小さなビーチタウンにカリフォルニアの風が吹く家!
映画『ラ・ラ・ランド』の舞台になった桟橋で知られるビーチタウン、ハモサビーチ。ローカル感たっぷりで、リラックスできるこの街に、「ハッピーでいること」を重視した家が建つ。食を仕事とするオーナーがデザインしたこだわりのキッチンやバーなどを見てみよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.8
Hermosa Beach
カリフォルニア州ハモサビーチ
owner
ヒラリー・コンドレン
レストラン経営&シェフ
インテリアのテーマは“カリフォルニア・モダン・コンテンポラリー”。それが表現された心地いいリビングルーム。右手の一段低くなったフロアに設置されたソファセットは、南カリフォルニアで'70年代に好まれたスタイルを再現。
いつも幸せでいられる空間!
バーラウンジ。ソファに座って眺める家全体の風景がこちらの写真だ。左手にバーカウンター、右手にキッチンとふたつのダイニングルームとリビングルーム、奥にスイミングプールを挟んでベッドルームが見わたせる。洒落た家具は特注が多い。ほとんどの部屋にある採光窓は、家の重要な設計ポイント!
ヒラリー・コンドレン[Hilary Condren]
1963年ニューヨーク州ニューヨーク生まれ、LA育ち。
カリフォルニア州ロサンゼルス郡ハモサビーチにあるレストラン
〈マーサーズ〉〈ザ・ボトル・イン〉〈スレイ・ハモサ〉のオーナー兼シェフ。
マンハッタンビーチとレドンドビーチの間にある小さなビーチタウン、ハモサビーチ。この街に3軒のレストランを経営するシェフのヒラリー・コンドレンが住む。ここに2001年から暮らす理由は「ビーチカルチャーの雰囲気たっぷりでリラックスできる街だから」。家のテーマは“ビーチカジュアル”。建築家と相談しながら建て、どの部屋からもスイミングプールが望める構造。海辺で過ごす気分になれるのが魅力的だ。加えてカリフォルニア風コンテンポラリーなスタイルが心地よさを後押しする。
レストラン&バーのような内装も個性的。キッチン、バー、バーラウンジ、ふたつのダイニングルームを開放感あるワンフロアにまとめるアイデアはレストラン経営者ならでは。ベッドルームにはコーヒーメーカーと小型冷蔵庫を配し、ベッドのフットボードにはテレビが飛び出す仕組みを内蔵して“スマートハウス”を具現化。ブティックホテルさながらの設備が非日常感を醸す。
あなたにとって家とは? の問いには「快適で安全で楽しめる場所」と即答。巣立った子供たち4人も交えて大勢が集まるパーティを開くなど、家族や友人たちを楽しませる場所でもある。「趣味も料理」という彼は、調理をしているとリラックスするのだとか。この精神が反映された家だからこそ、美味しい料理やお酒を堪能し、海辺でバケーションを過ごしているような暮らしを作れるのだろう。
邸宅データ
●敷地面積:0.49エーカー(約600坪)
●家の面積:6000平方フィート(約169坪)
●家の値段:1300万ドル(1ドル142円換算で約18億4600万円)
●部屋数:15部屋(寝室5部屋含む。バスルームは7室)。2階建て
●築年:2016年
●建築家:ジョン・スター
●家族構成:妻と2人。ペットは犬1匹
裏庭に面した広々としたホームオフィス。妻と共有している部屋のため、彼女のフェミニンなテイストの花柄の壁紙に。
スイミングプール脇のタオルを収めたキャビネットには“クラブ・コンドレン”という看板を付けて、リゾートホテル風に。広いジャグジー、プールの中に配したパラソルとチェアが、よりビーチにいる気分に浸れるように効果的にアシスト。
空調が整うワインセラー室。シックなガラス張りで見せるワインは、アート作品のよう。
キッチン脇の朝食用テーブル。家の中央にある16人掛けの大きな丸いテーブルがあるダイニング空間とは違い、ここはプライベート感のあるレストランのVIPルーム風。
①都会的な金のスツール
「家の構造で一番気に入っているのはキッチン」とコンドレン。特に力を入れてデザインしたとか。「一般的なキャビネットはお洒落じゃない」と考え、オープンシェルフを採用。実用的でありながらも、洗練されたインテリアに仕上げている。オープンキッチンのカウンターもレストランさながら。
②屋外のバーラウンジ
裏庭にあるバーラウンジにも、家の中と同じようにレストラン仕様のキッチン機器を設置。ゴールドのシャンデリアでラグジュアリーな空間を演出。
③光あふれるバスルーム
採光窓をバスルームにも取り付けて明るい室内に。夜はスタイリッシュなペンダントライトと星空で別の楽しみがある。バスタブには観葉植物を置き、温かみをプラス。白と茶色の落ち着く雰囲気で、ホットタブに浸かるのが至福のときなのだとか。
④プール脇のデイベッド
スイミングプールの奥に設置された昼寝用のデイベッド。爽やかなネイビーと白のストライプが海のテーマにぴったり。テレビを壁に備え付け、家の中のリビングルームと同じように寛げるスペースに。
⑤シェフ仕様の本格キッチン
プロの知見を存分に取り入れたキッチン。大型の〈サブゼロ〉の冷蔵庫、レストランと同レベルの火力で料理できる〈ウルフ〉のガスレンジとオーブン、2分で皿洗いが終了するディッシュウォッシャーなどを完備。「パーティで客に出す料理が冷めないように、温蔵庫も設置している」とか。花や観葉植物も添えて、機能性と装飾性のバランスがよくとれた空間を作る。
⑥設備が充実したジム
平日毎朝1時間、パーソナルトレーナーとコンドレンがエクササイズするジム。ちなみに外に大きなマシン2台も設置。
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雑誌『Safari』1月号 P51~54掲載
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photo : Kaori Suzuki text : Yoko Fujimoto