Safari Online

SEARCH

GOURMET グルメ

2024.02.19


“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!

1962年に創業した〈ホテルオークラ東京〉は、創業時に総料理長を務めた“小野正吉ムッシュ”のもと、フランス料理というジャンルを日本に確立していった。1973年に別館と同時にオープンしたフランス料理〈ラ・ベル・エポック〉は、本格的なフランス料理が堪能できるということで一世を風靡。その流れを組むのが、2019年に新しく生まれ変わった〈オークラ東京(The Okura Tokyo)〉の〈ヌーヴェル・エポック〉だ。“新しい時代”を意味し、『フォーブス・トラベルガイド2024』では、レストランとして唯一5つ星を獲得して世界からも認められている。

2022年3月から料理長を務めるのは池田進一さん。“オークラフレンチ”の系譜を引き継ぎながらも、コンテンポラリーに昇華させた繊細な料理でゲストを魅了している。魚料理を得意としながらも肉の扱いにも長けており、四季に彩られた日本の食材を巧みに組み合わせて、美食の一皿に仕上げている。

池田さんのフレンチを堪能できるのがディナーコースの“デクーヴェルト A(Menu Découverte A)”(3万9800円)と“デクーヴェルト B(Menu Découverte B)”(3万6800円)。“デクーヴェルト”は発見を意味するフランス語で、どちらともコースを通して新しい食味を発見できる。季節によって内容は新しくなるが、代表的なメニューを紹介していこう。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!“牡丹海老のマリネとフランス産オシェトラキャビア 甲殻類のジュレと雲丹のクリーム”

池田さんのスペシャリテとなるのが、“牡丹海老のマリネとフランス産オシェトラキャビア 甲殻類のジュレと雲丹のクリーム”。甘い牡丹海老と甲殻類のジュレの滋味が魅惑的にハーモニーした冷前菜で、キャビアの塩味や雲丹(うに)のクリームの濃厚な旨味が味わいを豊かにする。牡丹海老が優美に泳いでいるようなプレゼンテーションで、ナスタチウムの緑も印象的だ。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!“とらふぐのセビーチェ風 オシェトラキャビアと根菜とともに 柑橘のエキューム”

“とらふぐのセビーチェ風 オシェトラキャビアと根菜とともに 柑橘のエキューム”は、日本の食材である虎河豚を見事フランス料理に創出した一品。さっと湯引きした虎河豚をタルタル状にし、スライスした大根などの根菜を合わせた。カリカリっとした細いパートブリックがのせられており、その中には塩味がしっかりとしたアンチョビ。キリッとしたスダチの泡で酸味を補完して、バランスが整えられる。別皿で提供されているのは、河豚の骨と白ワインのスープと河豚の皮で作った煮こごり。途中で加えると食味と食感が変化するので、好みのタイミングで加えてもらいたい。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!“オマールブルーと森のきのこのラグーと春菊のラヴィオリ エピス香るソース”

高級食材を用いた“オマールブルーと森のきのこのラグーと春菊のラヴィオリ エピス香るソース”も出色。絶妙な火入れをしたオマールブルーとともに、ジロール茸やトランペット茸といった食味に優れたフランスのきのこを、鮮やかな緑の春菊のラビオリで包み込んだ。スパイスを混ぜたアメリケーヌソースや春菊の泡が、これまた鮮やかで美しい。ラビオリをカットして、ソースや泡によく混ぜて食べると複雑味が増す。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!“フランス産鳩胸肉のローストにサルミ風ソース マッケーンペッパー風味のもも肉のコンフィとレンズ豆のラグー”

“フランス産鳩胸肉のローストにサルミ風ソース マッケーンペッパー風味のもも肉のコンフィとレンズ豆のラグー”は、感嘆するべきメインディッシュ。鳩をわら焼きにして、旨味に奥行きを与えている。その下には、朴訥(ぼくとつ)とした味わいのレンズ豆と、適度な脂をたたえた腿肉のコンフィ。サルミソースは軽めに仕上げており、鳩の繊細な食味がくっきりと感じられるように調味されている。ラオスで“森の贈り物”と称されている“マッケーンペッパー”が隠し味で、オリエンタルで上質な味わいが醸し出されている。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!ボルディエバターのワゴンサービス

パンに添えられるバターは、わざわざワゴンで運ばれて来る。ブルターニュ産のボルディエバター3種から好きなものをチョイスできるのが、他とは違うところ。パンはホテルのオリジナルブレッドでプティバケット、胚芽パン、ポルチーニ茸のジュースが入ったシャンピニオン。どれも、料理を邪魔しないテーブルブレッドなので、遠慮なく食べてほしい。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!“蜜柑のナージュ ジンジャーとアイリッシュ・ミストのジュレ フロマージュブランのクリームとグリーンアニス風味のグラスとともに”

