牛トリッパのボリート サルサヴェルデがけ
日本特有の湿っぽさと暑さが続くと食欲は落ちるもの。さらに、冷房の効いた室内と外との気温差や、冷たいものを飲みすぎたりして、どうしてもカラダがバテてくる。そういったときこそ、健康的にしっかりと食べられる店があるとありがたい。今年の3月、東京・世田谷の住宅地にオープンした〈ダイタリア〉は、カフェ、バール、トラットリアのいいとこ取りしたクッチーナ・ロカーレ(地元の食堂)。元アスリートのオーナーシェフが作り出すカラダに優しい料理が話題となっている。
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- カラダが喜ぶヘルシー料理! ダイタリア
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〈ダイタリア〉のオーナーシェフである佐藤大介さんは、自ら豊洲市場で仕入れる旬の新鮮な食材を使用。イタリア各地での経験に加え、独自の解釈を加えたイタリア郷土料理を作り出す。“その日に入荷した旬の食材”によって調理法を決めるため、メニューの半分以上は日替わりとなるという。店のコンセプトは、‟楽しくイタリア料理を美味しいワインと一緒に”。だから、まずその日に飲むワインをセレクトし、そのワインを軸にシェフと相談しながらメニューを組み立てていくのがこの店の楽しみ方だ。
そして、なんとシェフはサッカー選手だったという経歴もあり、サプリなどに頼ることなくカラダが欲する=喜ぶものを食べてほしいと語る。そのため、料理はピアティーニ(小振りの皿)で少しずつ色々な種類の料理が味わえるうえ、テンポよく出される。料理が美味しくても食べすぎることなく、適量をきちんと食べ切ることができるようにという配慮だ。
「どうしても食欲が落ちてしまうこれから夏にかけての時期には、アスリートと同様にビジネスマンも、いつもに増して消化器系をいたわった体調管理が大切です」と、佐藤シェフは言う。
内臓は内臓を温める食べ物といわれている。まず、食べておきたいのが‟牛トリッパのボリート サルサヴェルデがけ”だ。
牛トリッパのボリート サルサヴェルデがけ980円
暑さやストレスによって失われた栄養を補給!
丁寧に下処理を施された牛トリッパは臭みを少しも感じさせず、とても柔らか。そして、添えられたサルサヴェルデ(緑のソース)をたっぷりと絡めて食べる。パセリをメインにケッパーと野菜の酢漬けを細かく刻んだサルサヴェルデは、ほどよい酸味、うま味たっぷりの爽やかなソースで後を引く美味しさ。ついワインも進んでしまう。そして美味なだけでなく、暑さやストレスによって失われたビタミンCや鉄分などのミネラルも知らず知らずのうちに補給できてしまう。こんなカラクリ、大人には嬉しいですよね。
旬の食材を最高に美味しい状態にする手助けをし、余計なことはしない。美味しくカラダに優しい料理を作る秘訣だ。とはいえ、トリッパの下処理は自ら時間をかけて丁寧に行い、パスタに使う米茄子は低温のオーブンで水分を軽く抜いて旨みを凝縮させ、さらに素揚げにしてからトマトソースと合わせるなど、美味しさを追求するためにはとことん手間をかける。
夏でも消化器系を温めるように温かいものを
「選手時代には、夏でも消化器系を温めるように温かいものを食べるように管理栄養士から勧められていたこともあります。そのため、メインの付け合わせの野菜などは、火をいれたものを提供するようにしています。疲労物質の代謝を促し身体を活性化してくれる、ビタミンやタウリンが豊富な魚介類も積極的にメニューに取り入れています」。寿司店経営の父親とともに、幼少期より築地市場で鮮魚の仕入れを見て学んできたため、魚介の目利きも相当なものだ。
ある日のプリモピアットの一例”米茄子とバジリコのトマトソース リコッタサラータがけ スパゲットーニ”1300円
ある日のアンティパストの一例”ヤングコーンのグリル”980円
ある日のアンティパストの一例”水蛸のカルパッチョ”980円
カウンター7席、テーブル14席の店内
家の近くにあったら、つい足繁く通ってしまいそうな店だ。それゆえ、オープンしてまだ数か月なのに、連日、常連で賑わっているというのもうなずける。
●ダイタリア
住所: 東京都世田谷区羽根木1-4-18
営業時間:17:00~22:30(L.O.)
不定休
TEL:03-6379-2018
※予約が望ましい
※価格は税込み
URL: https://www.daita-lia.com/