〈ボルボ〉 EX30 クロスカントリーは、アウトドア色が全開な自然派のための1台!
電気自動車というと都会的なイメージを持つ人も多いのではないだろうか? ただ、今回紹介する〈ボルボ〉のEX30 クロスカントリーはちょっと違う。アウトドアな趣味を持つ人にこそ、海で山で、そして街で乗ってもらいたい1台なのだ。
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- 大人の愛車選び! Vol.39
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※写真はオプションを含むため、実際とは異なる場合があります
BEV(100%電気で走る電気自動車)になにを期待するであろう。排ガスゼロという環境にいい事実が大前提にあるが、ガソリンやオイル代など、ランニングコストがかからないのは魅力だ。それに購入時の補助金も大きなメリット。「定価に対して数十万円安くなります」なんて言葉は背中を押すはずだ。
それじゃデザインはというと未来的なものを期待するのではなかろうか? 内燃機関と区別ができるような先進性を感じさせてほしいし、メーカーもそれに応えている。BEVの場合、空気を取り入れる必要がないので穴の開いたグリルは省かれ、マフラーを装備しない。とはいえ、愛車としてこれまでどおり日々使うのであれば、あまりに突飛なデザインではスーパーに買い物に行くのにためらってしまう。目立つことは悪くないが、ある程度まわりとの協調性を持っていたほうが都合のいい場面もたくさんある。なんてことを考えていると、それにマッチした1台が浮かび上がった。それが〈ボルボ〉EX30クロスカントリーである。
このクルマは2023年にリリースされた〈ボルボ〉のBEV専用モデル。日本では当初ワングレードで発売を開始したが、今年5つのグレードがラインナップされることとなった。で、その中のひとつがクロスカントリー。BEVとしてはレアなアウトドア姿で登場した1台だ。
写真をご覧いただきたい。BEVとしての先進性を感じさせながら、上手にアウトドア感を醸し出している。背の高くなったボディはもちろんだし、屋根の上のラックなどがその印象を強めている。これなら普段使いができてワイルドな自分もアピールできるはず。というか、そもそもBEVは排ガスゼロの面で環境性能に長けているのだからこのふたつのコンテンツの組み合わせはあり。まさに環境にもドライバーにも優しい愛車なのだ。
スタンダードモデルのEX30とクロスカントリーの違いだが、まずは全高が高くなっている。前後のサスペンションに手を加え、最低地上高を+20㎜の195㎜とした。数字にするとわずかではあるが、この少しの変化がアウトドア感を出す。しかもサスペンションとリヤのアンチロールバーを柔らかくしたり、パワステのセッティングを変えたりすることで、乗り味でもクロスカントリーっぽさを表現している。実際に走らせてもそれは感じられて、標準車よりも乗り心地はソフトになっているなど、実に快適だ。
これに関してはタイヤも同様。試乗したのは19インチだったが、オプションで18インチのオールテレーンタイヤ(オフロード用タイヤ)まで用意してアウトドア感を追求している。ちなみに個人的な好みは後者。タイヤのワイルドさがそのまま見た目の印象に繋がるからだ。
このへんのさじ加減は〈ボルボ〉ならではと言いたい。長年Vシリーズでクロスカントリーをラインナップしてきたブランドだけに勘所をずばり押さえている。性能的にも見た目の要求にもしっかり応えているといった感じ。といったお化粧をしているので、このクルマに限っては「BEVはシティコミューターに適している」という概念から飛び出ていると思う。多くの人が見ているだけで、山間のキャンプ場まで走りたくなる衝動に駆られるだろう。もちろん、それは不可能じゃない。事前に充電計画を練っておけばなんら問題ないのだ。隣のBEVとは一線を画す。そんな空気を感じる一台がEX30クロスカントリーである。
■ヴェイパーグレーが街にも馴染む!
ヴェイパーグレーのボディカラーが都会にもカントリーサイドにも似合うクロスカントリー。フロントマスクやピラー、ルーフ、アルミホイールなどをマットブラックに仕上げることで、なおのことヴェイパーグレーとのコントラストが映えているように思える。〈ボルボ〉得意のカラーだけにうまい使い方だ。
■地形図を取り入れたデザイン!
標準車はボディカラーのままのマスクだが、クロスカントリーはマットブラックに塗られている。これがアクセントになっているのは当然のこと、よく見るとそこにアートワークが描かれているからユニーク。スウェーデンの北極圏にあるケブネカイセ山脈からインスパイアされた地形図を見ることができる。
■マットグラファイト仕上げ
足元にはマットグラファイト仕上げのクロスカントリー専用19インチアルミホイールが装備される。ブラック系のカラーが引き締まった印象だ。18インチのオールテレーンタイヤと専用ホイール、ルーフバスケット、足元のマッドフラップは純正アクセサリーとして用意されるので、こちらも要チェック。
■アクセントとなるマット仕様!
フロントマスク同様にリヤテールゲートもマットブラックに塗られる。懐かしいところではコンパクトハッチバックのC 30に近い雰囲気だ。その意味では未来的でもありクラシックな要素も感じる。そしてそこには「VOLVO」のスペルを表示。テールライトの光り方もまた個性的で、ここに未来を感じる。
ボルボ EX30 クロスカントリー
●ウルトラ ツイン モーター パフォーマンス
●全長×全幅×全高 : 4235×1850×1565㎜
●ホイールベース : 2650㎜
●車両重量 : 1880㎏
●モーター: 永久磁石同期電動機
●最高出力 :115kW(156ps)/6000-6500rpm(前)、200kW(272ps)/6500-8000rpm(後)
●最大トルク: 200Nm/5000rpm(前)、343Nm/5345rpm(後)
●駆動方式 : 電子制御AWDシステム
●トランスミッション: 1速固定式
●乗車定員 : 5名
●価格 : 649万円~
●ボルボ・カスタマーセンター
TEL:0120-55-8500
※『Safari』12月号268〜269ページ掲載
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