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2019.04.27


フェンダーミュージック 代表取締役 アジア統括――エドワード・コール

フェンダーミュージックの代表取締役であり、アジアを統括するエドワード・コール。彼は紛うことなきビジネスセレブだが、なんと過去にはミュージシャンとしても活動していたという異色のキャリアを持つ。

●今月のビジネスセレブ
フェンダーミュージック 代表取締役 アジア統括
エドワード・コール[Edward Cole]


Profile
ラルフ ローレン・ジャパン社長などラグジュアリーブランドで要職を歴任し、2014年にフェンダーミュージカルインストゥメンツコーポレーションに入社。2015年、現職に就き現在に至る。グローバル企業にふさわしい強力なリーダーシップで〈フェンダー〉のアジアでのビジネス全般を指揮、牽引している。

愛用の一本



アイ・ダブリュー・シー
ビッグ・パイロット・ウォッチ“アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ”
●愛用歴/7年 
●購入場所/イシダ表参道
●着用頻度/週2回バイクに乗るとき

こちらは『星の王子さま』で知られるサン=テグジュペリへのオマージュとして、2009年に発売された世界限定1149本の限定モデルだ


ココがお気に入り!


「大ぶりのケースとフェイスで視認性がとてもいいので、バイク(インディアン)に乗るときはほぼこれをつけています」。ケースと比例しボリュームのある円錐型リュウズは、グローブをつけた状態でも操作しやすく使い勝手がいい




アイ・ダブリュー・シー[IWC]
ポルトギーゼ・クロノグラフ〈右〉
1998年の登場以来、〈IWC〉のフラッグシップコレクションとして支持され続けているポルトギーゼ。なかでも人気なのがこのクロノグラフモデル。40.9㎜というほどよいサイズ感のケースに、縦にレイアウトされたインダイヤルや高級感のあるアップライト・インデックスが印象的だ


アイ・ダブリュー・シー[IWC]
ビッグ・パイロット・ウォッチ“アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ”〈中央〉
現在は完全に販売は終了している、マニア垂涎の限定コレクション。9時位置には、サンテグジュペリのイニシャル“A”があしらわれ、特別なカラーリングの文字盤とともに、限定モデルならではの特別感を醸し出す。裏蓋にサン=テグジュペリの肖像画がエングレービングされている



ラルフ ローレン[RALPH LAUREN]
スティラップラージクロノグラフSS〈左〉
〈ラルフ ローレン〉が本格的にウォッチビジネスに参入して以来、揺るぎなきアイコンとなったスティラップ。独特な鐙型ケースとローマ数字インデックス、インダイヤルが絶妙なバランスを構築し洒脱な雰囲気に。彼が選んだのは、エレガンスも併せ持つホワイトゴールドケース




「そう、私は“社長”という肩書でこの会社を率いていますし、実際に常にビジネスのことを考えておりますが、心の中ではアーティストであり、そしてまた哲学者でありたいと思ってます」

そう言って穏やかに微笑むエドワードが纏っているのは確かに、“ビジネスマン”というよりは、まるでロックスターのような気高いオーラだ。

「こうやってインタビューを受ける側というのは、当然自分のことをお話ししますよね。でも、フェンダーミュージックを代表する人間として私は、『サファリ』という媒体を通して読者の方に、なにかしらの刺激というか、インスピレーションやモチベーションを与えたり、その方が実現したいと思っているものをサポートする―そのような責任があるのではないかと思うのです」

インタビューには、約10本もの腕時計コレクションを持参して臨んでくれた。しかし、それは当然、単なる“コレクション自慢”ではない。「少しでも面白い記事になるように」という、彼なりのホスピタリティの表れなのだ。

そこからセレクトした3本は、どれも機械式自動巻きムーブメントを搭載したスタイリッシュなタイムピース。

「自分にとってはじめての機械式時計は、〈IWC〉のポルトギーゼ・クロノグラフでした。この時計はもう随分前になりますけども、親友がプレゼントしてくれたんです。“友情の証”にと」
 
