Safari Online

SEARCH

LIFESTYLE ライフスタイル

2020.04.16


ストイックな生活を送りゆる~いサーフアートを生む!

幼少期からアートに夢中になり、グラフィティ少年だったティーン時代。ある日、友人に誘われ軽い気持ちで波乗りにトライした結果、予想外にサーフィンの世界へどっぷりと浸かることに。今ではゆるいテイストで人気のサーフアーティストへと成長。そんなハヴィアはここ最近、横ノリ業界全体で注目の存在だ。

●今月のサーファー
DJ・ハヴィア[DJ JAVIER]

波の“試乗”でどハマり⁉


緑豊かで閑静な住宅街が並び、落ち着いた雰囲気のサンタバーバラ。このビーチタウンの郊外で育ったハヴィアは、最近業界で注目されているアーティストサーファーだ。今でこそサーフィンありきの毎日を送っている彼だが、かつては全く波乗りとは縁遠い生活を送っていた。

「高校までは家の中で絵を描いたり、粘土で遊んだり、どちらかというとインドア派だったんだ」

そんな彼の転機は、高校に入って水泳をはじめたこと。人生ではじめて真剣にスポーツに取り組んだ経験だったそうで、それまでアート一色だった彼の生活には大きな変化だった。水泳に熱を入れているハヴィアを見た友人は、ある日彼をサーフィンに誘う。

「友人から誘われたときは正直、サーフィンには全く興味がなかったけど、パドルなら水泳の足しになるかな? くらいに思って試してみることにしたんだ」

と、たいして乗り気ではなかったハヴィア。しかし、はじめての波乗りは目の前に広がる光景も美しく新鮮で、まるで違う世界に来たかのような素晴らしい経験だった。さらに幸運なことに、その日は友人の助けもあり、偶然にも波に乗ることに成功した。

「人生で最初に乗った波は、どんな波より特別なもの。実際にボードの上に立てたときは、一瞬だけど宇宙と繋がっているような不思議な一体感を味わったんだ」

特別な経験をしたそれ以来、週の半分以上は海に通い夢中でサーフィンを覚えたハヴィア。波の動きやフォームなどが掴めるようになるまでに、さほど時間はかからなかった。

「憧れのサーファーのDVDを繰り返し鑑賞してテクニックを研究したよ。それからサーフボードもいろんな長さを試したね。最近は滑りのいいスピード感のある10フィート前後のロングボードにハマっているんだ」

サーフィンが生活の一部になった今では、波がなくても海で水浴びや水泳をするそう。というのも、彼にとって海にいる時間自体が一種のメディテーションになっているのだ。と、今でこそビーチライフにどっぷりなハヴィアだが、「それでもやっぱり、人生で波乗りをすることになったのは予想外だったね(笑)」。


夢は波乗りとアートの融合


ハヴィアは物心ついた頃から家で絵を描いたり、粘土でオブジェを作ったりと、アートを通してなにかを表現することに夢中な子供だった。ティーンエージャーの頃、特に影響を受けたのがグラフィティとトラディショナルなタトゥーのアートワーク。それらを自分なりにアレンジし、オリジナルな作品を生み出すことに情熱を傾けていたのだとか。高校を卒業し、カレッジでは迷わずグラフィックデザインを専攻。卒業後はデザインエージェンシーに就職した。一見順風満帆で、アートの知識を生かせる恵まれた道へ進んだように思えたハヴィア。しかし実際は自分が本当に作りたいものとのギャップに悩まされることに。仕事に面白みを見出せない葛藤の反動で再開したのが、しばらく休んでいた彼自身のアート制作だった。

「仕事のランチタイムは必ずスケッチブック片手だった。そこにいつもなにかを描いていたよ。自分の手を使ってなにかを作ることで、もともと持っていたアートへの情熱を思い出してきたんだ」

ストイックなハヴィアは、それに加えて毎朝30分ほどスケッチの時間を自らに課すことで、スキルの向上をはかった。気分が乗らない日もあったが、毎朝描き続けることで自信がつき、自身のひらめきをキャッチし、アートに落としこむ訓練にもなったという。

「このプロセスはサーフィンに近いものがあると気づいたんだ。海に通っていればいるほど自信がついていろんな波も対処できるようになってくるでしょ? そういう日々の積み重ねがいつか目に見える成長として現れてくるのは、波乗りもアートも同じなんだ」

やがて彼の作品は地元で注目を集めるようになり、アートショーや海系のイベントにも積極的に参加するように。しばらくするとハヴィアのアートは業界全体でより認知され、最近では、〈パタゴニア〉のウォールアートや〈ヴィスラ〉とのコラボなども手掛けている。昼休憩にアートスケッチをしていたときに夢見ていた、“サーフィンとアートの融合”が今実現しているんだ、とハヴィアは嬉しそうに語ってくれた。

