好きなものを詰め込んだ70㎡のビッグワンルーム!
あなたはどんなタイプのバッグがお好みだろう? 同じ容量でもポケットが多いバッグがいい人もいれば、ポケットがないシンプルトートがいい人もいる。住まいも同様だ。同じ70㎡のマンションでも部屋数を多くするか最小限にするか――。玉木邸は、部屋数を減らした大空間で好きなものをボーダレス、タイムレスに楽しむ暮らしだ。
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! Vol.81
玉木邸/ワンルーム/70㎡
都内の閑静な住宅地を気に入って選んだ築30年のマンションは3LDKの70㎡だった。建築関係に携わる施主は、プロの仕事を知るからこそ、あれもこれも詰め込むのではなく“したくないこと”を伝える引き算のアプローチでリノベーションをした。
したくないことのひとつが“細かく仕切りたくない”だ。大きな箱のようなひとつの空間で暮らしたい、とドアがあるのは洗面とトイレだけのワンルームに。ベッドコーナーもガラスのパーティションで仕切るのみという潔さ。もうひとつは“生活感は出したくないが、キッチンを孤立させたくない”。そこで、吊り収納がないオープンカウンターにして視界の広さを確保。壁の厚みに合わせた背面カウンターにゴミ箱を収め、巧みに生活感を隠し抜け感のある空間を実現している。床と壁の間を縁取る巾木は9㎜角の無垢材に、キッチンは身長に合わせてカウンターの高さを90㎝にするなど、緻密に計算されたつくりが、洗練された空間と暮らしやすさを両立させている。
引き算で出来上がったシンプルな空間に置いているのは、ボーダレスかつタイムレスな家具やアートだ。LDKの正面に置いているのは、大学卒業時に米軍の払い下げで購入した〈ドレクセルヘリテイジ〉のサイドボード。ダイニングには、アムステルダム・スキポール空港の内装をデザインしたコー・リアン・リーによるスタッキングチェアを置き、照明はドイツの〈エゴン・ヒルブランド〉のクリスタルライトを使っている。家具の国籍、年代はバラバラだが、自身の好きというフィルターを通して選ぶことで、居心地のよいオリジナルの箱を創り上げた。グリーンも、鉢植えやハンギング、ハイドロカルチャーと自在に楽しんでいる。まるで宝箱のように、ワンルームのシンプルな箱に、好きなものを詰め込んでいく楽しさを味わっていた。
床置きしているのは、染色家・柚木沙弥郎のポスター。自由でユーモラスなモノクロームの図柄と、黒いフレームのすのこベンチが空間を引き締め、主役になりがちなテレビの存在感を和らげている。モダンなフロアライトはスペインの〈カルピエン〉。
ベッドコーナーは上部をガラス張りのパーティションで分け、リビングとの繋がりと独立性を叶えている。キャビネットはイギリスのミッドセンチュリーを代表するGプランの〈トーラ&ブラック〉。本来、黒塗装の脚を前の持ち主がブラウンに染色し直した珍しい一品。
キッチンは壁付けだったが90度向きを変えて対面式のオープンカウンターにした。背面の棚には、深みのある黒が美しい陶芸家・小野象平の急須などお気に入りを並べている。冷蔵庫はLDからの死角に配置。本棚の上にはスリランカで買った雑貨など国籍豊かに賑わう。
壁や天井は真っ白ではなくニュアンスのある白のペイントに、造作収納の取っ手は真鍮色のボルツ製など、細部まで好みを汲み取ってもらえました。ソファで音楽を聴いたり映画を見たり、居心地がよくて家にいる時間が圧倒的に増えました。
この記事を読んで、自宅、会社のリノベーション、戸建てに興味を持たれた方は、是非下記アドレスにご連絡ください。『Safari』が、インテリアデザイン会社〈HOUSETRAD〉と一緒に、あなたのライフスタイルに合った住空間をご提案させていただきます。物件探しなどもお気軽にご相談ください。
info_house@hinode.co.jp

●ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com
※『Safari』11月号228〜229ページ掲載
●『Safari』11月号の購入はコチラ!
●『Safari』定期購読はコチラ!
●『Safari』公式 Instagram(@safarimagazine_official)もチェック!
photo : Takafumi Matsumura text : Kuniko Nakajo











































