見た目も圧巻なデザートが、“蜜柑のナージュ ジンジャーとアイリッシュ・ミストのジュレ フロマージュブランのクリームとグリーンアニス風味のグラスとともに”。底にはたっぷりのジュレがあり、ヨーグルトにメレンゲ、ソルベの構成。蜂蜜のチュイールが主張し、トップに金箔をあしらった。ダイナミックな立体感と華やかさがあって、“女性ウケ”するアシェットデセールだ。

コースはもちろんのこと、さすが一流ホテルとあって、アラカルトも対応しているのが嬉しい。

“オークラフレンチ”を現代的に昇華させた〈ヌーヴェル・エポック〉で口福を実感!至高のボトルが揃うワインセラー

本格的なフランス料理に合わせて、アシスタントマネージャーでソムリエの竹内洋樹さんのもと、ワインも至高のボトルが取り揃えられている。

“ポメリー ブリュット オークラ エイジング”(3300円)は辛口シャンパーニュの発祥であるポメリーが〈オークラ東京〉のために造った特別熟成のマグナムボトルのシャンパーニュ。シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエのバランスがよく、シルキーな泡立ちながらも骨格があるので、アミューズや前菜は当然のことながら、肉料理にもぴったりという優れもの。

“シャトー・ボイド・カントナック 2013”(5000円)はフランス・マルゴーのクリーンでなめらかな赤ワイン。熟した黒い果実の香りに、スパイスが感じられるので、肉に負けていない。

“ミッシェル・シャプティエ エルミタージュ ヴァン・ド・パイユ 2009”(6000円)はフランスのコート・デュ・ローヌ地方で造られる甘口ワイン。オレンジマーマレードやスイートなスパイスが感じられ、優美な余韻が続くので、デザートや食後酒に最適だ。

〈ヌーヴェル・エポック〉のエントランス


〈ヌーヴェル・エポック〉のホール席

店内は大きく窓が張られていて、広い庭園を臨みながら食事ができる。56席がゆったりと配置されているので隣席が気にならないし、個室も1室設けられているのでプライベートな会にも利用できる。

日本におけるフランス料理の礎を築き上げた名店で、彼女と一緒に“オークラフレンチ”で口福を満たして!

●こちらの記事もオススメ!
グルメジャーナリスト東龍の2023年に訪れたベストレストラン【5選】
イチゴ好きの彼女も喜ぶ!【4選】ホテルで今だけ楽しめるストロベリーデザート

 
Information

●〈オークラ東京(The Okura Tokyo)〉ヌーヴェル・エポック
住所:東京都港区虎ノ門2-10-4 オークラ東京 ヘリテージウイング5F
営業時間:朝食 7:00~9:30、ランチ 11:30~14:30、ディナー 17:30~21:30
定休日:祝日・祝前日を除く火曜は朝食のみ営業
TEL:03-3505-6073
URL:https://theokuratokyo.jp/dining/list/nouvelle_epoque/
※サービス料込み

●グルメジャーナリスト 東龍さんの連載、記事はこちら!
グルメジャーナリスト東龍のホテルグルメで“口福”体験!
アレが食べたいからこの店へ!

●『Safari Online』のTikTokがスタート!
こちらからアクセスしてみて!

文=東龍 text:Toryu
1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

SERIES連載記事

〈オメガ〉の“プロフェッショナルライン”に注目。復活した“レイルマスター”と 新色の“シーマスター”、心躍るふたつの名作。
SPONSORED
2025.06.27

〈オメガ〉の“プロフェッショナルライン”に注目。
復活した“レイルマスター”と 新色の“シーマスター”、心躍るふたつの名作。

〈オメガ〉を象徴するコレクションとして、1957年に創設された“プロフェッショナルライン”3部作。その中でも“レイルマスター”は、鉄道職員や電気技師といった強い電磁場が発生する場所で作業する人々を耐磁性の高さで支えた名作。そして、“シーマ…

TAGS:   Urban Safari Watches
〈ブランパン〉の名シリーズから新作登場。大人の休日にはシックなダイバーズを。
SPONSORED
2025.06.27

〈ブランパン〉の名シリーズから新作登場。
大人の休日にはシックなダイバーズを。

時計の人気トレンドにヴィンテージスタイルがある。1953年に誕生し、基本デザインを継承する“フィフティ ファゾムス”もそのひとつかもしれない。だがそこに懐古趣味はなく、常に新鮮な魅力を感じさせる。機能美という不変の価値があるからだろう。新…

