イースウッド新作『運び屋』は、気ままなジイさんの奔放ぶりに笑えて泣ける!
クリント・イーストウッドというと、映画ファンから愛されリスペクトされている誰もが認める映画人。その認識で間違いはない。が、なぜ彼がそこまで尊敬を集めているのか、不思議に思う人もいるのでは? でも、監督・主演を務めた本作を観れば、それが手に取るように理解できる!
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『運び屋』
ムネアツなポイントは?
犯罪者だけど憎めない!? ダメ老人の愛嬌になぜだか応援したくなる!
ベースになっているのは、2014年に全米を驚愕させた実話。メキシコの犯罪組織に雇われ、コカインをせっせと密輸したおじいさんの物語だ。家庭をないがしろにしたせいで妻や娘に去られ、そのうえ大好きな仕事も失った老人。そんな彼がなんとなく請け負った麻薬の運び屋、これがなんだかんだで意外とうまくいってしまう。
90歳も近い彼の性格は、一言でいうとむちゃくちゃマイペース。そもそもこの人、反省はするけど「まぁ、いっか」的な態度が家庭をダメにしたわけで。運び屋中も自由で、麻薬を積んでいるくせに美味しいダイナーに寄り道したり、困っている人を助けたり。のほほんとした姿勢が、逆に功を奏していく。
たぶん彼をイーストウッド以外が演じたらイラッとすることもありそうだが、そうはならないのが愛され俳優たる“イーストウッド力”。憎めないし、なんなら応援したくなる。とはいえ、「俺ってチャーミングだろ?」的な嫌味はなく、犯罪に手を染めちまった感も一応漂わせているのがいい。このあたりのどうしようもなさを、冷静に描いているのは監督としての“イーストウッド力”。無償でリスペクトされている理由を、ぜひ本編で。
『運び屋』
製作・監督・出演/クリント・イーストウッド 出演/ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャ 配給/ワーナー・ブラザース映画
2018年/アメリカ/上映時間116分
3月8日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
©2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
『イップ・マン外伝 マスターZ』3月9日(土)公開
『アメリカン・アニマルズ』5月17日(金)公開
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