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CULTURE カルチャー

2018.07.09


日本代表を強くするには育成年代の練習を見直すべき

いよいよベスト4が決まりました。やはり一番の大きなトピックスは日本と戦ったベルギーがブラジルを倒してベスト4に進出したことですね。

GKクルトワのスーパーセーブに救われた場面は多々ありましたが、2点先制とほぼ完璧な試合内容でブラジルの追撃を1点に抑えました。日本も最後にやられたカウンターもブラジルに脅威を与えていました。何度もブラジルゴールに迫っていましたね。僕はブラジルを優勝候補に挙げていましたので、今後どうしようか困っていますけど……(笑)。

これで今大会では南米勢が全滅しました。ヨーロッパだけということで欧州選手権のような様相を呈してきましたが、ベルギー、クロアチアと優勝したことがない国も2カ国含まれていますので、ワールドカップ初優勝という国が生まれるかという目線で見ると、まだまだワールドカップも楽しめそうです。

日本、ブラジルを破ったベルギーは、本大会の象徴となるフランスと準決勝で激突する。カウンターが得意な両チームだけにまさしく目が離せない一戦になるはず!
 

 
今回はFIFAワールドカップで世界のサッカーを観てきて、今後の日本代表を強くするために気づいたことをお話したいと思います。以前に、日本の育成年代は2人組での練習が多すぎるから3人組とか4人組の練習を増やしたほうがいいと提案しました。そことも繋がってくるのですが、日本の練習は2タッチのプレーしばり(次のプレーに行くまでに2回しかボールに触れられない制限。普通に考えるとトラップしてパスをするだけで2タッチになる)が多いんです。確かにボールを持ちすぎるのもよくないので、自分のところにボールが来たときに、2タッチでプレーするのはよいことだと思います。ただ、ファーストコントロールでパスの行き先を決めなければいけないので、最初のタッチでボールが大きく前に出てしまい相手に奪われたり、トラップする方向でパスの出しどころがわかってしまうんですよね。そこは改善していかなければいけないポイントだと思います。
 


またサッカーにおけるボディシェイプ(カラダの向きや体勢)でも、カラダが向いているほうにパスを出すという基本。これらすべてが基礎になってしまうと、すべてのプレーが相手に読まれてしまうんです。現役時代、半年間ブラジルに留学していたのですが、僕のパスが全然通らないんですよ。「なんでだろう?」と考えていたら、カラダの向きでパスの方向がわかっていたんですね。気づくのに1カ月くらいかかりましたよ(笑)。そうなってくると育成年代の練習から見直していかないといけませんよね。

パスサッカーで今大会を盛り上げたスペイン。ロシアとの一戦では1114本のパスに成功したという報道も
 

 
あとは日本の育成年代の練習や試合を観ていると、アウトサイドキックを使う子がほとんどいないのが気になりますね。アウトサイドキックの利点はモーションが少ないため、素早くパスを出せるので、相手に読まれにくいというところです。利き足が右であれば、左足を使えるようになるよりも、アウトサイドキックを使わせたほうがいいです。今回のFIFAワールドカップの試合を観ていても、ブラジルのマルセロやクロアチアのモドリッチ、コロンビアのハメス・ロドリゲスなど、世界のトップといわれる選手は、アウトサイドキックを多用しています。ベルギーのデ・ブライネはグループリーグでもアウトサイドキックのセンタリングでルカクのヘディングでの得点をアシストしていましたね。そういった目線で今後の試合を観ていくのも楽しいですよ。
残すところあと4試合。まだまだ寝不足の日々が続きそうですが、世界トップレベルの華麗なプレーを目に焼きつけましょう。

ポルトガル代表のFWリカルド・クアレスマはグループリーグのイラン戦で、アウトサイドを使った芸術的なシュートを決めた 

北澤 豪|Kitazawa Tsuyoshi
元サッカー日本代表。現役時代は豊富な運動量と闘志あふれるプレースタイルから、“中盤のダイナモ”と称された。現在は日本サッカー協会の理事を務めながら、サッカーの普及などに尽力する傍ら、日本テレビ系『NEWS ZERO』のサッカー解説やサッカー中継の解説などでも活躍中。

 
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