【映画まとめ】ネットフリックスのおすすめSF映画6選!
『Safari Online』で配信してきたネットフリックスのSF映画をまとめてご紹介!
『REBEL MOON パート1 炎の子』
製作年/2023年 監督・脚本/ザック・スナイダー 出演/ソフィア・ブテラ、ジャイモン・フンスー、エド・スクレイン、ミキール・ハースマン、ペ・ドゥナ、チャーリー・ハナム、アンソニー・ホプキンス
壮大なスペースオペラ!
ザック・スナイダー監督が、数十年の構想の末に、満を持して送り出したのが、この『REBEL MOON』2部作。11歳の時に『スター・ウォーズ』の1作目を観て「自分もこんな映画を作りたい!」と映画監督を目指した彼が、その原点を追い求めるように壮大なスペースオペラを完成させた。物語は小さな惑星の村ではじまる。銀河系を支配する帝国のマザーワールドが、その村の農作物を狙って来襲。危機を救うために立ち上がったのは女性戦士のコラだった。このパート1では、巨大なマザーワールドに対し、コラが各地で“ならず者”の戦士をリクルート。少数精鋭の集団を組織し、マザーワールドの提督が組織する軍と激しいバトルを繰り広げる。
『アダム&アダム』
製作・出演/ライアン・レイノルズ 監督/ショーン・レビ 出演/マーク・ラファロ、ジェニファー・ガーナー、ゾーイ・サルダナ
「あの時、もしこうしていたら……」を、叶えてくれる!
タイムトラベル映画は、時空を超えた主人公が、行き着いた先の人々とともに何かを“変える”ことが常識だが、本作の場合、タイトルから予想されるように、別の時代の自分と出会う。意外にこのパターンは少ないので、新鮮な感触! 主人公のアダム・リードは、2050年の戦闘機パイロット。その時代はタイムトラベルも使えるようになっているのだが、アダムはある理由から、タイムトラベルの発明を阻止するために2018年へ向かおうとする。しかし事故が原因で、到着したのが2022年。そこで12歳の自分と出会ったことで“2人”は協力してミッションに挑む。12歳のアダムが未来の自分に気づくプロセスもユニークだし、同じDNAを持っていることがカギになったりと、巧妙な展開に引きこまれてしまう。
設定だけ考えればシリアス&ハードだし、ド派手なアクションも盛りこまれるが、作品のムードは軽やかでハートウォーミング。そこも本作の大きな魅力。『スター・ウォーズ』や『ターミネーター』へのオマージュもストレートでわかりやすい。監督は『ナイト ミュージアム』のショーン・レヴィで、大人のアダム役が『デッドプール』のライアン・レイノルズなので、この軽快なノリも名人芸の域(彼らは前作『フリー・ガイ』でも組んでいる)。タイムトラベルものは、何かと辻褄合わせや、禁止ルールなどややこしかったりする。しかし本作はそのあたりもスッキリ作られているので観やすいはず。そして重要なシーンでは感動も用意されるが、そこもサラリと心地よい後味。誰もが「子供時代の自分に何を伝えたい?」と思いを巡らせることだろう。
『ドント・ルック・アップ』
原案・製作・監督・脚本/アダム・マッケイ 出演/レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、ジョナ・ヒル、ティモシー・シャラメ、ケイト・ブランシェット、メリル・ストリープ、アリアナ・グランデ
惑星衝突で人類滅亡の危機に人々はどうする!?
天文学を専攻するミンディ博士と、教え子の大学院生ケイトが、地球に向かってくる巨大な隕石を発見。半年後に太平洋に墜落し、その被害は人類を壊滅させると予想される。あわてた2人は、アメリカ大統領に直訴するも、真剣に取り合ってもらえず、TV番組や、大企業を巻き込んで信じがたい大騒動へ発展。とりあえず彗星に攻撃を与えて進路を変えようとする作戦がはじまり……と、基本は地球滅亡のパニック映画なのだが、ノリは完全にエンタテインメント。
次々と事態が変わるジェットコースーターのような流れに乗せられつつ、ホワイトハウスやTV局の目を疑うような事実で超ブラックな笑いを誘ったりする。『サタデー・ナイト・ライブ』出身で、『バイス』などを手がけて、現在のハリウッドで最も勢いのあるアダム・マッケイ監督が、その才能を全開にした印象。
最初はさえない天文学者がメディアの人気者になるミンディ博士役にレオナルド・ディカプリオ。強気ながら、肝心な時に失敗する教え子のケイト役がジェニファー・ローレンス。このコンビのやりとりが最高に楽しいうえに、メリル・ストリープはアメリカ大統領役で大怪演。TVキャスターのケイト・ブランシェット、大企業CEOのマーク・ライランスと、ズラリ揃ったオスカー俳優が、それぞれ過去の作品とまったく違った演技。自身をパロったようなアリアナ・グランデも加わり、サプライズと笑いの連鎖が止まらない。彗星接近のカウントダウンの結果と、彼らの運命は? ここまで先が読めない作品も珍しいし、そのラストも軽々と予想を超えていく!