自己管理がファンサーフのコツ

毎朝のようにサーフィンを楽しむハヴィアは地元のメーサレーンというポイントの近くに住み、アート活動に日々励んでいる。朝は6時に起床し、まず聖書を読む。次にすべてのメールをチェックし、30分ほどスケッチを行う。この3つのルーティンだけは必ず守っているのだそう。その後は、コーヒーを飲みながら仕事をスタート。最近は、週3日アパレルブランド〈シービーズ〉のアートディレクターとして活動し、残りの4日間はアーティストとして自身の作品を制作。ペインティング、ドローイング、グラフィティ、版画やコラージュなど、様々な形での作品を手掛けている。そんな彼が波乗りをしに海へ行くのはだいたい作業がいち段落した夕方頃。サーフィンで気分をリフレッシュするのがお決まりだとか。

「朝入るときもあるけれど、波に夢中になって仕事に支障をきたすときもあるので(笑)、お楽しみは仕事が終わった後にとってあるんだ」

休みの日もほとんど変わらず、サーフィンとアートに没頭している。プロジェクトを抱えていないときでも常に手を動かしているそうだ。トリップやキャンプなども楽しみたいが、今は湧き出てくる作品のアイデアをアウトプットするのに集中すると決めている。ここまでストイックになれるのは、側でそっと見守っている最愛の妻、コートニーの存在が大きいという。と、アーティストとして目まぐるしい日々を謳歌しているハヴィアだが、今年も新規のサーフブランドとのコラボ計画が進行中。ブランドのキャンペーンとともに来日する日を夢見て、じっくりとプロジェクトを練っているそうだ。

ホームポイントはココ!
メーサレーン[MESA LANE]
サンタバーバラのピアの北側に位置するポイント。住宅地を抜けると急な階段があり、そこを下りると美しい海が広がっているドラマチックな景観のビーチ。基本はビーチブレイクでサイズが上がればロング~ショートを楽しめる。


アトリエに飾ってあったハヴィアの代表作のひとつ。オリジナルのキャラクターが印象的だ


スプレーは庭の片隅で。キャンバスに施したペイントの上から夕陽をイメージして吹きつけているとこ



ボードコレクションの一部。右2つのロングボードが最近のお気に入り


〈シービーズ〉のアートディレクターとしても辣腕ぶりを見せるハヴィア。自宅には本ブランドのシューズが山積み!


1歳になる愛犬との散歩はメディテーションのような癒し効果もあるそう

ヴィンテージ〈シュウィン〉の自転車は、近くのビーチまで波チェックするときに重宝。スプレーで塗装し、荷台などは自分でカスタマイズ!

 
Information

雑誌『Safari』5月号 P294・295掲載

“波乗り一代記の記事をもっと読みたい人はコチラ!

写真=宮﨑良将 文= 高橋百々 photo : Yoshimasa Miyazaki (Seven Bros. Pictures)  text : Momo Takahashi(Volition & Hope)
初登場HYDEが〈ハリー・ウィンストン〉をまとう!カリスマに似合うのはいつも最高峰の輝き!
SPONSORED
2025.11.25

初登場HYDEが〈ハリー・ウィンストン〉をまとう!
カリスマに似合うのはいつも最高峰の輝き!

一流は一流を引き寄せるとは、よくいわれること。ロックアーティストHYDEがまとったのは“キング・オブ・ダイヤモンド”として名高い、世界最高峰のジュエリー&ウォッチブランド〈ハリー・ウィンストン〉。常に最高を求め続ける両者が出会うと、どんな…

TAGS:   Fashion Watches
〈タトラス〉で見つけたここぞの1着!さりげに違い出しできる大人の冬アウター
SPONSORED
2025.11.25

〈タトラス〉で見つけたここぞの1着!
さりげに違い出しできる大人の冬アウター

冬カジュアルの主役であるアウターは、さりげなく違いが出せる1着を選びたい。そこで注目すべきなのが、大人のための上質な冬アウターに定評のある〈タトラス〉。定番ベースのシンプルなデザインを基本としつつ、街ゆく人をハッとさせるさりげない“違い”…

TAGS:   Fashion
〈サンローラン〉なら小さくても格上感あり!大人の革小物はさりげなロゴ使いで!
SPONSORED
2025.11.25

〈サンローラン〉なら小さくても格上感あり!
大人の革小物はさりげなロゴ使いで!

普段、バッグや靴ほど目立たないが、意外とセンスを問われるのが財布などの革小物。大人ならシンプルながらも品があって、さりげない上質感のあるものが狙いめだ。となれば〈サンローラン〉の革小物を。小ぶりなアイコンロゴがピリッと効いた財布やカードケ…

TAGS:   Fashion
大人にこそ持ってほしい〈フルラ〉の新作!冬カジュアルに効く品格バッグ!
SPONSORED
2025.11.25

大人にこそ持ってほしい〈フルラ〉の新作!
冬カジュアルに効く品格バッグ!

大人の冬カジュアルに欠かせない名脇役がバッグ。どんな着こなしにも似合う上質なバッグがあれば、気分よく外出できるというもの。そこでおすすめしたいのが、〈フルラ〉の新作として登場した“アーバン バックパック”。コートなら背負って、短丈ブルゾン…

TAGS:   Fashion
俳優・桜田 通が〈ベル&ロス〉の希少な限定モデルをつけこなす!“赤き情熱”と“煌めく緑”の衝撃!
SPONSORED
2025.11.25

俳優・桜田 通が〈ベル&ロス〉の希少な限定モデルをつけこなす!
“赤き情熱”と“煌めく緑”の衝撃!

