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『今週末は、この映画に胸熱』アクセスランキングベスト5!
『今週末は、この映画に胸熱』で配信してきた記事の中から、アクセス数が高かった上位5作品をご紹介!
【第5位】
『エレクトリック・ステイト』
いわゆる“巨匠”といわれる存在は別にして、“この監督ならワクワクさせてくれる”という信頼のブランドを築いた才能もいる。ハリウッドでそのポジションを確立したのがアンソニー&ジョンのルッソ兄弟だ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』などマーベル映画の軸となる作品を4本監督し、アクションエンタメ映画を数多く手がけてきた彼らが、心から楽しんで作ったであろう新作が完成した。
ここ数年、何かとAIと人間の関係がニュースになるが、本作もその時流に乗ったかのように、人間以上の知能を備えた個性的なロボットが大量に登場する。では未来の最先端を描いた作品なのかと思いきや、テイストはどこか懐かしい。いわゆるレトロフューチャーという世界観。ゆえに年齢を重ねた大人たちも、子供時代に戻って入り込めるのが特徴だ。タイトルの『エレクトリック・ステイト』とは、人類に反乱を起こしたロボットたちが隔離された土地のこと。孤児として育ったミシェルの前に、コスモというロボットが現れるが、そのコスモは死んだはずの弟クリストファーにそっくりの言動を繰り返す。弟がどこかで生きていると確信したミシェルが、協力者を見つけてその場所を探索するドラマが展開。当然、彼女の冒険には壮大な試練が待ちかまえている!
冒頭でスピーディに紹介される、ロボットと人間の歴史で早くもテンションアップ。その中でもVRのような装置でロボットを遠隔操作する“ニューロキャスター”というテクノロジーは数年後に現実になりそうなリアル感で、本作でもポイントで使われる。そして最大の見どころは、ロボットの種類。これまでのSF映画や漫画など、あらゆるカルチャーを総動員したようなバラエティで、そこだけ観ていても飽きないうえ、物語が進むにつれロボット側に感情移入してしまうのも本作の魅力。キャストでは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』でブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンが、こうした大作映画の主役を任されたことが感慨深いし、クリス・プラットが名人芸ともいえるお調子者&くせ者ヒーローで安定の演技。ロボットの声にも、ルッソ兄弟とマーベル映画で縁のある豪華な名優が集まった。製作費(推定)は『アベンジャーズ・エンドゲーム』と同レベルということで、終盤のバトルアクションなど度肝を抜かれるスケール感は必見だ。
『エレクトリック・ステイト』
原作/シモン・ストーレンハーグ 製作・監督/ジョー・ルッソ、アンソニー・ルッソ 脚本/クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー 出演/ミリー・ボビー・ブラウン、クリス・プラット、キー・ホイ・クァン、ウッディ・ハレルソン、アンソニー・マッキー 配信/ネットフリックス
2025年/アメリカ/視聴時間128分
【第4位】
『ヘッド・オブ・ステイト』
基本的に“ありえない”シチュエーションが、アクション映画を面白くする条件。しかし、そこにリアルな要素をうまく盛り込むことで“ありえなさ”が身近になる。本作はイギリス首相とアメリカ大統領の現実のネタが絡んで、痛快さが激増しするという高難度のチャレンジを見事に成功させている!
主人公となるのは、イギリス首相のサム・クラークと、アメリカ大統領ウィル・デリンジャー。明らかに性格やリーダーシップぶりも真逆の2人は、犬猿の仲。そのせいで両国の関係も悪化している。そこを何とかしようと会談が行われ、そのまま彼らはアメリカ大統領の専用機エアフォース・ワンに乗り込むのだが、恐るべき刺客を率いる武器商人によって信じがたい危機に見舞われることに……。ここまで書くと超シリアスな展開を予感させるが、作品のノリは快調で明るい。基本的に仲違いしている両首脳のやりとりが笑えるし、冒頭の武器商人グループが起こす事件から、ポイントとなるアクション場面のスケール感、臨場感、そして“ありえなさ”の度合いがスーパー級なので、そのメリハリで飽きさせない。そこにエアフォース・ワンの内部や、大統領専用車の機能など(おそらく)リアルな描写が挿入されるので、見どころが途切れない作りなのだ。
最大のポイントは、デリンジャー大統領が元アクションスターという設定。代表作は『ウォーター・コブラ』という一本で、決めゼリフが人気を呼んでいたりと、あからさまにアーノルド・シュワルツェネッガーをパロっている。堅実なクラーク首相が、そんな“俳優上がり”のデリンジャーを小馬鹿にする態度が楽しいし、映画ファンのテンションを上げるセリフも次々出てくる。クラーク首相のイドリス・エルバと、デリンジャー大統領のジョン・シナというのも超ハマリ役。すべてにおいて反発し、足を引っ張り合う2人が、敵の標的となることで結託していく流れにも説得力があり、要所でピンチを救う“陰のヒーロー”的キャラクターたちが、これまた胸アツの活躍を見せたりもする。もちろんアクション映画らしい強引さ、ご都合主義もあるのだが、それらがまったく違和感を与えず、素直に引き込まれるという意味で、エンタメの見本のような一作かも!
