『WEAPONS/ウェポンズ』レベルが段違いの“怪作”ホラーサスペンスに唸る!
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ワーナー・ブラザースといえば、映画ファンにはおなじみのハリウッドのスタジオ。『ハリー・ポッター』や『マトリックス』のシリーズ、『バットマン』などDCのヒーロー映画、クリント・イーストウッド監督作など、記録にも記憶にも残る作品を大量に届けてくれたワーナーが、日本での配給業務を終える(今後は東和ピクチャーズがワーナー作品を配給)。そのワーナー・ジャパンの最後の洋画配給作品『WEAPONS /ウェポンズ』は、予想以上の強烈なインパクトを放っている!
基本的に映画というものは、できるだけ“何が起こるか聞いてない”状態で観てこそ、驚きや興奮が特上になる(最近は、展開や結末をあらかじめ知っておきたい人も増えているようだが)。本作は、基本設定はともかく、その先に起こるドラマに関して、情報をシャットアウトして向き合うことを推奨する。基本は……小学校のクラスで、1名を除き、生徒たちが一度に行方不明になる、という事件。いったい何が起こったのか。なぜ1名の生徒だけは、いつものように登校したのか。ここから後は、映画に身を任せながら、真相に近づいてほしい。そんな映画体験は全米でも話題になり、3週でベストワンの座を獲得。ホラーサスペンスというジャンルながら、そのクオリティの高さから、ワーナー・ブラザースはアカデミー賞に向けたキャンペーンも行うなど、異例の“怪作”となった。
アメリカの小さな町で起こる、不穏な事件ということで、日本でもヒットしたスティーヴン・キング原作の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』に近いムードを漂わせ、映画の作りとしては、さまざまな人物の視点から描かれる形式が巧妙。気がつけば、冒頭の世界とは別次元に連れて来られる感覚は、映画ならではのマジック! 使われる曲や音響の効果も計算されているし、ショッキングな描写にも、あえてツッコミどころを入れやすくなっていたりと、観ているこちらを飽きさせない演出がたっぷり。そしてタイトルの“ウェポンズ=武器”の意味がわかった瞬間、作品のギアがもう一段上がるのを実感する。いずれにしても本作の脚本・監督、ザック・クレッガーの才能が特異であるのは納得。今後のハリウッドでさらなる話題作を手がけるはずなので、ぜひその名前を覚えておこう。
『WEAPONS /ウェポンズ』11月28日公開
製作・監督・脚本/ザック・クレッガー 製作総指揮・出演/ジョシュ・ブローリン、ジュリア・ガーナー、オールデン・エアエンライク 配給/ワーナー・ブラザース映画
2025年/アメリカ/上映時間128分
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