
洒落た大人ほど、なんでも盛ればいいとは考えないだろう。ジャケット、シャツ、パンツ、それぞれの役割をきちんと分けながら、全体ではひとつのスタイルとしてまとめ上げる。そんな“整理の美学”は、腕時計にも通じるものがある。
〈ショパール〉の新作『L.U.C 1963 ヘリテージ レギュレーター』は、まさに時間を“分けて見せる”ことで美しさを生み出した一本だ。
レギュレーターとは、時計工房や天文台などで基準時計として使われていた高精度クロックに由来する表示形式のこと。時・分・秒を同軸に重ねるのではなく、それぞれを独立して表示することで、より精確に時刻を読み取れるようにしたものだ。
こちらのモデルでは、中央の長い針が『分』、3時位置のサブダイヤルが『時』、6時位置がスモールセコンドを担当。さらに9時位置には24時間表示のGMT、12時位置にはパワーリザーブ、6時位置には日付表示まで備える。きれいに“住み分け”させることで端正な表情に仕上げており、これだけの情報を載せながら雑多な印象が皆無なのは見事という他ないだろう。
レギュレーターという機構は、〈ショパール〉にとっても特別な存在。2006年にフルリエのマニュファクチュール創設10周年を記念して初のレギュレーターウォッチを発表し、2015年には9日間のパワーリザーブを備えた『L.U.C レギュレーター』へと進化。そして2026年、40㎜径のエレガントなケースをまとっての復活となった。
見た目は、いたって上品。18Kエシカルホワイトゴールド製ケースに、シルバートーンの文字盤。サンバーストサテン仕上げとオパーリン仕上げを使い分けながら、ブルーの表示が控えめなアクセントを添える。ネイビーのアリゲーターストラップまで含め、全体を同系色でまとめたトーナルな配色は、グレースーツやネイビージャケットと合わせてもすんなり馴染みそうだ。
一方、中身はかなり骨太。搭載する手巻きキャリバー『L.U.C 98.02-L』は、4つの香箱を直列につないだ独自のショパールクアトロテクノロジーにより、約216時間、つまり9日間ものパワーリザーブを実現する。それでいてムーブメント厚はわずか4.90㎜。長く走れるのに、見た目はスマートというわけだ。さらに、ムーブメントはCOSCのクロノメーター認定を取得し、時計全体としてジュネーブ・シールの品質保証も受ける。精度、仕上げ、クラフツマンシップ、そのすべてに妥協しないあたりは、〈ショパール〉のハイウォッチメイキングを担う『L.U.C』らしいところだ。
限定25本、ショパールブティック限定発売。ケース径40㎜、手巻き、18Kエシカルホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ、30m防水。772万2000円(ショパール/ショパール ジャパン プレス)
情報が多いからこそ、見せ方にはセンスが問われる。それは時計もファッションも同じ。複雑さをひけらかさず、きれいに整えて魅せる〈ショパール〉の『L.U.C 1963 ヘリテージ レギュレーター』は、余裕を知る大人にこそふさわしい一本と言えるだろう。
●ショパール ジャパン プレス
TEL:03-5524-8922
URL:www.chopard.com/ja-jp








































































