グルメジャーナリスト東龍の2023年に訪れたベストレストラン【5選】
『Safari Online』でも2本の連載をもつ、グルメジャーナリストの東龍さんが、印象に残ったベストレストランをセレクト(順不同)。オープンは1年半以内で、すべて2023年に訪れたレストラン。味が素晴らしく、独創性があり、ほかにはない体験ができると太鼓判。また、奇しくも選ばれた5店はすべて“カウンターガストロノミー”。シェフの匠の技を観賞しながら出来立てをいただくというスタイルは、グルメな人々の満足度もアップさせていると話題。これからさらに注目を浴びそうなお店ばかりなので、予約が取れるうちに大切な人とどうぞ!
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- ★日本料理 初志(ういさね) 地元愛媛の食材をはじめとしたシェフのこだわりが詰まった日本料理!
- ★コッキ(COCCHI)
季節の食材を巧みに使い分けた新感覚の“懐石イタリアン”! - ★レテール(L’ETERRE)
クラシックベースのフレンチがカウンターで楽しめる! - ★ピース(peace)
オリジナリティあふれる料理と遊び心のある演出を創作イタリアンで! - ★クイント(quinto)
フレンチやイタリアンに日本料理を融合させたイノベーティブ!
日本料理 初志(ういさね)
地元愛媛の食材をはじめとしたシェフのこだわりが詰まった日本料理!
〈日本料理 初志〉店内
2022年9月8日にオープンした〈日本料理 初志〉は、愛媛県出身の池田恒平さんが店主を務める。『ミシュランガイド東京2024』のセレクテッドレストランにも掲載された新進気鋭の日本料理店だ。“おまかせコース”(1万9800円、スペシャリテ初志鯛飯に変更+2200円)では、池田さんの地元愛媛の食材を中心とした10品ほどのコースを提供。わずかカウンター6席というクローズドで限られたダイニングで、池田さんの鮮やかな手さばきと軽快なトークを楽しめる。
“おまかせコース”より、“揚物”
“揚物”は瀬戸内の穴子を滋味のあるカツに仕上げた。骨身をしっかりと切っていて、“あられ粉”がまぶされているのでサクサクッといただける。実山椒も加えられていて、ほんのりピリっとしたアクセント。醤油と実山椒のタレもよく合う。九谷焼の鮮やかな赤と緑が料理を映えさせる。
“おまかせコース”より、“ご飯”
最後の“ご飯”は、伊賀焼の土鍋で炊いたはらこ飯。鮭の脂といくらの滋味が合わさり、食べごたえ満点になっているのだ。日本酒はもちろん、シャンパーニュなどのワインの品揃えも充実している。
今後ますます予約が取れなくなりそうな割烹スタイルの日本料理!
●日本料理 初志(ういさね)
住所:東京都新宿区神楽坂4-2 世喜ビル2F E号室
営業時間:1部 17:00~、2部 19:45~
定休日:日曜、不定休
TEL:03-6280-8308
URL:https://www.instagram.com/uisane.nihonryouri
コッキ(COCCHI)
季節の食材を巧みに使い分けた新感覚の“懐石イタリアン”!
〈コッキ〉店内
イタリア料理の名店で腕をふるったヴィットリオ・コッキさんが、2023年4月14日、東京・神泉に〈コッキ(COCCHI)〉をオープンした。半円形の8席のカウンターはキッチンと適度な距離を保っていて、調理風景をライブ感で楽しみながらもプライベートな雰囲気で食事できる。
“ディナーコース”より、“セモリナ粉 卵 黄色トマト”
“ディナーコース”(1万9800円)では、季節の食材を巧みに使い分けた新感覚の“懐石イタリアン”を提供。“セモリナ粉 卵 黄色トマト”はシグネチャーは黄色トマトソースのスパゲッティだ。ドライの黄色トマト、小松菜、焦がしたネギ、赤いトマトと3種類のパウダーで複雑な風味が感じられる。
“ディナーコース”より、“茄子 無花果 ヘーゼルナッツ プロシュート”
“茄子 無花果 ヘーゼルナッツ プロシュート”は翡翠茄子を皮ごと揚げ、肉の出汁とミリンでコーティングした。プロシュートの旨味と塩味、無花果の風味、翡翠茄子の甘味が一体となっている。マダムの小堀恵子さんが用意してくれるイタリアンワインは、どの料理にもぴったり。
伝統的なトスカーナ料理に独自の解釈を加えた、繊細なイタリア料理を堪能してみてはいかが?
●コッキ(COCCHI)
住所:東京都渋谷区神泉町12-4 アーガス神泉ビル3F
営業時間:ランチ 11:45 オープン、12:00 一斉スタート~15:00
ディナー 18:30オープン、19:00一斉スタート~23:00
不定休
TEL:070-3322-8808
URL:https://www.instagram.com/cocchishinsen
レテール(L’ETERRE)
クラシックベースのフレンチがカウンターで楽しめる!
