ディナーのために大分・別府を訪れたい! 〈豊後前 霧翠〉でラグジュアリーな“鮨 会席”を堪能
大分・別府のラグジュアリーリゾートホテル〈ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ〉内に2025年6月、新たに〈豊後前 霧翠(むすい)〉がオープンした。遠方から足を運ぶ価値があると言われるその魅力とは!?
日本を代表する温泉地として知られる大分・別府。湯けむりが立ち上る温泉街を通り過ぎた高台に現れるのが、〈ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ〉。天と地の狭間にあり、温泉街の先にある別府湾までを見渡す絶景のリゾートだ。
2025年6月、ホテル内に新たにオープンしたのが〈豊後前 霧翠〉。変化に富む海岸地形である大分(豊後)の海の幸と豊かな山、川の恵みを盛り込んだディナーが、早くも話題となっている。
“鮨 会席”(2万5000円)は、おまかせのコーススタイルで、前菜、御椀、向附、進肴(しいざかな)、鮨、留椀、水物・甘味といった構成。
その日のコース内容や食材に合わせ、ワインと日本酒などを織り交ぜながら提案してくれる “ペアリングコース”(9杯、1万2000円。2025年7月1日(火)より、7杯、1万円に変更予定)もオーダー!
取材時のコースから数品と、合わせたアルコールを紹介していこう。
組子の箱が運ばれ、ふたを開けると瑞々しい初夏の前菜が現れる。今夜は“由布院鮎焼き浸し”、“蛸柔らか煮”、“鱧落とし”の3種。コース“~初夏~”より、前菜。※画像はイメージ
乾杯は英国王御室御用達のグランメゾンの“ジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル・ブリュット・ナチュール”。選び抜かれたブドウを72カ月間熟成させ、まろやかで力強さを感じる。バランスもよく、日本料理にもぴったりだ。
前菜に続いては、鮨が3貫。大分・日出で獲れた天然ものの城下かれいはカボスの風味とともに。適度に脂の乗った関鯵、そして、とろ。とろは優しい赤酢の酢飯で。ネタにあわせて酢飯を使い分ける
山海の恵みを生かし「美しさ、味、食感」の全てにこだわっていると語る、料理長の三好博幸さん。大阪、京都の日本料理店など関西を中心に修業を積み、活躍していたが、今回、縁あって出身地の大分に戻ってきた。
コースは、煮物椀“金眼張と冬瓜の含め煮”、向附の“鮑柔らか煮”と続き、進肴(しいざかな)へと進む。“太刀魚の八幡巻き”は、一般的な牛蒡ではなくアスパラを太刀魚で巻いた初夏のアレンジで。
アスパラの苦み、添えられた竹炭塩が太刀魚の旨みを引き立てる。ワイン酵母を使って仕込んだ、大分・佐伯酒造の辛口純米酒“花笑み ヴァン・ルヴール”とともに。酸度が高く、残糖感は低く、アルコール度数も控えめ、日本酒とワインのよさを兼ね備える。料理の名の通り、つい「酒が進んで」しまった。
続いては鮨が八貫。この日は、“むすい”、“あおり烏賊”、“かます”、“関伊佐木(せきいさき)”、“車海老”、“漬け鮪”、“生雲丹”、焼き立ての“玉(ぎょく)”。コースの鮨より“むすい”
店名の〈霧翠〉は、「温泉地に立ち上る湯けむりと、山々を包む霧。艶やかに輝く竹と山々の翠」より。その名を冠した“むすい”は同店のスペシャリテ。大分の郷土料理「ごまだし」にインスパイアされた、美しいちらしずし。翡翠色のネギのソースと、ごまだれを添えて。こちらには、大分・日田の井上酒造の“ENTO 純米吟醸”を。
“姫島産 車海老“には車海老の旨みに負けない、萬乗醸造の“久野九平治本店 テロワール 黒田庄町田高(たこう)”を合わせた。ワイングラスで供され、「香りも味わっていただきたい」というように、食材や鮨との味の相性だけでなく、香り、そしてペアリングの背景にあるストーリーを伺いながら、日本酒やワインを少量ずつ楽しんだ。コースの鮨より“姫島産 車海老“。※画像はイメージ
店内は竹や石なといった自然素材を使ったナチュラルで落ち着く空間。12歳以下の子供は利用できない大人のダイニングとなっている。カウンター8席、個室(1室。6名まで)という限られた特等席
目の前で料理人の手業を目にできるのもカウンター席の魅力
〈豊後前 霧翠〉のディナーを旅の目的にしてもいいと感じさせるほどの魅力を秘めた、ダイニング体験が待っている。彼女と是非、訪れて!
●豊後前 霧翠(むすい)
住所:大分県別府市大字鉄輪 499-18 ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ 3F
営業時間:17:00~22:00(最終受付19:00)※17:00と19:30の2部制
定休日:無休
TEL: 0977-76-8258(レストラン予約)
URL:https://anaicbeppu.com/dining/musui/
※サービス料15%別
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ライフスタイルジャーナリスト
美酒と美食はもちろん、ホテル、ビューティ、インテリアなどライフスタイル全般を得意とする。現在はラグジュアリーメディア、ビジネス誌、ホテル専門誌など幅広い媒体に寄稿。美味しいもの探求家でもあり、日々のシャンパーニュは欠かせない。