『ラブ&モンスターズ』
監督/マイケル・マシューズ 脚本/ブライアン・ダフィールド、マシュー・ロビンソン 出演/ジェシカ・ヘンウィック、マイケル・ルーカー
キモかわモンスターズが妙に魅力的!
地球に小惑星が急接近し、人類はミサイルで惑星を迎撃。その攻防によって危険な化学物質が地上に降り注ぎ、巨大モンスターと化した生物が人間を襲いはじめた……。わずかに生き残った人類は、あちこちの地下室で生活。仲間とサバイブするジョエルは、130km離れた場所にいる恋人と再会するため、モンスターたちがうごめく地上へと出ていく。
130kmを日本で置き換えると、東京から静岡の手前あたりまで。この距離を、どこに潜んでいるかわからないモンスターをかいくぐって進むジョエルの冒険は、まさにドキドキの連続。モンスター以外との思わぬ出会いも、ジョエルの運命をドラマチックに盛り上げるので、全く飽きることがない。恋人の居場所に近づく後半は物語にひとひねりあったりして、エンタメとしての構成も上質だ。モンスター系、クリーチャー系が好きな人は大満足だし、そっちに興味がない人も、愛と勇気の物語を素直に楽しめる、オトクな1本なのは間違いない!
『ミッドナイト・スカイ』
製作・監督・出演/ジョージ・クルーニー 出演/フェリシティ・ジョーンズ、カイル・チャンドラー
リアリティかつスケール感のある映像に圧倒される!
ジョージ・クルーニーが演じるのは、北極の基地に1人で残った科学者のオーガスティン。舞台は2049年。地球は滅亡の危機を迎えている状況で、多くの人が避難先を探す中、彼は宇宙船と交信して、地球に戻ることは危険だと知らせようとする。
孤独な時間を過ごすオーガスティンは、交信のために吹雪の中、遠く離れた天文台へ向かう。彼のサバイバルと奇妙な体験、さらに宇宙船の乗組員たちのドラマも同時進行し、未体験のスリルとスペクタクル、感動を届ける作品に仕上がった。
『ゼロ・グラビティ』では宇宙空間で自らの命を犠牲にしてまで仲間を助けたジョージ・クルーニー。今回は地上から宇宙船を助けるという役まわりだが、ヒゲもボーボーの姿で、より悲壮感を漂わせる表情に心を揺さぶられる。
そして宇宙のシーンにも力が入っており、宇宙船の美しい外観のデザインや内部の最新システムは、斬新ながらリアリティ満点。SF映画ファンが観てもテンションがアガるはず。要所のアクションのスケール感や、思わぬドッキリシーンの入れ方、謎の人物の行動の描写など、“監督ジョージ”の演出力も安定感バッチリ。宇宙船の地球への帰還と、オーガスティンの運命がひとつになるクライマックスも、“大人の演出”で見せきったジョージ、さすがである!
『オールド・ガード』
製作年/2020年 原作・製作総指揮/グレッグ・ルッカ 監督/ジーナ・プリンス=バイスウッド 出演/シャーリーズ・セロン、キキ・レイン、マーワン・ケンザリ
不死身の肉体を持つ苦悩に、最後は涙!
シャーリーズが演じるアンディは、“不死”の肉体を持って生まれてきたという設定。戦いでケガをしてもすぐに治癒し、命を落とすことはない。何百年も生き続け、人類の歴史に“傭兵”として関与し、重要なミッションをこなしてきた。
“オールド・ガード”と呼ばれる不死身のチームは、新たにメンバー入りした軍兵士のナイルを含めて現在、4人。彼らは“死なない”という特殊な能力を持っているのだが、それ複製しようと、製薬会社が恐るべき陰謀を仕掛けてくる。
一見、スーパーヒーロー映画のようだが、描写は徹底してリアル。アクションとドラマのバランスも絶妙で、グイグイと作品世界に引きこまれる感覚を味わえる。
スリムなボディを生かした、流れるように美しいアクション。そして、男たちも率いて限界に挑むリーダーシップ。シャーリーズの性別を超えたかっこよさは、そのしなやかな動きを観ているだけで惚れぼれする! また新メンバーのナイル(こちらも女性)の無鉄砲な活躍にもテンションがアガるだろう。
そして、オールド・ガードたちの“永遠に生き続ける”という能力を持ったがための苦悩、これに関しても要所要所で語られ、その痛切さもビンビン伝わってくる。メリハリあるストーリー展開は、実に映画然としている。ちなみに、一瞬だけ登場する脇キャラも印象的なので、ご注目を。全体の流れから、シリーズ化の可能性も感じてしまうので、そんな想像力を広げながら楽しむのも一興だ。