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CULTURE カルチャー

2025.06.08


日本屈指のスプリンター!【サニブラウン・アブデル・ハキーム】世界で戦える自分に自信を得た国際大会!

陸上競技選手 サニブラウン・アブデル・ハキーム
1999年、福岡県生まれ。2017年に世界と戦える環境を求め、フロリダ大学に進学。2019年の全米大学選手権で9秒97の当時の日本新記録をマーク。10月の世界選手権では男子400mリレーのアンカーとして銅メダル獲得に貢献した。翌月にプロ転向を表明。


男子100mのエースとして、日本陸上界を牽引しているサニブラウン・アブデル・ハキーム。世界陸上の男子100mにおける2大会連続ファイナリストである一方、日本のリレーメンバーの中核を担う選手としても存在感を発揮し続けている。パリ五輪では、入賞は逃したものの日本歴代2位となる9秒96のタイムで自己新記録を更新。成長曲線を描き続けているスプリンターであることを体現した。そんなサニブラウンが分岐点として語ってくれたのは、2015年の陸上世界ユース選手権。当時高校2年生だった彼は、同大会の100mで10秒28の大会新記録を樹立して優勝を飾ると、200mにおいても20秒34の大会新記録で金メダルを獲得し、2冠を達成。200mはウサイン・ボルトがもつ大会記録を破っての優勝ということで、一躍世界的注目を集める選手となった。

「僕自身、この世界ユース選手権まで海外の大会に出たことがなかったんです。それ以前に出たことがあるトップレベルの大会といえば日本選手権や全国大会だけでしたので、他国の同世代の選手たちと競技ができたのはこの大会がはじめて。世界はこういうものなんだということをはじめて実感することができたときである一方、自分がスプリンターとして競技を続けるうえで、国外に目を向けるきっかけになった大会だったと思っています」

初の世界大会で2冠を達成し、世界を驚かせた大会となったが、自分自身の受け止め方は“驚き”ではなかったという。「世界大会に挑むうえで、実力の面では絶対に勝てるという自信がありました。しっかりと目標を立てて結果を持ち帰ったので、驚きというよりは満足して終えられた大会だったと思っています。一方で自分自身の力を発揮すれば世界でも通用することがわかりましたし、そこが大きな自信になった大会でもあります」

大会期間中は、競技中以外の時間に得られたものも非常に大きかったようだ。

「アップをしてから競技に向かう途中のバスでアメリカの選手たちに話しかけられたりして、他国の同世代の選手たちはどんなことをしているのかをいろいろ知ることができました。たとえばアメリカやジャマイカの陸上選手たちは、高校生までは陸上一筋でやっている人が少なく、フットボールのような他の競技の繋ぎでやっている選手もいっぱいいたりして、日本の中でやっているだけでは気づけないことがたくさんあることを感じましたね。アメリカチームの選手団のコーチには、『お前、アメリカの大学に来ないのか?』って聞かれたりしました。僕自身、現在はフロリダを練習拠点にしていますが、当時はそんなふうに声をかけられて、陸上競技の先進国であるアメリカではどんなトレーニングをしているかということがものすごく気になったので、今思うと国外に出るきっかけのひとつになった体験でもあったのかなと思います」

実際に高校卒業後は、フロリダ大学に進学し、現在も同じフロリダ州にあるタンブルウィード・トラック・クラブを練習拠点に、世界に挑んでいる。

「アメリカの選手は完全にプロとして活動していて、自分のスポンサーがいる状況で走り、パフォーマンスが悪ければすぐに契約を切られてしまう可能性がある状況で戦っている人が少なくありません。貧しいバックグラウンドがあって、陸上でしか現状を打開できない状況の選手もたくさんいたりします。そういった選手たちの陸上に対する思いは、やっぱりものすごいものがある。本気以上の執念を感じることがあります」

海外を拠点に挑んだパリ五輪では、100m準決勝で自己ベストを0秒01更新したものの決勝に進めなかった結果に対し、『世界トップクラスとの差は縮まっていることは縮まっているが、世界のみなさんもどんどん先に行っている』と悔しさを感じさせるコメントを残した。

「自分自身のパフォーマンスは毎年よくはなっているけどそれ以上にまわりがよい結果を出しているので、じりじりと一歩一歩進んでいるだけではずっと先を行かれているだけで、追い越せないのが現状だと思います。今年の世界陸上は、東京で開催という人生に1度あるかないかの一大イベント。大舞台でいいパフォーマンスができるように段階を踏んで準備をして、自分が走る姿を見て日本のみなさんが活気づいたり、モチベーションを上げてくれる人がいたり、なにかを感じてもらえるような走りをすることを大会の目標のひとつにしたいと思っています」


アーティスト 田村大
1983年、東京都生まれ。2016年にアリゾナで開催された似顔絵の世界大会であるISCAカリカチュア世界大会で、総合優勝。“ロックアイス”が有名な小久保製氷冷蔵は、複数のBリーグチームとパートナー契約をしており、4月にはいくつかの試合会場で対象商品を購入した人にプロバスケットボール選手の直筆サイン入りグッズが当たる抽選会を実施した。抽選会の参加者には、今回のプロジェクトで田村が描いたコラボステッカーがプレゼントされ、好評を博した。Instagram:@dai.tamura 

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※『Safari』7月号190〜192ページ掲載

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イラスト=田村 大 構成&文=遠藤 匠
illustration : Dai Tamura composition&text : Takumi Endo
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