
入場者数、世界一。シンデレラ城を中心に6つのテーマランドが広がり、夢と魔法の世界に浸れるマジックキングダム・パーク
「ディズニーリゾートは子供やファミリーのもの」——もしそんな先入観を持っているとしたら、それはちょっともったいない。アメリカ・フロリダ州オーランドに広がる〈ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート〉(以下、WDW)は、世界中のVIPやセレブリティもバカンスで訪れる、“大人のためのエンターテインメント・リゾート”だ。
総面積は山手線の内側の約1.6倍(あるいはサンフランシスコ市とほぼ同じ)という桁外れのスケールを誇り、その広大な敷地に4つのテーマパーク、2つのウォーターパーク、30以上のディズニー直営ホテル、そして数百のダイニング&ショップなどが集結している。ホテルの総客室は約3万室、リゾート全体で雇用されているキャストは約8万人。これらの数字からもわかるように、〈WDW〉はもはや単なる遊園地ではない。ウォルト・ディズニーが手がけた巨大リゾート都市であり、非日常な体験が待ち受ける魔法の王国なのだ。
野生動物が至近距離に迫るディズニー・アニマルキングダムのアトラクション“キリマンジャロ・サファリ”
今回はSafari読者世代でもあるトラベルエディター伊澤慶一が、この夏の最新取材をもとに“フロリダディズニーの歩き方”をお届け。まだ訪れたことがない人向けに概要やアクセスの説明からスタートし、パークごとにおすすめのショーやアトラクション、バーやダイニングを紹介していく。世界中のリゾートに精通したSafari読者でも、きっと満足できるエスケープ旅になるはずだ。
【はじめに】〈WDW〉の基礎知識:極上リゾートへ向かうための準備と心得
まずは、この規格外のリゾートを制覇するためのベースとなる知識、フロリダまでのフライトアクセス、そしてホテルプランを押さえておこう。
©︎Disney
〈WDW〉全体を示すイラストマップ。パークやウォーターパークのほか、30以上の直営ホテル、さらにゴルフコースも用意されている
1.リゾートの全貌と圧倒的なスケール感
〈WDW〉の核となるのは、それぞれ異なるコンセプトを持つ以下の4つのテーマパークだ(各パークの必見ショーやアトラクション、おすすめバー&ダイニングはvol.2,3の記事でそれぞれ詳しく紹介する)。
マジックキングダム・パーク:〈東京ディズニーランド〉のモデル。アトラクションやショーがもっとも充実する王道パーク。
ディズニー・ハリウッド・スタジオ:映画好きにはたまらない、スリルとロマンが詰まったパーク。
エプコット:近未来&世界11カ国の文化・食を巡る、旅好きにはたまらない大人向けパーク。
ディズニー・アニマルキングダム:野生動物が暮らす大自然、そして未知の衛星を旅する冒険野郎向けパーク。
これらに加え、2つのウォーターパーク“ディズニー・タイフーン・ラグーン”&“ディズニー・ブリザード・ビーチ”、湖畔の遊歩道沿いに広がるリゾートエリア“ディズニー・ボードウォーク”、さらに巨大なショッピングモール“ディズニー・スプリングス”などがあり、すべてを遊び尽くすには十分な滞在日数はもちろん、綿密な計画と体力が必要となる。
ビッグウェーブが迫力満点のディズニー・タイフーン・ラグーン(写真左)と、雪山をイメージしたディズニー・ブリザード・ビーチ(写真右)
2.オーランドへのアクセスとフライトについて
日米間のすべての路線に、エアバスA350-900型機をはじめとする最新鋭機を投入しているデルタ航空
〈WDW〉最寄りの空港は、フロリダ州オーランド国際空港(MCO)。日本からの定期直行便はなく、アメリカ国内のダラスやアトランタ、シカゴ、ヒューストンなどの主要都市を経由して向かうのが一般的だ。トランジットを含めた総フライト時間は最短でも約17時間。決して短い旅ではないため、航空会社選びも非常に重要なポイントとなる。今回、搭乗したのはデルタ航空。機内Wi-Fiやシートクラスなど、詳細はvol.4で紹介する。日本からオーランドまでの航空券の平均的な予算としては、エコノミークラスで15万円前後〜、プレミアム・エコノミークラスで40万円前後〜、ビジネスクラスで70万円前後〜を想定しておこう(旅行時期や予約タイミングなどで変動)。
