〈タパス モラキュラーバー〉の食のアートパフォーマンスで、彼女を驚かせちゃおう!
今でこそホテルのファインダイニングで、“イノベーティブ”のジャンルは当たり前になっているけれど、その礎を築いたのが〈マンダリン オリエンタル 東京〉の〈タパス モラキュラーバー〉。『ミシュランガイド』で何度も1つ星を獲得したことがある名店で、わずか8席という限定されたカウンターということもあり、予約困難になっている。
料理長を務める牛窪健人さん
料理長を務めるのは、カナダ育ちで日英バイリンガルの牛窪健人さん。大学でアートを専攻したというユニークな経歴をもち、“五感と想像力を刺激する”新感覚の食体験を紡いでくれるのだ。型にハマらない自由な発想で、科学的・物理的といった観点だけではなく、クラッシック・モダン・グローバルの技巧を取り入れ、食のアートパフォーマンスを創出している。
2024年2月1日からは、牛窪さんが自ら“夢”をテーマにした絵本を描き上げ、その物語から着想を得た13品のコースメニュー(2万5300円)を提供。“見たことがあるかもしれない、ないかもしれない夢”の世界を具現化した料理が登場するから、夢の中にいるかのような驚きが体験できる。
どのメニューもサプライズ感たっぷりなので、“ネタばれ”しないようにいくつか紹介しよう。
“旅立った飛行機”
最初は、雲の上に紙飛行機がのせられた“旅立った飛行機”から。和牛やキャビアを用いた贅沢な一品だけれど、否応なしに、導入の語り口とプレゼンテーションに引き込まれる。“豚が飛べるようになったら”は、黒トリュフを探す豚から想起されたフィンガーフード。ゲストが食べる前に行う“あるワンアクション”によって、味わいもストーリーも変化する。
“屋台に釣られて有名店のウニ玉を”
“次は大分離れた行列日本伝統屋台のあわネギ”
“最後は最近有名な海老料理屋台で初体験”
“屋台に釣られて有名店のウニ玉を”、“次は大分離れた行列日本伝統屋台のあわネギ”、“最後は最近有名な海老料理屋台で初体験”は、夢の中の屋台で提供される蠱惑的な3品。“ウニ玉”と“あわネギ”は、ちょっと聞き慣れない料理だけれど、誰もが納得する“オチ”が味わえ、“最後の海老料理屋台”では、パーフェクトな海老のコンビネーションに魅了される。
“真面目な牛”
“飲み会が大好きな羊”と“真面目な牛”も実にユニーク。前者はお酒を飲みすぎた“不真面目”な羊を巧みに表現しつつも、見た目が麗しい一皿に仕上げた。後者は、和牛サーロインを“生真面目”に仕上げた、しっかりとしたメインディッシュだ。どちらの肉料理とも“性格”は違いながらも、それぞれにぴったりな口福へと導いてくれる。
“疲れ果てたロボット”
甘いデザートに移っても、夢が終わるほどには甘すぎない。牛窪さんが2日間かけて製作したロボットが登場する“疲れ果てたロボット”や、怒っては早計な美味なる“空っぽの皿”は妙味に溢れている。トリを〆る“ウエークユーアップカクテル”は、夢から覚めるためにゲストの頑張りも必要なシグネチャースイーツだ!
クリエイティブな料理にマリアージュした“プレミアムワインペアリング”(2万5000円)や“ワインペアリング”(1万2500円)は、是非ともオーダーしたい。なぜなら、シェフソムリエの池田大輝さん、“ポメリー・ソムリエコンクール”優勝の山本麻衣花さんなど、日本を代表するソムリエであるディレクターオブワインの野坂昭彦さん率いる“最強のソムリエ陣”が、“最高のお酒”を提供してくれるから。
左:“ボランジェ ラグラン ダネ” 右:“獺祭 美酔”
“プレミアムワインペアリング”では、プレステージシャンパーニュの“ボランジェ ラグラン ダネ”に始まり、味わいと品格を備えながらも低アルコールに抑えた旭酒造の“獺祭 美酔”など、通常のペアリングでは体験できないラインナップばかり。お酒が苦手なら、趣向を凝らした“モクテルペアリング”(8800円)も用意されているので、こちらをチョイスするといい。
まるで劇場のように楽しめるオープンキッチン
ゲスト席とキッチンを遮るものがなく、完全なオープンキッチンになっている。どの席からもパフォーマンスを余すところなく鑑賞できるから、“牛窪マジック”に楽しく惑わされることは間違いない。
〈タパス モラキュラーバー〉で夢のストーリーと味わいを堪能すれば、彼女と一緒に“夢見心地”でハッピーな気分に!
●コース内容
旅立った飛行機
キャビア / 和牛 / 雲
豚が飛べるようになったら
豚 / 黒トリュフ
キングクラブ様のコレクション
自家製コチュジャン / おこげ / 卵
腹ペコの魚
本山葵 / 牛乳 / バター
屋台に釣られて有名店のウニ玉を
卵黄の味噌漬け / フローズン / 雲丹
次は大分離れた行列日本伝統屋台のあわネギ
鮑 / ドーサ / 葱
最後は最近有名な海老料理屋台で初体験
伊勢海老 / 健味鶏 / クレソン
飲み会が大好きな羊
ウィスキー / 燻製 / 酒粕
真面目な牛
和牛サーロイン / ホワイトアスパラガス / サルサ
疲れ果てたロボット
黒豆 / 米ぬか / 黒糖くずきり
空っぽの皿
ヨモギの葉 / ホワイトチョコレート / ダックワーズ
一日に必要なプレミアム栄養
ラムネ / 甘酒 / ヨーグルト
ウエークユーアップカクテル
梅干し / メレンゲ
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●〈マンダリン オリエンタル 東京〉タパス モラキュラーバー
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 マンダリン オリエンタル 東京38F
営業時間:18:00~、20:30~ ※一斉スタート
定休日:月・火曜
TEL:0120-806-823
URL:https://www.mandarinoriental.com/ja/tokyo/nihonbashi/dine/tapas-molecular-bar
※サービス料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。