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CULTURE カルチャー

2019.01.04

今週末は、この映画にムネアツ!
急逝した世界の歌姫の隠された壮絶人生!

ホイットニー・ヒューストンの知られざる生涯を描くドキュメンタリー『ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー〜』と、巨大ハリケーンが襲う中、6億ドルを盗む設定が面白い『ワイルド・ストーム』をピックアップ!

物語で選ぶ編①
『ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー〜』

ムネアツなポイントは?
“壮絶なホイットニーの生涯にあ然!”




『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットで、今はなきフレディ・マーキュリーに再びスポットライトが当たったが、同じように早すぎる死を迎えたカリスマ的ボーカリストがいる。ホイットニー・ヒューストンだ。このドキュメンタリーは、ドラマチックかつ壮絶な歌姫の人生を真正面から見つめていく。

1983年、20歳のときにTVショーに初出演し、神がかり的な歌唱力が認められてデビューが決定。シングルが7曲連続でチャート1位となり、1992年には主演を務めた映画『ボディガード』と、その主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」が特大ヒットを記録する。スターとして揺るぎない地位を築いたホイットニー・ヒューストンだが、2012年、ビバリーヒルズのホテルで遺体として見つかる。48年の生涯だった。

初公開となるビデオ映像をはじめ、ホイットニーの家族や関係者の証言を織りまぜながら、その実像に迫るのだが、ドキュメンタリーとしてのテンポがすばらしく、ファンでなくても作品の吸引力に引きこまれる。圧巻なのは最盛期のヒット曲の数々で、‘80年代後半の派手なカルチャーやファッションとともに振り返ると、観ているこちらもハイテンションな気分になってしまう。それくらい、ホイットニーのボーカルが天才的ってこと!

その一方で、セレブの暗黒面がこれでもか、これでもかと描かれ、胸が締めつけられる瞬間が何度も訪れる。スターになったホイットニーに頼るしかない家族やスタッフ。ボビー・ブラウンと結婚するも、自分のほうが売れて“格差婚”状態になる苦悩(このあたりは、同じく公開中の『アリー/ スター誕生』と、是非観比べて!)、そして死の原因となったドラッグの問題……。体型が変わり、満足に声も出なくなり、ほぼ引退状態になっても、復活を願ってステージに立つ映像は、その痛々しさが見事に表現されている。

フレディ・マーキュリーやマイケル・ジャクソンもそうだが、こうしたレジェンドのドキュメンタリーや伝記映画を観ると、天才ゆえに人生を早く駆け抜けなければならない“宿命”を感じずにはいられない。短いながらも濃縮された人生がどんなものだったのかは本人にしかわからない。しかし、この『ホイットニー〜』は、客観的な視線を整理された内容によって、スターの真実を巧みにあぶり出すことに成功。ドキュメンタリーとして、なかなかの傑作だ!
 

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『ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー〜』
監督/ケヴィン・マクドナルド 出演/ホイットニー・ヒューストン 配給/ポニーキャニオン
2018年/イギリス/上映時間120分

2019年1月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
©2018 WH Films Ltd.
 

NEXT 『ワイルド・ストーム』

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物語で選ぶ編②
『ワイルド・ストーム』

ムネアツなポイントは?“巨大ハリケーンが襲う中、6億ドルを奪う設定が絶妙!”



地震や津波、噴火に竜巻と大災害を題材とするパニックムービー。年に1本は必ず制作される鉄板ジャンルだ。本作もそのひとつで、最大レベルを示すカテゴリー5のハリケーンが襲来するというお話。けれども、従来作品とひと味違うのが、そこに6億ドルを強奪するという犯罪アクションを掛け合わせたところ。確かに、こんな掛け算映画は観たことがない!

アメリカ西海岸に史上最大規模、カテゴリー5の巨大ハリケーンが発生。住民たちが避難する中、財務省の紙幣処理施設が武装集団に襲われる。大災害の混乱に乗じて、6億ドルもの現金を強奪しようというわけだ。施設のセキュリティ担当のケーシーは、計画を阻止すべく猛烈な嵐の下、反撃に出る。

面白いのは巨大ハリケーンが、強奪事件の攻防を左右するギミックとなっているところ。とんでもない暴風雨が吹き荒れているので、外に出るだけでクルマが吹き飛んでくるなど危険がいっぱい。それがうまい具合に悪の武装集団を攻撃してくれるというわけだ。無論、自然災害なので油断をすれば善側のケーシーも命を落とす危険もあるのだが……。

で、もうひとつ注目したいのが、こだわった演出方法。近年、嵐のシーンといえば、もっぱらCGで再現するのが当たり前。けれども、本作ではリアリティを追求するため、嵐を撮影現場で実際に作り上げてしまったのだ! 時速160kmを超える暴風をおこし、人を押し流せるほどの大量の水を放水。そのためキャスト陣は本当に吹き飛ばされたり、流されたりしないよう身を守るのが精一杯! 演技どころではない、リアルな避難ぶりが観られるのだ。『ワイルド・スピード』のロブ・コーエンがメガホンを取っているのだが、クレイジーすぎる演出は本当にヤバイ!
 

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『ワイルド・ストーム』
監督/ロブ・コーエン 出演/トビー・ケベル、ライアン・クワンテン 配給/クロックワークス
2018年/アメリカ/上映時間104分

2019年1月4日(金)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
©CATEGORY 5 FILM,LLC 2017

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文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
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