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FASHION ファッション

2022.01.01


価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!

Gジャンにスタジャンなど、40オーバー世代が慣れ親しんだアメカジアイテムが、今再び人気を集めている。

このコラムシリーズでもMA-1を取り上げたが、そうなるとこのアイテムも取り上げないワケにはいかないだろう。そう、N-3Bだ。こちらは、アメカジ、いや渋カジの象徴的なアウター。いざ紐解けば、防寒性の高さ、実用的なポケットはもちろんのこと、コレをサンプリングしたアウターが世にあふれていることに気がつくはずだ。

“N-3B”とは■

ポイント1:中綿入りであたたかい
ポイント2:多&大ポケットで使い勝手よし
ポイント3:ミドル丈で合わせやすい

フライトジャケットには、5つのゾーンがある。それが、ベリーライトゾーン、ライトゾーン、インターミディエイトゾーン、ヘビーゾーン、ベリーヘビーゾーン。MA-1はインターミディエイトゾーン対応で適応温度は−10℃~10℃となるが、それよりもさらに寒い−30℃~−10℃のヘビーゾーン対応となるのが、今回紹介するN-3B。

ブルゾン丈のN-2とともに、1945年に誕生した初代N-3。高高度を飛ぶがゆえに極寒にさらされる、戦闘機や爆撃機の乗組員などを守るために生まれた。N-3→N-3Aとマイナーチェンジを経て、1953年に今の形N-3Bに。MA-1と同様のヘビーツイルナイロンに分厚い中綿、腰下まで覆おうミドルレングス、裏ボア&ファー付きフード、そしてハンドウォーマーポケットを含む多&大ポケットといった、高い防寒性と実用性を備えたスペックが自慢だ。だが、その腰下丈は操縦席においては邪魔になり、高高度の極寒ゾーン用フライトジャケットとして生まれたにも関わらず、最終的には極寒地の地上作業員が主に着用することに。

その後民生品として出まわると、高いスペックもあり、すぐに街着として絶大な人気を集めることに。主にバイカーから支持され、それがやがてここ日本でもアメカジの象徴的なアイテムになった。そして今でも、その完成度の高さからN-3Bで見られる要素を取り入れたアウターが、様々なブランドからリリースされている。 

 

“N-3B”の原型はコレ!》
[アルファ インダストリーズ]
ALPHA INDUSTRIES


価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
2万5850円(アルファ インダストリーズ/エドウィン)

N-3Bのなんたるかを教えてくれたのは
言うまでもなくこのブランドだった!

実際にアメリカ軍への納入実績があるブランドらしい、オリジナルへのリスペクトを感じるディテールデザインの数々。店頭ではドッグタグを模した製品タグを採用するなど、ミリタリーが出自であることへのこだわりが随所に窺える。一方で、リアルなヴィンテージだと感じる重苦しさや野暮ったさを解消すべく、日本人体型に合ったスリムシルエットを採用。本格的なスペックを踏襲しつつ、街着として通用するN-3Bに仕上げている。 

 

押さえておきたいディテール3

価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
アームには、MA-1でもお馴染みのユーティリティポケットが。タバコやペン、またはエマージェンシーキットなどを収納する。

価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
胸のあたりにあるポケットは、通称ハンドウォーマーポケット。その名のとおり、手の防寒に役立つもので、裏地には起毛生地が採用されるのが一般的。

価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
フード口に雪がこびりつくのを防ぐファー。加えてフード内にもボアが配されているあたりに、相当な極寒ゾーンを想定したモデルということがわかる。

価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
フロントは、ジップ開閉に加えて風防フラップ付き。後ろ前立てとのさらなる組み合わせで風雪の侵入を防ぎつつ、ジップへの雪の固着も防止する。

価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
保温性を高める中綿入り。ウエスト内部にはドローコードが配され、裾からの風雪の侵入を防ぐ。より多くの兵士の体型に合わせるため、シルエット調整の役割も。 

 

《今どきの変形“N-3B”はコレ!》
[タトラス]
TATRAS


価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
17万1600円(タトラス/タトラスインターナショナル)

大人が求めるクラス感のある
こんなN-3B
にも断然興味アリ!

ユーティリティポケットやハンドウォーマーポケットに、N-3Bの面影をしっかり感じさせるモデル“フォンド”。ミリタリーらしい武骨さをにじませつつも、中綿ではなくダウンを用い、さらに表生地には〈ロロ・ピアーナ〉のスーパー150sウールとシルクをブレンドしたラグジュアリーな生地を採用。フードにはラクーンファーを採用するなど、いわば上質なN-3Bといったところ。やや長めの着丈は、スーツにもマッチする。 

 

[ビームス プラス]
BEAMS+


価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
5万2800円(ビームス プラス/ビームス プラス 原宿)

マニアックなだけで終わらない、
スペックはちゃんとモダナイズ!

さすが〈ビームス プラス〉らしく、オキシジェンタブといったマニアックなディテールを採用したこちら。なんでも、1950年代の通称黒タグ物と呼ばれるモデルに着想を得たのだとか。と、見た目こそヴィンテージ顔だが、中綿にはプリマロフト社のインサレーション・ダウン・ブレンドを採用。さらに脇下の隠しベンチレーションなど、至るところが現代的スペックにアップデイトされている。いわば、リアルに着られるヴィンテージ。 

 

[タイオン・ブルーブルー]
TAIONBLUE BLUE


価値ある“N-3B”選びのために、押さえておきたいこと!
5万7200円(タイオン・ブルーブルー/ハリウッド ランチ マーケット)

ヘビーじゃなくライトに着る
そんなN-3Bもあっていい
!?

N-3BとM-51をミックスしたかのようなこちら。大型のフラップ付きパッチポケットは、オリジナルよりも容量たっぷり。表生地はコットン×ナイロン。軽く、それでいて着こむほどに味が出てくる。さらに見どころはライナー。日本発〈タイオン〉に別注したインナーダウンをデタッチャブル方式で採用することで、3シーズン活躍する1着に仕上げている。総柄をあしらったライナー自体も単体で着ることが可能。

ヘビーゾーン用のフライトジャケットはほかにもあるが、その完成形と称されるのがN-3B。かつてのアメカジブームで象徴となっただけに懐かしい印象を抱く人もいるだろうが、そもそもは鉄板モデル。このたびのアメカジ再ブームで買い直しを検討している人がいるなら、その価値は十分にあると言いたい。 

 

 
Information

●アルファ インダストリーズ(エドウイン)
TEL:0120-008-503

●タトラスインターナショナル
TEL:03-5708-5188

●ハリウッド ランチ マーケット
TEL:03-3463-5668

●ビームス プラス 原宿
TEL:03-3746-5851

写真=正重智生 スタイリング=田川 匠 文=安岡将文
photo : Tomoo Syoju(BOIL) styling : Takumi Tagawa  text : Masafumi Yasuoka
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TAGS:   Fashion
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