航空計器から着想を得た革新的なデザインが人気の〈ベル&ロス〉から、2本の限定モデルが登場した。情熱的な輝きを放つダイヤルの赤と闇夜にクールに浮かび上がる蓄光の緑。異なる魅力を宿す2本のパワーウォッチがファッションシーンでも注目を集める俳優…

TAGS:   Fashion Watches
機能美が所有欲をくすぐる〈アシックス〉のワーキングシューズ!こだわる男のための次世代ワークブーツとは!?
SPONSORED
2025.11.25

機能美が所有欲をくすぐる〈アシックス〉のワーキングシューズ!
こだわる男のための次世代ワークブーツとは!?

男のカジュアルウエアは、ワークやミリタリーをモチーフにしたタフで骨太なアイテムが定番。それは服だけでなく、足元も同じだ。とはいえ往年のワークブーツなどでは、履き心地やスペック的に現代の暮らしにフィットしない!? ならば、〈アシックス〉のワ…

TAGS:   Fashion
“とっておき”を、自分にも、大切な人にも!“上質”を贈りたい 大人のギフト!
SPONSORED
2025.11.25

“とっておき”を、自分にも、大切な人にも!
“上質”を贈りたい 大人のギフト!

クリスマスに忘年会、そしてニューイヤー……年末年始は、特別なギフトシーズン。頑張った自分へのご褒美に、大切な人に感謝を込めて、“とっておきの上質”を贈りたい。自分の身と心を一新させるようなワザありの逸品から、相手の顔が思わずほころぶ名品ま…

素材感と職人技が光る〈アニアリ〉。ミニマルに洗練されたジャパンメイドのトートバッグ。
SPONSORED
2025.11.18

素材感と職人技が光る〈アニアリ〉。
ミニマルに洗練されたジャパンメイドのトートバッグ。

上質なレザーのしなやかな感触と使い勝手の良さで支持を集めている〈アニアリ〉のバッグ。ミニマルで洗練されたデザインは、装いを自然に洗練されたものへと導いてくれる。また、確かな日本の職人技に裏打ちされた使いやすさと安心感が、使うほどに深まる風…

TAGS:   Urban Safari Fashion
建築家・クマタイチが〈バルミューダ〉で発見。豊かな暮らしをデザインする、加湿器の新しい選択。
SPONSORED
2025.11.14

建築家・クマタイチが〈バルミューダ〉で発見。
豊かな暮らしをデザインする、加湿器の新しい選択。

〈バルミューダ ザ・ストア 青山〉を訪れた建築家・クマタイチさん。暮らしに寄り添う建築を数多く手掛けてきたからこそ、関心を寄せたのは新しい加湿器“レイン”だ。ただ湿度を調整するだけでなく、暮らしを豊かに導くための機能や造形美を兼ね備えた“…

勝利を呼び込む〈タグ・ホイヤー〉の傑作3選!名作時計はファッション使いするのが決め手!
SPONSORED
2025.11.11

勝利を呼び込む〈タグ・ホイヤー〉の傑作3選!
名作時計はファッション使いするのが決め手!

2025年で創業165周年を迎え、そのうえ、22年ぶりにモータースポーツの最高峰である“F1”公式タイムキーパーにも返り咲いた〈タグ・ホイヤー〉。モータースポーツと密接な関わりをもち、勝利を象徴するウォッチとして君臨してきたそれは、時を経…

俳優・三浦翔平が着こなす〈エクスタイル〉の“アメスポ”スタイル!こだわりのスウェットでワンランク上の休日姿に!
SPONSORED
2025.10.29

俳優・三浦翔平が着こなす〈エクスタイル〉の“アメスポ”スタイル!
こだわりのスウェットでワンランク上の休日姿に!

ファッションモデル顔負けの長身と抜群のスタイルで、見るものを魅了する俳優・三浦翔平。幼い頃は水泳とバスケに打ち込み、現在はオフにサーフィンやゴルフ、ジムなどでアクティブに身体を動かすスポーツマンとしての側面も。そんな三浦翔平に〈エクスタイ…

TAGS:   Fashion
年末は〈エフピーエム ミラノ〉で特別な旅を。機能美と遊び心が光る上質トロリー。
SPONSORED
2025.10.31

年末は〈エフピーエム ミラノ〉で特別な旅を。
機能美と遊び心が光る上質トロリー。

高品質で優れたデザインのトロリーは旅そのものの満足感を上げてくれる大切な相棒。もちろん見た目だけじゃなく、使い勝手などの機能面も優秀なものを選びたいところ。そんな見た目と機能を兼ね備えたトロリーといえば〈エフピーエム ミラノ〉の“バンクコ…

TAGS:   Urban Safari Fashion

NEWS ニュース

loading

ページトップへ