ヒュー・ジャックマンのスキャンダル発覚!? 『フロントランナー』
ヒュー・ジャックマンといえば、熱心な映画ファンでなくとも名前を知るハリウッドスターの1人。ナイスな人柄も評判で、実生活では長年連れ添った妻を大切にする愛妻家であることも彼を語る上で欠かせない。そんなヒュー・ジャックマンが「セックススキャンダルで身を崩した政治家に!?」という配役で驚きをもたらす最新作が本日公開になる。
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『フロントランナー』
ムネアツなポイントは?
“スクープ記事は本当に正義か!? 今こそスキャンダルの在り方を問う!”
1980年代末のアメリカ合衆国。民主党のカリスマ政治家として人気を集めるゲイリー・ハート上院議員(ヒュー・ジャックマン)は、大統領選予備選の最有力候補に。46歳と候補者の中でも若く、そしてハンサム。このクリーンな候補に、選挙スタッフはもちろん、世間やマスコミまでもがニューリーダーとなることを期待していた。しかし、その3週間後、彼の政治家人生は激変。不倫をマスコミにすっぱ抜かれたのだ……。
いい意味でモヤモヤさせられる作品を作り上げたのは、『マイレージ、マイライフ』の名匠ジェイソン・ライトマン。実話の映画化に取り組み、1人の政治家の失脚劇を通してさまざまな問いを投げかけてくる。「政策もしっかりしていて、アメリカの未来を真摯に考えていた政治家を袋叩きにするのはいかがなものか?」。とはいえ、「そもそも浮気をするのが悪いのでは?」。けれども、「これが女性問題に寛容だったジョン・F・ケネディの時代なら平気だったのか?」。あるいは、「スキャンダルもエンタメ化しつつある現代ならどうなっていたか……?」などなど。アメリカのみならず、日本でもスキャンダルとなれば1発退場となってしまう世の中だ。それだけに、監督の“スキャンダルだけで本当に稀有な才能を表舞台から葬り去ってよいのだろうか?”という問いかけが観る者の胸をつく!
また一方で、ヒュー・ジャックマンがパブリックイメージを逆手に取りながら、不倫をする主人公を演じているのがなんとも面白いところ。自分のカリスマ性を自覚しているものの、パーソナリティの部分に他人が立ち入ることを嫌うゲイリー・ハートという存在を、さすがの演技力で好演している。ハートに食らいつくメディアの姿勢も含め、本作をきっかけに世間で議論を呼ぼうというのがライトマン監督の思惑なら……、新境地の役をトリッキーに演じて物事の多面性を浮き彫りにしようというのがヒュー・ジャックマンの意図だとしたら……、それはまさに大成功! なぜなら、まんまと鑑賞後もこの映画のことを考え続けているからだ。
『フロントランナー』
製作総指揮・脚本/マット・バイ 監督/ジェイソン・ライトマン 出演/ヒュー・ジャックマン、ヴェラ・ファーミガ、アルフレッド・モリーナ、J.K.シモンズ 配給/ソニー・ピクチャーズ
2018年/アメリカ/上映時間113分
2月1日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
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