オーランド空港到着後は、タクシーもしくはUberやLyftなどのライドシェアサービス、またはミアーズ・コネクト社のシャトルバスでホテルへ向かおう
3.〈WDW〉を満喫するために必要な日数
乗り継ぎ便の場合、日本を午前中に発ったとしても、オーランドに着くのは夕方(時差の関係で日付は当日)。その日にパークへ行くのは難しいので、4パークを1日ずつ回るのであれば、最低でも現地5泊(7日間滞在)は必須となる。入園券にパークホッパーオプションを付ければ、1日に2パーク以上訪れることは可能だが、各パークでじっくりと遊ぶのであれば1日1パークが理想的だ。
できることなら、滞在全体で現地7泊(9日間滞在)をおすすめしたい。パーク以外にウォーターパークで遊んだり、ディズニー・ボードウォークやディズニー・スプリングスでショッピングを楽しんだり、ホテルのプールサイドでのんびり過ごしたり、敷地内にあるゴルフコースでプレイしたり、予定に余白があってこそ、ここが“大人のためのエンターテインメント・リゾート”であることを実感できるからだ。
世界最大の公式ストア“ワールド・オブ・ディズニー”があるディズニー・スプリングス。滞在中、一度は足を運びたい
4.滞在先の選び方とおすすめホテル
宿泊先は、〈WDW〉直営ホテル一択だ。それぞれに世界観が確立しており、パークを出たあとも引き続き非日常が楽しめるのが最大の理由だ。ほかにパークやウォーターパークへの交通機関(直通バスやモノレール、スカイライナーなどがすべて無料)が充実している点も見逃せない。さらに、直営ホテル宿泊者限定のアーリーエントリー(一般開園より30分早く楽しめる。毎日実施)、また一部のデラックスカテゴリーのホテル宿泊者限定のエクステンデッド・イブニング・テーマパーク・アワー(一般閉園より2時間長く楽しめる。特定日のみ実施)といった特典があり、WDW直営ホテルの宿泊はメリット尽くしとなっている。予算としては、バリューリゾートで1泊3万円台〜、モデレートリゾートで1泊5万円台〜、デラックスリゾートで1泊8万円台〜ほど(すべて1部屋あたりの値段)。客室のビューによってはもう少し値段が高くなる。
直営ホテル宿泊最大のメリットは、毎日開園時間より30分早くアトラクションを楽しめるアーリーエントリーにある
ちなみに私の独断となるが、Safari読者におすすめなのは以下の5ホテル。それぞれに個性やメリットがあるので、最終的には自身の好みに照らし合わせて選んでみてほしい。どの直営ホテルにするかあれこれ悩むのも、〈WDW〉旅の楽しみのひとつだ。
©︎Disney
直営ホテルの中でもフラッグシップとなる人気ホテル。マジックキングダム・パークまでモノレールで行きは1駅というロケーションも魅力
〈WDW〉の中でもっともエレガントなラグジュアリーホテル、〈ディズニー・グランド・フロリディアン・リゾート&スパ〉。ヴィクトリア調の優美な空間、そして吹き抜けのロビーに響くピアノの生演奏は、足を踏み入れた瞬間に非日常リゾートへやって来たことを実感できるだろう。ここを拠点に〈WDW〉を巡る旅は究極に贅沢だ。カテゴリーはデラックスリゾート。
〈ディズニー・グランド・フロリディアン・リゾート&スパ〉
https://disneyworld.disney.go.com/resorts/grand-floridian-resort-and-spa/
©︎Disney
まるでアフリカのサファリにいるかのように、大自然を体感できるディズニー・アニマルキングダム・ロッジ
“いくつになっても冒険野郎”のSafari読者には、敷地内に4つのサファリが広がり、ロビーや一部客室から野生動物が眺められるディズニー・アニマルキングダム・ロッジもおすすめだ。朝起きたらキリンやシマウマと目が合った、なんて体験もここでは夢ではない。館内ダイニングでのアフリカ料理や星空の下でのキャンプファイヤーなど、本格的なサファリを楽しみたい。カテゴリーはデラックスリゾート。
〈ディズニー・アニマルキングダム・ロッジ〉
