ブッシュ政権の黒幕を描いた『バイス』、その驚愕の内容とは⁉
今年のアカデミー賞で8部門にノミネートされただけあって、予想外の見応え、面白さがある本作。ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領を務めたディック・チェイニーを主人公に、ブッシュがイラク戦争に踏み切った舞台裏にも踏みこんでいく。テーマは社会派だが、映画の作りは完全にエンタメ系。遊び心満点の演出もあり、ついつい前のめりになって、見入ってしまうこと請け合い!
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『バイス』
ムネアツなポイントは?
“クリスチャン・ベールの激変ぶりに衝撃度大!”
長年、米国政権の裏側で権力を握り続けてきた男を描いた本作。大統領や国民、いや国家への忠誠心さえもない政治家が己の野心のためだけに突き進む姿は実にパワフル! けれども、ここで描かれていることが真実だったわけだから、痛快というよりも恐ろしい気分にもなる。数年前までホワイトハウスを操っていた黒幕の素顔に驚愕すること間違いなし!
さらに驚かされるのがチェイニー役、クリスチャン・ベールの演技だ。アカデミー賞も最後までラミ・マレックと争ったように、その激変ぶりは衝撃的。チェイニーの20代から70代までをひとりで演じ切ったのもスゴいが、メインとなる60代では体重を20kg増量。さらに特殊メイクで顔周辺にたっぷりと“肉”をつけて、完全なる別人状態に。しかしその眼光には、裏でブッシュを操る狡猾さをにじませたりして、すっかり本人になりきっている。もはや「“演技”という枠を超えている!」とさえ思えるだろう。
一見、無関係だと思われるエピソードが最後に信じられない繋がりを見せるなど、全体の作りも完璧。ブッシュの徹底したアホさが痛快なのだが、いくら過去の政権とはいえ、ここまで遠慮なく描いてしまうハリウッドの心意気に改めて恐れ入る。
『バイス』
製作/ブラッド・ピット 監督/アダム・マッケイ 出演/クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、スティーブ・カレル、サム・ロックウェル 配給/ロングライド
2018年/アメリカ/上映時間132分
4月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
©2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.
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