〈ハイアット リージェンシー 東京〉中国料理 翡翠宮で“淮揚(わいよう)料理”の有名シェフの自慢料理を堪能!
〈ハイアット リージェンシー 東京〉は、その前身が1980年9月15日に〈ホテルセンチュリーハイアット〉として開業した歴史あるホテル。ホテル開業とともにオープンしたのが、今では老舗となっている中国料理〈翡翠宮〉だ。料理長を務めるのは〈翡翠宮〉一筋30年で、海産物を用いた煮込み料理をはじめとする上海料理が評判の松本真也さん。これまで数多くのイベントを開催してきたが、2024年5月23日から6月30日にかけて、これまたスペシャルなシェフ招聘イベントが開催されている。〈パーク ハイアット 蘇州〉の名門中国料理〈シージョウホール(Xizhou Hall)〉から料理長のカルビン・ユーさんを招聘し、この期間だけでしか味わえないスペシャルメニューを展開しているのだ。
〈シージョウホール〉の料理長、カルビン・ユーさん
〈シージョウホール〉は、中国の名だたるグルメガイドである『ブラックパール(黒真珠)レストランガイド』で2022年のオープンから3年連続で1ダイヤモンド(1つ星に相当)を獲得した名店。カルビンさんは20年以上のキャリアを有し、革新的な“淮揚(わいよう)料理”を生み出し続けている。
ランチでもディナーでもコースが楽しめるので、代表的なメニューをいくつか紹介しよう。
前菜(クラゲの葱油和え 甘酢大根捲き、蘇州式マナガツオの香料煮、活鮑と胡瓜のわさび醤油漬け、牡丹海老の老酒醤油漬け)
前菜はコースによって内容が異なる4品の盛り合わせ。“クラゲの葱油和え 甘酢大根捲き”は、コリコリっとしたクラゲを甘酸っぱい紅芯大根でクルリと包んだ。“蘇州式マナガツオの香料煮”は、力強い味わいのマナガツオを揚げ、揚げた生姜のアクセントを加えている。フレッシュな鮑を、滋味を閉じ込めながらやわらか~く仕上げたのが、“活鮑と胡瓜のわさび醤油漬け”。底に敷いた薄切りの胡瓜と合わせて食べると、より磯の香りが強調される。“牡丹海老の老酒醤油漬け”は老酒の香味が豊か。キャビアの塩味によって全体がくっきりとした輪郭となる。
“山海珍味の澄ましスープ”
珍味を惜しみなく投入したのが、“山海珍味の澄ましスープ”。中国の高級食材として珍重される乾燥させた魚の浮袋、“幻の茸”ともいわれている衣笠茸、フランス料理の高級茸であるモリーユ茸、旨味たっぷりの干し貝柱、味わいを深める生ハムが用いられている。スープは立体感のある上味で、身体の芯から滋味が染み渡る。
“A5 和牛肉の葱炒め”
“A5 和牛肉の葱炒め”は食べ応えのあるメインディッシュ。仙台牛が用いられており、ビーフ・マーブリング・スタンダード(脂肪交雑)が12段階中の“9”程度と、しっかりとした脂。力強い味わいだが、葱の香味を携えた蘇州のソースをまとっていて、複雑な味わいが感じられる。上にのせられた唐辛子がよい刺激に。
“活あわびと南瓜 豆腐の煮込み”
鮑の佳味をふんだんに堪能できるのが、“活あわびと南瓜 豆腐の煮込み”。鮑を用いたソースは、作られるまでに6時間も煮込まれている。そのソースで鮑を1時間煮込んでおり、とても手間がかけられているのだ。揚げ豆腐と日本の南瓜は、鮑のソースを存分に吸っていて旨い。
“揚州炒飯”
“揚州炒飯”は、最後の〆にふさわしいカルビンさん自慢のご飯物。腸詰め、海老、椎茸、黒クワイ、干し貝柱、アサツキ、筍、ナマコ、グリーンピース、揚げた卵と、10種類もの素材で作られている。様々な味わいとテクスチャーが広がり、食欲がかきたてられる。
“豆乳とマスカルポーネのチーズケーキ”
スイーツのイチオシは“豆乳とマスカルポーネのチーズケーキ”。美しいヴェリーヌ(=グラスに盛られたデザート)で、豆乳のつつましやかな味わいが、マスカルポーネの優しい甘味や酸味とマッチする。
どのコースにも、ホッと一息つける龍井茶がついているのが嬉しい。乾杯にぴったりなフルーティーな“明江四川白酒のソーダ割”は料理にもマッチし、ランチとディナーの共通コースで味わえる。日本でも珍しい中国ワインの“シャトー シャンソン”の4種類がボトル(1万890円~)で飲めるのも嬉しいところだ!
モダンで洗練された店内
有名シェフの自慢料理が堪能できる貴重なイベントなので、この機会を逃さずに賞味して。
●ランチコース 9680円
・前菜(クラゲの葱油和え 甘酢大根捲き、蘇州式マナガツオの香料煮、活鮑と胡瓜のわさび醤油漬け、豚スペアリブの黒酢煮込み)
・鶏真薯ときぬがさ茸の澄ましスープ
・海老のえびみそ炒め
・鶏腿肉と干しからし菜の煮込み
・白身魚と蟹肉団子の煮込み
・揚州炒飯
・干しからし菜と豚肉のもち米蒸し団子
・パパイヤとびわ ゆり根の甘味スープ
●ランチ / ディナー共通コース(1万5730円)
・前菜(クラゲの葱油和え 甘酢大根捲き、蘇州式マナガツオの香料煮、活鮑と胡瓜のわさび醤油漬け、牡丹海老の老酒醤油漬け)
・五目入り魚白湯スープ
・海老のえびみそ炒め
・A5 和牛肉の葱炒め
・活あわびと南瓜 豆腐の煮込み
・揚州炒飯
・紫芋のあん入り蒸し菓子
・碧螺春のパンナコッタ
●ランチ / ディナー共通コース(2万1780円)
・前菜(クラゲの葱油和え 甘酢大根捲き、蘇州式マナガツオの香料煮、活鮑と胡瓜のわさび醤油漬け、牡丹海老の老酒醤油漬け)
・山海珍味の澄ましスープ
・海老のえびみそ炒め
・A5 和牛肉の葱炒め
・白身魚と蟹肉団子の煮込み
・蟹肉入り海鮮スープの揚げ米添え
・和牛肉の黒胡椒焼きまんじゅう
・豆乳とマスカルポーネのチーズケーキ
●〈ハイアット リージェンシー 東京〉中国料理 翡翠宮
住所:東京都新宿区西新宿2-7-2 ハイアット リージェンシー 東京1F
営業時間:11:30~15:00(14:00LO)、17:30~22:00(21:00LO)
定休日:火曜
TEL:03-3348-1234
URL:https://www.hyattregencytokyo.com/restaurant/hisuikyu/tabid/104/Default.aspx
※サービス料込み
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。