2026.03.13 NEW
映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』 シャラメの卓球プレイヤーぶりと日本でのロケシーンが必見!
- SERIES:
- 今週末は、この映画に胸アツ!
- TAGS:
- 今週末は、この映画に胸アツ! Culture Cinema

映画やドラマは基本、その思いや行動に共感できる主人公が描かれやすい。しかしたまに、まったく共感できないからこそ、映画が面白くなる“奇跡”も起こる。この『マーティ・シュプリーム〜』は、そちらのパターンでの最高傑作になるかもしれない。
舞台は1950年代。主人公のマーティ・マウザーは、ニューヨークの靴屋で働きながら、卓球で世界チャンピオンになる夢を抱いている……と、設定だけ紹介すると、不屈の精神でトップを目指す感動スポーツ映画を想像させる。しかしこのマーティ、性格の問題、大アリなのだった。自分の野心のために、周囲にどんな迷惑がかかろうと一切気にしない。ロンドンでの大会に出場する旅費として、靴屋の売上金をくすね、大会では勝手に高級ホテルに移動してスイートルームに宿泊。試合で負けても、相手のラケットに難癖をつけて逆ギレする。さらに私生活では、恋人(しかも別の男の妻!)から“あなたの子を妊娠した”と告げられても、すっとぼけるだけ。そんなマーティが、日本での世界大会へ出ようとする奮闘を、ひたすら豪快で呆気にとられるエピソードとともに見せていく。最初は“なんだコイツ”と思っていた人も、観ているうちに楽しい気分にさせるのが、本作のマジックと言えそう。
日本でロケが行われたことも話題の本作。東京・上野の野外音楽ステージで撮影が行われたシーンは、最高の見せ場となっており、1950年代の日本の雰囲気も見事に再現された。マーティのライバルとなる日本人選手エンドウ役には、デフリンピック卓球日本代表の川口功人が抜擢され、卓球のシーンはリアリティ、臨場感とも満点。卓球のラリーのごとく、映画自体のテンポも快調なのも本作の持ち味だ。そしてアンチヒーロー的なマーティに惹きつけられる最大の要因が、演じるティモシー・シャラメの才能なのは誰もが認めるところ。劇中で、マーティが大物女優を強引に誘惑するように、映画を観るわれわれも、シャラメの全身を思い切り躍動させる名演・怪演・快演の虜になってしまう。昨年のボブ・ディラン役では惜しくも逃したオスカーを、今回は手にすることができるのか? 日本公開直後にアカデミー賞というのもナイスタイミングだ。
『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』3月13日公開
監督・脚本/ジョシュ・サフディ 出演/ティモシー・シャラメ 、グウィネス・パルトロウ、オデッサ・アザイオン、タイラー・オコンマ 配給/ハピネットファントム・スタジオ
2025年/アメリカ/上映時間149分
⚫︎謎解き好きがハマる傑作ミステリー!

2090円(発行/日之出出版 発売/マガジンハウス)

2090円(発行/日之出出版 発売/マガジンハウス)
Apple TV『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』シーズン2を観る
文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
Photo by AFLO
Photo by AFLO





































































