる。母は重傷を負いつつも生きようとする。いつどこで遭遇するのか予測もできない自然災害。万が一、同じ状況になったら……と考えながら観てしまうが、この疑似体験こそサバイバル映画の本質だろう。
 

  

 

 
文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
photo by AFLO
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