TAGS:   Urban Safari Watches
リーダーにふさわしい〈グラスヒュッテ・オリジナル〉の一本。端正な機械式時計で仕事にも優雅さを。
SPONSORED
2025.06.27

リーダーにふさわしい〈グラスヒュッテ・オリジナル〉の一本。
端正な機械式時計で仕事にも優雅さを。

クルマやカメラなどドイツの工業製品の高い機能と品質は世界的に知られる。時計も例外ではない。〈グラスヒュッテ・オリジナル〉はその代表格だ。クラシカルなスタイルに決して派手さはない。だが漂う気品は、伝統に培われた揺らがぬ時計作りの哲学と美学を…

TAGS:   Urban Safari Watches
〈パネライ〉の傑作がさらなる進化。タフさと品格を併せ持つエレガントダイバーズ。
SPONSORED
2025.06.27

〈パネライ〉の傑作がさらなる進化。
タフさと品格を併せ持つエレガントダイバーズ。

歴史に裏打ちされた信頼性と機能。そして、存在感を放ちながら、品を保つデザイン性。そのすべてを兼ね備えた〈パネライ〉の“ルミノール マリーナ”は、知性と余裕をまとう大人にふさわしい腕時計だ。その傑作コレクションが今年、大胆な進化を遂げたとい…

TAGS:   Urban Safari Watches
〈エドックス〉の人気ダイバーズ時計が日本限定で登場!“とろやわ”ストラップで夏のビーチを満喫!
SPONSORED
2025.06.25

〈エドックス〉の人気ダイバーズ時計が日本限定で登場!
“とろやわ”ストラップで夏のビーチを満喫!

煌めく太陽に、白い砂浜、青い海。夏のビーチ遊びの季節がやってくる! ラフなビーチコーデの手元だって、やっぱり快適さを求めておきたい。そんな海遊びにはラバーストラップのダイバーズ時計が最適だ。そこでプッシュしておきたいのが〈エドックス〉の日…

TAGS:   Fashion Watches
〈ザ・ブセナテラス〉で過ごす憩いの時間!沖縄バカンスは贅沢でリラクシングなステイを!
SPONSORED
2025.06.25

〈ザ・ブセナテラス〉で過ごす憩いの時間!
沖縄バカンスは贅沢でリラクシングなステイを!

〈ザ・ブセナテラス〉は、日々の疲れを癒し、日常では味わえない贅沢な時間を過ごせる。充実したホテルの設備・サービス、海に面した立地を生かしたマリンアクティビティプログラム。ここは1泊2日くらいでは気づけない、魅力を秘めている。パートナーとと…

TAGS:   Stay&Travel
これでライフスタイルが見違える!新鮮アイテムでいつもの夏をアップデイト!
SPONSORED
2025.06.25

これでライフスタイルが見違える!
新鮮アイテムでいつもの夏をアップデイト!

いよいよ待ちに待った夏。バカンスを楽しみにしている人も多いだろう。たとえ予定がなくても、気温の上昇とともに気分をぐっと上げていきたい。そんなときに必要なのが、ライフスタイルをアップデイトするためのアイテムだ。これさえあれば、いつもとはひと…

サンダルは履き心地と見た目のよさで選ぶ!夏に大活躍するサンダルは、〈ロンハーマン〉別注が優秀!
SPONSORED
2025.06.23

サンダルは履き心地と見た目のよさで選ぶ!
夏に大活躍するサンダルは、〈ロンハーマン〉別注が優秀!

夏がやってくると気分も開放的になり、休日はお出かけモードに。街にショッピングに行くのもいいし、たまにはアウトドアで自然の中に身を置くのも気持ちよさそうだ。もちろん、ご近所を散歩する程度で、家でゆっくり過ごすというのも幸せ。で、そのどんなシ…

TAGS:   Fashion
〈ジラール・ペルゴ〉夏の限定モデルが登場!サマーバカンスの相棒は“懐色”の復刻ダイバーズで!
SPONSORED
2025.06.20

〈ジラール・ペルゴ〉夏の限定モデルが登場!
サマーバカンスの相棒は“懐色”の復刻ダイバーズで!

マニュファクチュール=自社一貫生産体制を2世紀以上も貫き続けるスイス、ラ・ショー・ド・フォンの名門時計ブランド〈ジラール・ペルゴ〉。そのコレクションはどれもクラシカルかつドレッシーで気品に満ちたもの。そんなイメージを、文字どおりあざやかに…

TAGS:   Fashion Watches

NEWS ニュース

More

loading

ページトップへ