〈レテール〉店内
2023年2月1日に開業した〈レテール(L’ETERRE)〉はパリの1つ星〈ラルケスト(L’ARCHESTE)〉オーナーシェフの伊藤良明さんが手掛けるレストラン。『ミシュランガイド東京2024』では早速1つ星を獲得した。料理長を務めるのは、伊藤さんとともに働いたこともある田篭 彬さん。8席のスタイリッシュなカウンターを挟んで、クラシックをリスペクトしたフレンチのディナーコース(2万6000円)が楽しめる。
ディナーコースより、“燒津 太刀魚”
“燒津 太刀魚”では、静岡の“サスエ前田魚店”の太刀魚に、炭酸水の衣をまとわせてふっくら仕上げた。レモンのピューレ、ハードタイプのチーズをかけて、メリハリある味わい。
ディナーコースより、“仏シストロン 仔羊”
食味に優れた南アルプスのシストロンを用いたメインディッシュ“仏シストロン 仔羊”は、じっくりローストしてジューシーに。ソースのペドロヒメネスの香りが上品。
ソムリエがチョイスしたワインは、フランスを中心にしてバラエティ豊か。極上のマリアージュを体験してほしい。
●レテール(L’ETERRE)
住所:東京都新宿区神楽坂3-6-53 とぎやレジデンス2F
営業時間:平日17:00〜、19:00~、20:30~/土・日曜12:00~、18:00〜 ※いずれも一斉スタート
定休日:火・水曜
TEL:03-6388-1312
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13281616/
ピース(peace)
オリジナリティあふれる料理と遊び心のある演出を創作イタリアンで!
〈ピース〉店内
〈ピース(peace)〉は、1つ星フレンチ〈ラペ(La Paix)〉オーナーシェフの松本一平さんが、イノベーティブおでん〈平ちゃん〉に続いて、2023年2月7日に開業したイノベーティブイタリアン。〈ラペ〉でスーシェフを務めた大島孝仁さんがシェフとして腕をふるう。特等席のカウンター4席と落ち着いたテーブル10席という構成で、“おまかせコース”(1万3200円)が味わえる。
“おまかせコース”より、“仏産 オーベルニュのメゾン・ラボリー社12ヶ月熟成生ハム”
“仏産 オーベルニュのメゾン・ラボリー社12ヶ月熟成生ハム”はフランスの12ヶ月熟成生ハムを用いたブルスケッタ。ドイツの〈ベルケル(BERKEL)〉のスライサーでカットした生ハムは極薄で、空気をたっぷりと含んでいて、驚くほどフワフワ。
“おまかせコース”より、“カルツォーネ”
“カルツォーネ”は大島さんお子さんの手がプリントされたシートの上にのせられている。規格外の野菜をふんだんに用いて、珠玉の一品に昇華させているのだ。自然派ワインにこだわっているのもポイント。
松本さんの新たな試みと大島さんのエスプリが感じられる、必食の一店。
●ピース(peace)
住所:東京都中央区日本橋室町1-11-12 日本橋水野ビル2F
営業時間:11:30~14:30(13:00LO)、18:00~22:00(20:00LO)
※2024年からは、11:30~14:30(12:30LO)、18:00~22:00(19:30LO)
定休日:木曜、月2回不定休
※2024年からは、 火曜と月4回不定休
TEL:050-3091-1231
URL:https://peace1.jp/
クイント(quinto)
フレンチやイタリアンに日本料理を融合させたイノベーティブ!
〈クイント〉店内
人気の会員制レストラン〈トレイス〉を立ち上げた河島英明さんが、2023年5月21日に〈クイント(quinto)〉をオープンした。和のスペシャリストである今井恒三さんがシェフを務め、フレンチやイタリアンに日本料理を融合。距離感の近いカウンター8席で、驚きのクリエーションが味わえる。提供されているのは“おまかせコース”(1万9800円)と“ペアリング付きおまかせコース”(3万6300円)。
“おまかせコース”より、“鮎 ゴーヤ”
“鮑 稲庭うどん”では、千葉県の黒鮑を細めの稲庭うどんに合わせた。小麦の香る稲庭うどんが、黒鮑の肝の滋味と苦味をふんだんに包容したソースをまとい、力強い味わいとなる。“鮎 ゴーヤ”は、ゴーヤの中にまるごと鮎を包んだ料理。鮎が放つ“瓜の妖香”とゴーヤの風味が重なり合う。
“おまかせコース”より、“見蘭牛 ハンバーグ”
“見蘭牛 ハンバーグ”は山口県の見蘭牛を、その場で切ってミンチにしてつくられるという、本物の“出来立てハンバーグ”だ。ソースはデミグラスソースに白ポン酢を加え、ほんのりとしたアクセント。
新感覚の食味を堪能できるから、是非とも訪れてみて!
●クイント(quinto)
住所:東京都目黒区東山1-31-6
営業時間:オープン 18:00、スタート 18:15
不定休
TEL:03-6303-0559
URL:https://www.treis-tokyo.com/quinto
●グルメジャーナリスト 東龍さんの連載はこちら!
グルメジャーナリスト東龍のホテルグルメで“口福”体験!
アレが食べたいからこの店へ!
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。