メニュー一新! パリで活躍するミシュラン3つ星シェフのフレンチを味わう〈アジュール フォーティーファイブ〉
〈ザ・リッツ・カールトン東京〉の45階に位置する〈アジュール フォーティーファイブ〉はフレンチの名店。フランス語で“青”という意味をもつ“アジュール”は、高さ7.9mと開放的な空間で居心地がいい。高層階の窓から広がる美しいスカイラインと東京湾を望める景色で、ムードも抜群!
高層階の窓から広がる美しい景色もポイント!
そんな〈アジュール フォーティーファイブ〉がさらなる飛躍のため、2023年8月にリニューアルした。小林 圭さんが料理を監修し、村島輝樹さんが料理長を務めることになったのだ。
料理を監修する小林 圭さん
小林さんといえばフランス・パリにある〈レストラン・ケイ(Restaurant KEI)〉のオーナーシェフで、アジア人として初めてフランスのミシュランガイドで3つ星に輝いた天才的なシェフ。村島さんは日本の名店で研鑽を積み、〈レストラン エスキス〉を2つ星に、〈レストラン アジル〉を1つ星に導いた実力派。今をときめく2人のシェフによって、メニューがすべて一新されたので、代表的なメニューを紹介しよう。
“アミューズブーシュ”
“アミューズブーシュ”は3種類。同時に提供されるので、味わいの違いをシャンパーニュとともに楽しめるのがいい。ガラスに入った一品は、下層から順番に玉ねぎのキャラメリゼ、トウモロコシのムース、雲丹(うに)。玉ねぎとトウモロコシの甘味が食欲をかきたててくれる。スプーンにのせられているのは、蛤のエスカルゴバター。熱々に焼き上げられており、ニンニクが実に香ばしい。定番のグジェールは、ミモレットチーズとコンテチーズをバランスよく配合。上にのせられたチーズのガレットがアイコニック。
“コンソメ”
“コンソメ”は村島さんの定番メニュー。有田焼の急須から、目の前でコンソメを注いでもらえるので、幽香が心地よく広がる。コンソメは日によって異なり、この日はビーフのコンソメ。隠し味的にポートワインが数滴加えられ、味わいに膨らみがもたらされていた。
“ボタンエビ”
“ボタンエビ”は、牡丹海老のタルタルとキャビア、青りんごを組み合わせたという意欲作。周りに配された青りんごの角切りも、シャキシャキとした出色のアクセント。ソルベを崩して全体を合わせて食べると、甘味と酸味が調和し、爽やかな佳味が口中を巡る。
“パテ アン クルート”
毎月内容が変わる“パテ アン クルート”も秀逸。フォアグラと鴨、赤ワインのジュレなどを包み込み、胡椒が適度な刺激となっていた。添えられたラディッシュ、キュウリ、カリフラワー、パプリカ、ホオズキのピクルスがちょうどいい口直しに。プチオゼイユのあしらいが美しく、ルバーブのジャムが抜群のコンビネーション。
“オマールブルー & 小林圭 セレクション Kaviari キャビア”
“オマールブルー & 小林圭 セレクション Kaviari キャビア”は、スタイリッシュなプレゼンテーション。オマール海老を包み込んだラビオリのフリットがちょこんと配されており、“余白の美”を表現している。海苔とスパイスの香りが豊かで、異国情緒に溢れていた。仕上げにのせられた、キャビアリ社のキャビアとエストラゴンのソースも白眉。
本日の魚料理の一例
本日の魚料理は、瀬戸内の真魚鰹。仕上げにかけられるブールブランソースは酸味があって全体を引き締める。真魚鰹は丁寧に火入れされ、滋味が十二分に引き出されていた。
“ランド産 仔鳩”
“ランド産 仔鳩”は、仔鳩の骨付き胸肉の上にヘーゼルナッツが散りばめられている。牛蒡が添えられ、濃厚な赤ワインとレバーのソースがかけられた。小鳩の繊細な野性味が表現されており、赤ワインと素晴らしくマリアージュする妙妙たる味わいになっている。
“ショコラ”
デザートの“ショコラ”はチョコレートのタルトに、目の前でチョコレートソースがかけられた。羽を模したチョコレートが優美で、カシスなどのコンフィが心地よい酸味。
村島さんが紡いだ食味を広げてくれるのは、シェフソムリエの菊地龍一さんがセレクトしたワイン。最初のシャンパーニュはワゴンで運ばれてきて3種類からチョイスできる。“クリュッグ グランド・キュヴェ 171 エディション”は、熟成期間が長くて円熟味があり、きめ細かな泡立ちなので、アミューズとの相性は抜群にいい。ブルゴーニュを中心に、ボルドーやロワール、ローヌなどフランスの銘醸地から、ワインが取り揃えられている。“ワインペアリング”(3種 9800円、4種 1万2300円、5種 1万3600円)がお得なので、飲める杯数を考慮してチョイスするといい。
東京湾を望める8人まで利用できるプライベートダイニング(ルームチャージ:ランチ 2万2000円、ディナー 3万3000円)も設けられているので、記念日や接待での利用にも便利。
〈アジュール フォーティーファイブ〉は今年一番話題となるホテルフレンチになることは間違いない。話題に乗り遅れないよう、早めに足を運んでみるといいよ。
●ランチコース
デクーヴェール 4品 1万4800円
プレステージ 5品 1万9800円
エリタージュ 7品 2万9800円
●ディナーコース
プレステージ 5品 1万9800円
エリタージュ 7品 2万9800円
●〈ザ・リッツ・カールトン東京〉アジュール フォーティーファイブ
住所:東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン45F
営業時間:ランチ 12:00~16:00(最終入店13:30)、ディナー 18:00~22:30 (最終入店20:00)
定休日:月・火曜
TEL:03-6434-8711
URL:https://azure45.ritzcarltontokyo.com/
※サービス料込み
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。