『ヘッド・オブ・ステイト』
製作総指揮・出演/イドリス・エルバ、ジョン・シナ 監督/イリヤ・ナイシュラー 脚本/ジョシュ・アッペルバウム、アンドレ・ネメック、ハリソン・クエリー 出演/プリヤンカー・チョープラー・ジョナス、カーラ・グギーノ、ジャック・クエイド 配信/アマゾン・プライムビデオ
2025年/アメリカ/視聴時間116分
【第3位】
『ハウス・オブ・ダイナマイト』
世界の重大事に、裏では何が起こっているのか……。ニュースでは伝えきれない“衝撃の舞台裏”を教えてくれるのも映画の役割。その意味で本作は最高の一本かもしれない。フィクションとして作られているとはいえ、これを観たら、今の世界の“ヤバさ”に誰もが戦慄をおぼえるはず!
物語は、とある場所の米軍基地の穏やかな風景ではじまる。同じ頃、ホワイトハウスの危機管理室ではシフトの交代が行われていた。その時、太平洋の北部で出所不明の1発のミサイルが探知される。向かう先はアメリカ本土。いったいどの国が発射したのか? 着弾までカウントダウンが進むなか、ミサイル迎撃の作戦がとられるも、事態は思わぬ方向へ進んでいく。緊急事態の際に、アメリカの政府がどう対応し、軍の基地が何を指示されるのかを、この映画は信じられないほどリアルに、わかりやすく伝える。しかも“もしアメリカにミサイルが着弾したら”というシミュレーションが同時進行し、その緊張感、臨場感、判断する人の焦りと恐怖、すべてが頂点で合体し、観ているこちらも登場人物の一人になった気分で、何度も息が止まってしまうほど!
監督は『ハート・ロッカー』で女性初のアカデミー賞監督賞に輝いたキャスリン・ビグロー。骨太なテーマを、エンタテインメントとして送り出すという才能が、今回も全面で発揮された。何より全体の構成が見事で、ミサイル発見からの時間の流れを3つのパートに分けて展開させたことで、視点が変わるたびにどんどん事態の深刻さが増していく。当然ながら、アメリカ大統領も関わってくるのだが、その描き方もじつに巧妙。もちろんこれは映画なので、危機管理室や軍の“極秘”事項が、どこまで正確に再現されているかは不明だ。それでも、ほぼリアルなのだと納得させる作りになっているのが、本作のスゴさ。“核兵器による抑止力”が現代の世界をギリギリ安定させているとはいえ、わずかな食い違いで破滅は不可避になる……。そんな恐るべき真実を、一瞬も目が離せないエンタメサスペンスに仕立てた傑作だ。
『ハウス・オブ・ダイナマイト』
監督/キャスリン・ビグロー 脚本/ノア・オッペンハイム 出演/イドリス・エルバ、レベッカ・ファーガソン、ガブリエル・バッソ、ジェイソン・クラーク、アンソニー・ラモス 配給/ネットフリックス
2025年/アメリカ/上映時間112分
『ブラック・ダグ』

配信がスタートしたばかりのドラマが、どんな評価なのか? もしシーズン2、つまり続編の製作が決まっていたら、とりあえず高評価と判断していいかも。この『ブラック・ダヴ』は2024年12月5日に配信が始まり、わずか1カ月後にシーズン2の製作が発表された。それだけ配信直後から破格の人気を得たということ!