その後、ラルフ ローレン・ジャパンの社長職に就き、このスティラップのクロノグラフを購入したという。

「ニューヨークでミスター・ローレンとお話をしているときに、彼のアドバイスに基づいてこのスティラップを選びました。この、いかにも〈ラルフ ローレン〉らしい美しいデザインに、搭載しているのは〈ジャガー・ルクルト〉製の高品質なムーブメント。ケース素材は上品なホワイトゴールドなので適度な重厚感がありますし、つけていると意識のどこかでこの時計の存在を感じられます」

現在、最も愛用しているのは〈IWC〉のビッグ・パイロット・ウォッチ。

「実はこの時計を買う前に、旅先のホテルで時計を盗まれてしまったんです。当然、非常に残念に思いましたけれど、そのお陰でこの時計に巡り合うことができたので、結果オーライかな(笑)。今はそれでよかったと思っています」

大きな文字盤で抜群の視認性。7日間という長いパワーリザーブによる使い勝手のよさ。エドワードが気に入ったポイントは多々あるが、最も心を揺さぶったのはそのムーブメントだった。

「この時計を身につけていると、チックタックというムーブメントのリズムのようなものを感じられるんです」

エドワードにとって2本めとなったこのビッグ・パイロット・ウォッチは、主に9台所有しているというバイクに乗るときに着用していると言う。

「時計の鼓動を感じながらバイクを運転する時間は、まさに至福ですね」

ということは、〈フェンダー〉のギターを弾くときも身につける?

「いや、ギターを弾くときは、さすがに腕時計はしませんね(笑)」

2本の〈IWC〉オーナーであるエドワード。〈IWC〉のどんなところが彼の心を惹きつけたのだろうか?

「エレガンスなデザインと、卓越したエンジニアリング。〈IWC〉は他ブランドにくらべて美しいバランス構築するウォッチメイキングをしていると思います。特に私が愛用しているこの2本は、ちょっと複雑だけどマニアックになりすぎない絶妙なさじ加減の機械式ムーブメントだったり、どこかゴージャスだけどあくまでもさりげない雰囲気だったり……。また、腕時計とは生き物だと感じさせてくれるところも気に入っています。そう、これらの時計の中には、魂が宿っているから、魅了されるのです」

魂―それこそが時計選びで、彼が最も大切にしているモットーだ。

「それは時計だけではありません。クルマやバイク、ギターも、その中に神様がいるか? そこが一番重要なんです」

“緻密なエンジニアリング”と“美しいデザイン”がバランスよく合わさってこそ、モノに魂や神が宿ると力説するエドワード。なるほど、ビジネスマインドとアーティスティックなセンスを兼ね備えた彼らしいフィロソフィーだ。

「たとえば腕時計を身につけたり、音楽を奏でたり、バイクを運転したり、どんなときにもそこにはリズムが、そしてそれぞれの音がありますよね? そのリズムを感じたときに、スピリットを実感できる。言葉で表現するのは難しいけれど、そんなリズムを感じることが人生であり、人生はリズムだと私は思うのです」



Company Information
楽器メーカーのトップランナー


1946年創業の世界的なギターおよびアンプのブランド。代表的なギター、ベースにテレキャスター、ストラトキャスター、プレシジョンベースがあり、ツインリバーブなどのアンプ、近年ではオーディオ機器、ライフスタイルグッズにも力を注ぐ。「あらゆるプレイヤーを支えるブランド」を標榜し、音楽を愛するすべての人の豊かなミュージックライフをサポート。写真は新作の“アメリカンパフォーマー”。USA製の技術と品質はそのままに手に取りやすい価格帯を実現した。

Information

雑誌『Safari』6月号 P260・261掲載

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写真=正重智生 文=岡村佳代
photo : Tomoo Syoju(BOIL) text : Kayo Okamura

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