ミシュラン3つ星出身シェフの “薪火料理”で、彼女との仲も熟成する!?
最近、日本各地に薪火を使ったレストランが増えてきた。なかでも、横浜にこの春オープンした〈スモークドア〉は、繊細な薪火料理が味わえるオールデイダイニングとして美食家の心をわしづかみにしている。
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- カラダが喜ぶヘルシー料理! 〈スモークドア〉
2022年4月、横浜駅から数分という場所にオープンした薪火レストラン〈スモークドア〉。薪火と聞くと豪快なグリル料理を想像するかもしれないが、こちらでは、直火で焼き上げるメニューはほんのわずか。ほとんどのメニューは至って繊細、薪火の力で素材本来の味わいが引き出され、適度な薫香をまとって旨さが高められている。
コースもあるがスタッフと相談しながら、ア・ラ・カルトでオーダーするのが賢い。料理ごとに相性のいいナチュラルワインやカクテルも提案してくれる。スターターは、“アボカドトースト”!
“アボカドトースト”748円
“アボカドトースト”は、焦がしバターとたまりしょうゆをカンパーニュに染み込ませて表面をカリカリに仕上げたトーストに、ほどよくスモークしたアボカドとミントをトッピング。頬張ると、香ばしいトースト、クリーミーなアボカド、フレッシュなミントなど、様々な食感と香り、旨みで口中が満たされる。
“2日間火入れした 豚バラ肉のクリスピーグリル 三杯酢”1518円
皮付きの豚バラ肉を24時間かけてゆっくりと火入れし、皮面はクリスピーに、中はぷるっぷるの柔らかさに仕上げた“2日間火入れした 豚バラ肉のクリスピーグリル”。自家製の三杯酢には豚の上品な脂がほんのり加わり極上のスープに。肉とともに味わった後は、スプーンで最後までいただこう。
さらには、ビーツの実とジュースを分けて火入れ・スモークなどを行い、再び合わせてから熾火(おきび)で焼き上げる“4日間かけて作る ビーツのロースト”(1738円)や、遠火で数日火入れをし、肉のような食感、クリーミーな味わいを堪能できる“24時間炙ったカリフラワーの薪焼き”(968円)といった、時間をかけて仕込まれた野菜料理も食べるべき逸品。
薪火を操るのは“薪火料理”ジャンルで全米初のミシュラン3つ星を獲得した、サンフランシスコの〈Saison(セゾン)〉でエグゼクティブスーシェフを務めた、タイラー・バージズさんだ。
シェフのタイラー・バージズさん
薪火は火力が安定せず、その幅は約200℃~1200℃。そのため、薪火の扱いには高度な技術が必要とされ、幅広い温度帯から食材によっての火入れに適したポイントや時間を見極める必要があるという。食材ごとに最高に美味しい瞬間まで火を通し、熟成させ、仕上げられる。
使う食材は、できるだけ横浜から半径50km圏内のものに。キッチンでは2週間後に使うソースを作り、来年使用するビネガーを熟成、3週間かけてバターを発酵させるなど、手間を惜しまず時間を最大限に味方につけて仕込みをする。バナナやキウイフルーツの皮なども熟成を経て姿を変え料理に生かされ、余すことなく使い切る。
薪場では直火、熾火、遠火をフルに活用して火入れを行う
薪場では勢いよく燃える炎も見られるが、多くは薪の火が落ち着いて、芯が真っ赤になっている状態の“熾火”で調理される。遠赤外線によって、食材にむらなく火を通すことができるという利点がある。
さらには、薪場の上から肉や野菜、魚の骨などが吊り下げられ、遠火で火を通しているのもある。今日のゲストに供するものだけでなく、明日以降の料理の仕込みがなされているというワケだ。
店内はカジュアルながら洗練された空間。奥に薪場の火も見える
薪場はオープンキッチンスタイルで配され、パチッとはぜる音、漂う薫香、煙……etc.、食事中は、目や耳に快いエンタメとしても楽しめる。彼女との薪火デートで2人の関係も美味しく熟成させられるはず!?
●スモークドア
住所:神奈川県横浜市西区南幸2-16-28 HOTEL THE KNOT YOKOHAMA 1F
営業時間:7:00~23:00
※モーニング7:00~11:00(10:30LO)、ランチ11:30~14:00(LO)、カフェ14:00~17:00、ディナー17:30~23:00(フード22:00、ドリンク22:30LO)
カフェ・バー7:00~23:00
TEL:050-3174-8172
URL:https://hotel-the-knot.jp/yokohama/smoke-door/
※ディナータイム、土日・祝日はテーブルチャージ 385円(税込み)
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