『ブラック・ダヴ』はスパイドラマ。これまでも多くの名作が生まれたこのジャンルながら、かなり新鮮な興奮と驚きを届けることに成功した。スパイものといえば、ジェームズ・ボンドやイーサン・ハントなどの活躍が思い浮かぶが、主人公たちのキャラ設定にもオリジナリティが溢れているうえ、次々と不測の事態やアクシデントが発生。一瞬先もわからないテンポの良さもあって見入ってしまうはず。メインの登場人物は2人。キーラ・ナイトレイが演じるヘレン・ウェブは、次期イギリス首相の候補とされる国防長官の妻。2人の子供を持つ母だが、“ブラック・ダヴ”という謎のスパイ組織のエージェントでもある。そしてベン・ウィショーが演じるサムは、スゴ腕の殺し屋。ブラック・ダヴだけでなく、多くのクライアントから仕事を引き受ける。最難関のミッションに挑む、男女のバディムービーのようなノリも本作の魅力だ。
ヘレンの不倫相手と、その仲間が何者かに殺され、同時にイギリスの中国大使の死亡事件が、対イギリス、対アメリカという緊迫の国際問題に発展……というストーリー。ヘレンの“オモテ”の顔と“裏”の顔の二重生活、そして不倫に溺れる素顔が、与えられたミッションに深く関わっていき、予断を許さない。追い込まれたシーンでの、キーラ・ナイトレイの瞬発的アクションにはシビれるばかり! 一方のベン・ウィショーは、「007」シリーズのQ役での頭脳派エージェントとは一変。こちらもスーパー級のスパイ技を繰り出し、エモーショナルな運命も名演する。メインの2人以外にも、女性殺し屋コンビなど出てくるキャラが強烈&独自のインパクトでシーンを支配する。MI5やMI6、CIAも絡む攻防、主人公たちの超クールな仕事っぷり、冬のロンドンの映像美と、多くの見どころがぴたりとハマり、ノンストップの一気見、必至かも!
『ブラック・ダグ』
制作/ジョー・バートン 出演/キーラ・ナイトレイ、ベン・ウィショー、サラ・ランカシャー、アンドリュー・バカン 配信/ネットフリックス
2024年/アメリカ/全6話
【第1位】
ネットフリックス『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』
スター俳優は、それぞれ最大の“当たり役”を持っている。しかしその当たり役が終わった後、次の代表作を得られるかどうかで、キャリアも大きく変わってくる。『007』のジェームズ・ボンド役を終えたダニエル・クレイグにとって、新たなライフワークとなったのが『ナイブズ・アウト』の名探偵ブノワ・ブラン役。3作目となって、ミステリーの面白さも加速した!
『ナイブズ・アウト』シリーズ第1作『名探偵と刃の館の秘密』ではイギリスの資産家の豪邸、第2作の『グラス・オニオン』はギリシャの島が舞台だった。今回の『ウェイク・アップ・デッドマン』は、イギリスの小さな町で描かれるので、1作目のムードに戻った感じ。教会の司祭が説教を行い、説教台の奥の個室に一人で入った直後、死体で見つかるという事件が発生。当日、教会に来ていた人たちと司祭の関係が明らかになり、彼らが容疑者となってしまう。弁護士と息子、医師、SF作家、チェリスト、さらに教会を受け継いできた女性に庭師、新任の司祭……。混乱する現場に探偵のブランが現れるも、今度の事件は彼にとっても最難関のものだった。
謎だらけの殺人に、複数の容疑者、その人間関係、そして凶器にトリックなど、ミステリーファンにとって“大好物”な要素が今回も満点に備わった。このシリーズ、原作は存在せず、監督・脚本のライアン・ジョンソンのオリジナルという点も、つねに高評価を得ている。今回、ブランの相棒的存在になるのが、新任司祭で元ボクサーのジャド。2人のコンビが、シャーロック・ホームズとワトソンを連想させたりしつつ、そのジャドも容疑者の一人であることから、予想外の展開も用意される。そして、この手の作品は最後まで犯人がわからないように、映画ファンにおなじみの実力派スターが共演するのがデフォルトだが、その中で今回の注目は、『アベンジャーズ』シリーズなどで人気のジェレミー・レナー。2023年1月に除雪車に轢かれ、重症を負った後、これが復帰作となった。タイトルに“死者を目覚めさせる”とあるので、衝撃シーンもあるのか? そしてどんな決着が待つのか? ブノワの軽やか&鮮やかな謎解きを満喫してほしい。
『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』
製作・監督・脚本/ライアン・ジョンソン 出演/ダニエル・クレイグ、ジョシュ・オコナー、グレン・クローズ、ジョシュ・ブローリン、ミラ・クニス、ジェレミー・レナー、ケリー・ワシントン 配信/ネットフリックス









































































