この歯車の正体は?
〈モーリス・ラクロア〉の新作は驚愕のナニコレ珍時計!
「なんでこんな形をしているんだー」と、驚くのも無理はない。だって歯車って普通は丸いもの。それがご覧のとおり四角とクローバー型なのだから、常識はずれにも程がある。で、そんな驚きの歯車を搭載しているのが、〈モーリス・ラクロア〉の新作、“マスターピース スクエアホイール レトログラード”。それにしても、この歯車って一体なに?
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で、早々にタネ明かしをすると、このユニークな歯車は、実はスモールセコンド。つまり秒を示す役割を担っているワケ。この四角い歯車は60秒に1回転するんだけど、同時にクローバー型の歯車も連動して1回転する仕組み。四角い歯車の角がうま~くクローバーの窪んでいる部分と噛みあう様を見ると、「うわ~、本当に噛み合うんだ~」と、とにかく驚くこと間違いない。しかもよく見ると、各歯車のギザキザ部分は微妙に形が違い、緻密な成型がなされているのがよくわかる。これで精度を出すのは至難の業なんだろうけど、そこはさすがに〈モーリス・ラクロア〉。マスターピースというコレクションを名乗るとおり、最高の技術が投入されているのだ。
とはいえ疑問がもうひとつ。それは、この四角の歯車でどうやって秒を読み取れるかってこと。その答えはやはり四角い歯車にあり。よ~く見て。四角の中が手裏剣のようになっていて、一カ所だけ短い剣先があるでしょ? そう、そこが60秒間のインデックスを指し示すポインター。写真でいうと、現在44秒の位置を示しているのがわかるだろう。
さらにこんなギミックだけで終わらないのがこの時計。実は、もうひとつ遊び心のある仕掛けが用意されている。それがダイヤルの4時から6時位置にある、レトログラード式カレンダー表示機構。これは、日付針がアーチ型に沿って進み、端までいくとピョンとジャンプして始点に戻るという仕掛け。こちらは針の動きの面白さに魅了されるものだけど、こんなユニークな機構があると、ついつい時を忘れて見入っちゃうかも。
ケース径43m、自動巻き、SSケース、アリゲーターストラップ、100m防水。79万円(モーリス・ラクロア/DKSH ジャパン)
もちろんこの時計、高級時計らしさが楽しめるのも魅力。ダイヤルにはギョーシェ彫りのひとつ、“クル・ド・パリ”を装飾。ピラミッド型の模様が規則的に並ぶデザインは、文字盤のアクセントになっていて、極上の美しさ。見た目も、時計全体のシルバーと針やインデックスのブルーのコントラストが上品さを醸し出していて、実にお洒落な印象だ。
というわけで、エレガントなフォルムながら、複雑な機構と装飾で遊び心も持ち合わせている〈モーリス・ラクロア〉の新作歯車時計。お目当ての女性とのデートにしていけば、互いの心の歯車も噛み合う、なんてことが起こるかも⁉
●モーリス・ラクロス(DKSH ジャパン)
TEL:03-5441-4515