https://disneyworld.disney.go.com/resorts/animal-kingdom-lodge/
メイン棟のウォールアートは映画『ふしぎの国のアリス』やアトラクション“イッツ・ア・スモールワールド”を手がけたメアリー・ブレアによるもの
建物内部をモノレールが通過する近未来的なデザインの〈ディズニー・コンテンポラリー・リゾート〉。2021年のリノベーションで『Mr.インクレディブル』をテーマに生まれ変わった。マジックキングダムにもっとも近いリゾートで、最上階のレストラン“カリフォルニア・グリル”からはシンデレラ城と花火も鑑賞できる。朝食にはシェフ姿のミッキーに会えるダイニング“シェフ・ミッキー”も人気。カテゴリーはデラックスリゾート。
〈ディズニー・コンテンポラリー・リゾート〉
https://disneyworld.disney.go.com/resorts/contemporary-resort
©︎Disney
アンティークなバルコニーやガス灯を模した街灯などが美しい〈ディズニー・ポートオーリンズ・リゾート – フレンチ・クオーター〉
ジャズの聖地ニューオーリンズの旧市街地、フレンチ・クオーターを再現したリゾート。スキャット・キャッツ・クラブ・ラウンジでは木〜日の夜、ジャズの生演奏も披露される。各パークへの無料バスはもちろん、ディズニー・スプリングスへは無料の水上バスでアクセスできる。隣接する姉妹ホテル〈ディズニー・ポートオーリンズ・リゾート – リバーサイド〉の施設を共用できるのも嬉しい。カテゴリーはモデレートリゾート。
〈ディズニー・ポートオーリンズ・リゾート – フレンチ・クオーター〉
https://disneyworld.disney.go.com/resorts/port-orleans-resort-french-quarter
『カーズ』をテーマにした客室棟。他に『ライオン・キング』『リトル・マーメイド』『ファインディング・ニモ』の棟もある
ディズニーアニメーションの世界を再現した〈ディズニー・アート・オブ・アニメーション・リゾート〉。ポップでカジュアルなホテルだが、エプコットやディズニー・ハリウッド・スタジオへのアクセスに便利なスカイライナーのステーションに隣接しており、利便性は非常に高い。特にカーズ棟のエリアでは実物大のキャラクターがそこかしこに停まっていて、クルマ好きの男性はハートを射抜かれること必至だ。カテゴリーはバリューリゾート。
〈ディズニー・アート・オブ・アニメーション・リゾート〉
https://disneyworld.disney.go.com/resorts/art-of-animation-resort
5.子連れの場合のワンポイントアドバイス
本編では基本的に“大人のための歩き方”を紹介している。だが、当然子連れでの〈WDW〉訪問を検討している人もいるであろう。子連れの場合、パパとしてケアしたいのが子供の体力。到着してすぐは時差ぼけもあるし、夏のフロリダは猛暑のため、いかに省エネで遊ぶかがカギになる。幸い各パークは再入場が可能なので、子供の体調を考慮しながら一度ホテルに戻って休憩するのも手だ。前述した1日1パークの余裕をもったスケジュール、そしてパークに近い直営ホテルに滞在することは、実は子連れこそより重要な選択であると言える。
ライトニング・レーンを使えばアトラクションの待ち時間を大幅に短縮できる
また〈WDW〉の各パークでは、ライトニング・レーン(Lightning Lane)と呼ばれる有料の優先入場パスを導入している。種類や日付によって値段は異なるが、人気のアトラクションに待ち時間少なく搭乗できるのは体力面でも大きなアドバンテージ。さらに花火やナイトショーを優先席で鑑賞するダイニングパッケージを購入すれば、席取りも不要で余裕をもって楽しめる。子連れの場合はこうした各種優先プランの活用も積極的に検討したい。
以上、vol.1ではまず概要やアクセス、ホテル選びなど滞在のコツをお伝えした。このあとのvol.2,3では、いよいよ各パークの歩き方を紹介する。






































































