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CULTURE カルチャー

2020.06.18


シカゴ ×『僕が結婚を決めたワケ』

旅の目的は人それぞれ。シンプルに行き先の観光スポットを満喫したい人。その土地ならではのアクティビティを楽しみたい人。ホテルで非日常的な時間を過ごしたい人。そしてほかでは味わえない絶景に感動したい人。でも、ほぼすべての旅行者が大切な思い出にしたいのが“食”ではないだろうか。旅先で料理やレストランを楽しむうえでヒントになりそうなのが、シカゴを舞台にした映画『僕が結婚を決めたワケ』だ。

親友の妻の浮気を目撃! それを伝えるべき?
『僕が結婚を決めたワケ』(2010年/アメリカ映画)



名店巡りも楽しめる中西部の大都市
シカゴ( イリノイ州/アメリカ)



● 原題:The Dilemma
● 監督:ロン・ハワード
● 製作・出演:ヴィンス・ヴォーン
● 出演:ケヴィン・ジェームズ、ジェニファー・コネリー、ウィノナ・ライダー

Story
シカゴで会社を営むロニーは、シェフのベスと恋人関係にあり公私ともに順調。ロニーの同僚で友人のニックとジェニーヴァも幸せな結婚生活を送っていた。ジェニーヴァに早く結婚しなさいと忠告されたロニーは、ベスへのプロポーズを決意するが、あろうことかジェニーヴァの浮気現場を目撃し、ニックに伝えるべきか悩んでしまう。

『バックドラフト』もシカゴが舞台
ロン・ハワード監督は『アポロ13』など名作が多いが、本作と同じくシカゴを舞台にした代表作が『バックドラフト』。命をかけてシカゴの街を火災から守る消防士兄弟の超ドラマチックな作品。こちらもほぼ全編、シカゴでロケされたので、併せて観ることで街全体の魅力を知ることができる。

登場人物

そろそろ結婚?
ロニー(ヴィンス・ヴォーン)

クルマのエンジンをデザインする会社を経営。ジェニーヴァに紹介されたシェフのベスとつき合っているが、結婚に束縛されない今の生活に満足している。

ロニーの恋人
ベス(ジェニファー・コネリー)



ロニーのパートナー
ニック(ケヴィン・ジェームズ)

ロニーの大学時代からの親友で、エンジニアとして一緒に働いている。ロニーの友人であるジェニーヴァと結婚。ロニーにとって彼らは理想の夫婦的存在。


ニックの妻
ジェニーヴァ(ウィノナ・ライダー)





その土地ならではの料理を楽しむため、レストランの下調べをして旅行に出発するのは常識。ガイドブックというアナログなツールしか存在しなかった時代とは違って、今はネットで瞬時に行きたい店のメニューや価格、場所、口コミなどを確認し、いくらでも比較・検討することができる。自分の嗜好や、旅の目的に合ったレストランをピンポイントで探しやすくなった。でも情報があまりに多くなっているうえ、真偽不明な口コミも増加中なので、逆に惑わされてしまうこともある。なんの予備知識もなくフラッと入ったレストランが、サプライズ的発見になることのほうが、むしろ旅の醍醐味かもしれない。偶然といえば、こんなパターンもある。記憶の片隅に“いつか行ってみたい”ととどめておいた店に、旅先で出くわすという運命的な出合い。映画を観ながら、なにげなく雰囲気が気になったレストランなんて、このパターンの最高の見本になるだろう。

『僕が結婚を決めたワケ』は、そんなきっかけを作ってくれそうな1本だ。シカゴを舞台に、4人の大人たちが愛情関係のすったもんだを繰り返す物語。主人公のロニーは、ベスという美しい恋人がいながら、なかなか結婚に踏み切れない。そしてロニーの親友である夫婦は、結婚生活がうまくいっているようで、浮気疑惑が持ち上がる。ちょっぴり複雑な男女関係が軽やかに描かれるが、ポイントとなるシーンに登場するのがレストラン。ベスの職業がオーナーシェフということもあり、登場人物が食べたり飲んだりしながら、思いを打ち明けるのが本作の特徴だ。しかも撮影で使われたのが、シカゴの超有名なレストランやバーばかり。映画自体は2011年公開だが、これらの店は現在まで揺るぎない人気を誇っている。シカゴへ行ったときに偶然出くわせば、最高の喜びになるはずだ!


Place01 グリーンミル

その昔、アル・カポネの一族が経営していたという、シカゴ最古のジャズクラブ。今でもカポネの専用席が残っている。お酒を飲みに立ち寄り、ジャズの生ライブに酔いしれるには最適のスポット。映画ではロニーら4人がバーカウンターで飲み、やがてフロアで踊りはじめる。『ハイ・フィデリティ』など多くの映画で撮影に使われたシカゴのランドマーク。

●The Green Mill
住所:4802 N Broadway, Chicago, IL 60640

Place02 セピア

シカゴが地元であるミシェル・オバマ元大統領夫人もお気に入りという、超人気レストラン。もとは印刷会社というスペースがゴージャス&シックに改装された。高級店ながら、ランチのプリフィックス(コース)が24ドルというのはお得感大。映画ではベスの店という設定で使われ、彼女の両親のパーティが開かれ、美しいワインセラーなどが見られる。

●Sepia
住所:123 N Jefferson St, Chicago, IL 60661

ミシュランを取った話題の名店
このセピアは、ミシュランのひとつ星を獲得しただけあって、シカゴ市民にも特別な時間を過ごさせてくれると大人気。独創的なメニューが美しいプレゼンテーションで出され、インテリアやサービスなど、あらゆる点が総合的に評価された。


Place03 ゴールデンハウスレストラン

シカゴのアップタウンの中心地にあるこのレストランは、パンケーキやフレンチトーストが大評判。つまりシカゴ市民にとっては、朝食に最適なスポットとして知られている。10ドルもあれば、お腹いっぱいになるので、休日の午前中にまったり過ごすのにいいかも。映画では、ここでロニーとジェニーヴァが過去の失敗などシリアスな会話を交わしている。ちなみに朝食ではなく、夜のシーン。コーヒーを飲みながら、人生についてじっくり話す場所であることも実感できる。

●Golden House Restaurant & Pancake House
住所:4744 N Broadway, Chicago, IL 60640

Place04 スミス&ウォーレンスキー

メインキャラクターの4人が、ディナーでワインを飲みながら、愛の薀蓄を楽しそうに語り合う映画のオープニング。楽しそうなムードに一気に引きこまれるが、その場所になったのがダウンタウンに位置するこのステーキハウス。ニューヨークが本店で、全米主要都市だけでなく、ロンドン、台北にもチェーン展開している有名店。アメリカンなステーキはもちろん、ホタテ、ロブスターなどシーフードも充実。ウォーターフロントにあるので、オープンテラスの席もおすすめだ。

●Smith & Wollensky
住所:313 N State St, Chicago, IL 60654

実は豪華なキャスト陣!

メインキャストがヴィンス・ヴォーンとケヴィン・ジェームズで地味な印象だが、『シカゴ』のクイーン・ラティファら助演陣にも注目。なかでも印象に残るのは、トップスターになりつつある時代のチャニング・テイタム。ジェニーヴァの浮気相手役で、イッちゃってる演技で爆笑を誘う!

 
Information

雑誌『Safari』7月号 P156~157掲載

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