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2026.04.12


センスの塊なカスタムで問答無用で押せる太鼓判! 1964年式〈フォード〉F100

今回紹介する〈フォード〉のF100は、オーナーがほぼイチから作り上げたこだわりのローライダー仕様。ほかでは決して見ることのできない、正真正銘の世界に1台だけのアメ車となっているので、是非注目を!

 

 国土が広いアメリカでは、1度に多くの食料や重たい荷物を運べるピックアップトラック人気が根強い。それはヴィンテージのアメ車においても同様だ。こちらの車種は、1964年式の〈フォード〉F100。初代は1948年。現在まで続く、フルサイズピックアップトラックを展開するFシリーズの中にラインナップされる1台だ。大きな荷台は確かにトラックだが、その車高や内装、各ディテールに至るまで、トラックの面影はまるでない。

「これぞローライダー仕様だね。スタイリング、ペイント、細部の作り込みのどれを取っても100点満点! 素晴らしい仕上がりだよ」。ベース車をアメリカから輸入し、日本ですべて仕上げたというこちら。国内でこれほどクオリティの高い1台を完成させるには、それなりの費用が必要とか。「まぁ、地方で一軒家が買えるぐらいの金額だね。ホントにわかっている人で、さらに愛情を注げる人じゃないと手を出せないよ」

エンジンは2008年にリリースされ、コルベットやカマロなどに搭載されたスモールブロックエンジンのLS 3。「スワップで定番人気のエンジンだよ。トルクフルでチューンしやすい」

さらにF100という点もお気に入りポイント。「アメ車のトラックといえば、〈シボレー〉C10を選ぶ人が多い。でもオレはF100のほうが好きだなぁ〜。直線と曲線が絶妙なバランスなんだよ」。そして最大の見どころはローダウン。「荷台のタイヤハウスまで新たに作ってビタビタに下げている。それがローライダーの心意気ってものよ(笑)」。ちなみに同車を手掛けたトップオート岩槻店も“ローライダーは着地してこそ”という考えを持つ。でもエアサスを使っているため、段差がある道も問題なく走れるそう。「やっぱり車は走ってこそ。ナビもしっかり付いてるし。ちゃんと乗れない車はつまらないよ!」

最大に車高を上げてもこの程度。だが乗り心地は意外にも固くなく、高速巡行も快適だとか。「ボディが着地してこそ。それでもエアコンも効くし、普通に街乗りできるよ」

仕上げるまでに家が買えるほどの費用が必要だったという、〈フォード〉F100ローライダーカスタム。だがイクラさん曰く、単に予算があれば完成するものではないとか。「モールやステップのステンレスなどは、オリジナルに加えて手作業による叩き出しで作ってある。車文化が成熟しているアメリカにはヴィンテージカーのリプロダクト品は揃っているけど、それでも足りないものも結構ある。今みたいにネット販売がない時代だったときは手に入りにくくて、管楽器を作っている工場とかに頼んで作ってもらっていたよ。今だとここまでキレイに作ってくれるところは、なかなかないかもね」

太めの5本スポークを特徴としたサプリームのホイール。クロームメッキにすることでローライダーらしい派手な顔つきに。「’80年代当時は、1本80ドルぐらいで安かったんだよなぁ」

そんな職人技を駆使した美しい仕上げは、内装にも見て取れる。「バリバリにカスタムされているんだけど、でもちゃんとオリジナルの雰囲気を踏襲しているんだよ。そこにセンスを感じる。初めて見たときは、アメリカ人が作ったのかな? って思ったぐらいだから……」。すべてに見どころありといったところだが、その中でも気に入っているのがホイール。「1980年代にローライダーを作っていたとき、ローライダーマガジンに載っていたこのホイールに惹かれたのを思い出すなぁ〜」

ステンレスを切り出し加工したステップパーツ。表から見えない部分も丁寧に作り込む。「ありものじゃなく、ちゃんと作っちゃうんだもん。まぁ、その分だけお金かかるけど(笑)」

今でもローライダーにとっては絶対定番的なホイールなのだそう。「これは本当に格好いいよね。アメリカでもここまで仕上げられる人はなかなかいないと思う。最近日本の伝統工芸や職人技に世界が注目しているけど、アメ車のカスタムにおいても日本はトップレベル。これを作った人たちを、みんな現代の名工に指定したほうがいいよ!」

クラシックな要素を各所に残しつつ、使い勝手は現代的に。「この2トーンカラーは当時もあったんだよね。オリジナル感を残しつつ、ナビやUSBコネクターを搭載して現代にアップデート」

IKURA
これまで300台以上のクルマを乗り継いできた生粋のカーマニア。日本最大級のアメリカンカスタムカルチャーの祭典“アメフェス”の主催者としても有名。そのほか、ミュージシャンやタレントとしても活躍している。
URL:https://ikura61official.com

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※『Safari』5月号218〜219ページ掲載

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写真=瀬田秀行 文=安岡将文
photo : Hideyuki Seta text : Masafumi Yasuoka cooperation : Luminox, Bonny Port, Digna Classic,Deus Ex Machina,Top Auto Iwatsuki
photoby AFLO
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