〈ホテル椿山荘東京〉イル・テアトロは、特別な日の“外さない劇場的なレストラン”!
〈ホテル椿山荘東京〉は都心にありながらも、広大な庭園を擁するラグジュアリーホテル。国内最大級となる庭園の演出“東京雲海”が見ものであることに加えて、擁している8つもの料飲施設で口福を満たすことができる。その中でも、イタリア語で“劇場”を意味するメインダイニングの〈イル・テアトロ〉は、舞台の一幕一幕を楽しむがごとく、本格的なイタリア料理を味わえるとあっていつも人気だ。
クラシックなインテリアに、ベネツィアングラスのシャンデリアが煌めく空間
店内に一歩入れば、煌めくシャンデリアとエレガントな空間に感嘆させられる。フラワーアレンジメントも非常に華やかで、非日常的な世界へと誘われる!
2018年からシェフを務める田畑 成さんは、フランス料理やVIPパーティにも携わり、3つ星レストランの研修も経験した料理人。25年以上もイタリア料理で研鑽を積んできた。
そんな田畑さんが紡ぐ料理の中でイチオシしたいのが、記念日にぴったりな“アニバーサリオ(Anniversario)!! ~心に残るひとときを~”(2万3000円、2人~、3日前までに要予約)。前菜、パスタ、リゾット、魚料理、肉料理、デザート、食後の飲み物とフルコースになっている。季節によって新しくなるので、取材時のコースを紹介しよう。
“お祝い小さな5種類のアンティパストミスト”
最初の前菜“お祝い小さな5種類のアンティパストミスト”は、5品の盛り合わせ。ちょうどいいミキュイ(=半生)に仕上げたサーモンは、クリームチーズとキャビアが合わせられていて、メリハリがつく味わいに。タラのブランダードはクラッカーにのせられているので、カジュアルにつまんでいただく。旨味のある鴨のローストは、甘味と酸味のあるパプリカのカポナータがよいコンビネーション。脂がのったブリのカルパッチョは、軽快なピーナッツソースと合わせた。仔牛のトンナートソースは濃厚で、ケッパーベリー(=アルカパロン)のピクルスの酸味が心地よい。
“カぺラッチ オマール海老 蓮根 インカのめざめ グレープフルーツ”
“カぺラッチ オマール海老 蓮根 インカのめざめ グレープフルーツ”は、麦わら帽子の形をしたショートパスタの一品。オマール海老と蓮根、インカのめざめが包まれていて、様々な食味と食感が広がる。旨味のあるビスクのスープとグレープフルーツのエキューム(=泡)が爽やか。
“コテキーノ レンティッキエ オレガノ 深谷ねぎ 加茂鶴酒造酒粕”
リゾットは、“コテキーノ レンティッキエ オレガノ 深谷ねぎ 加茂鶴酒造酒粕”。イタリアのカルナローリ米を用いたリゾットで、粘り気が少なくてベタっとせず、見事なアルデンテに。コイン型の“コテキーノ”はイタリア・モデナ地方のサラミのようなソーセージ。豚の腸に塩とスパイスを混ぜ込んだ豚肉のミンチが詰め込まれていて、ほんのりスパイシーで力強いアクセント。
“金目鯛 キャビア レタス 帆立貝”
“金目鯛 キャビア レタス 帆立貝”は帆立貝と平目の魚介類の出汁に、エシャロットを合わせたスープが美味。金目鯛は慎ましやかな上味があり、上にはキャビアとアマランサスの葉。
“和牛サーロインのグリリアータ 季節の野菜添え”
メインディッシュは、和牛をグリルした“和牛サーロインのグリリアータ 季節の野菜添え”。ロゼ色に美しく仕上げられた和牛は、ジューシーで乙な味わい。付け合わせの葉玉ねぎとセルフィーユの根のローストは、どちらとも滋味と甘味がある。
“シェフ特製ドルチェ”
“シェフ特製ドルチェ”には、チョコレートメッセージが付けられる。和洋折衷の羊羹とチョコレートのケーキは、黒糖のクリームや白胡麻のクリームと相性が抜群。胡麻のチュイールはサクサクっとして軽快で、オレンジのソルベが口中をさっぱりとさせてくれる。
このコースには、乾杯用にグラススパークリングワインが1杯サービスされているのも嬉しいところ。“レ・コンテッセ ポルタ レオーネ プロセッコ ミレジマート ブリュット ”は、キメ細やかな泡に溶け込んだ華やかなフルーツ香が実に清々しい。
イタリアの北から南まで約300種類ものワインが取り揃えられているのは驚き。グラスワインだけでも、スパークリングワインはシャンパーニュとフランチャコルタの2種類、白ワイン5種類、赤ワイン4種類あって、日本酒も5種類と豊富。チョイスしたいのは、“ドラガ・ミクルス コッリオ・フリウラーノ 2022”(2500円)と“バンフィ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 2016”(4950円)。前者はフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の白ワインで、白い花やアーモンドの香り、豊かな味わいが感じられる。後者はトスカーナ州のフルボディの赤ワイン。タンニンがとても豊富で、持続性と複雑さを堪能できる。
ほかにも、ミニブーケが提供されたり、デジタルカメラによる記念撮影をしてくれたりと、まさに“記念日イタリアン”にぴったりなパッケージ。
“都心の楽園ホテル”のメインダイニングで非日常的な時間を過ごせたなら、忘れられない食体験となるはず。特別な日など、ここぞという時に“外さない劇場的なレストラン”として、〈イル・テアトロ〉を覚えておいて!
●〈ホテル椿山荘東京〉イル・テアトロ
住所:東京都文京区関口2-10-8 ホテル椿山荘東京 ホテル棟3F
営業時間:6:30~10:30LO、12:00~14:30LO、17:30~22:00(20:30LO、ディナーコース20:00LO)
TEL:03-3943-5489(10:00~19:00)
URL:https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/restaurant/ilteatro/
※サービス料込み
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グルメジャーナリスト東龍のホテルグルメで“口福”体験!
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。