ハイパフォーマンスな見た目と走りのSUV!――ビー・エム・ダブリュー X4 M コンペティション
人気が衰えないSUV。都会的な見た目はそのままに、力強い走りを味わえるのが〈ビー・エム・ダブリュー〉 X4 M コンペティション。そのパワーは虜になるほど!
- SERIES:
- ドライブは楽し! vol.78
- TAGS:
- ドライブは楽し! Cars Safari Magazine
[ビー・エム・ダブリュー X4 M コンペティション]
BMW X4 M
COMPETITION
2021年も残りわずかになってきた。振り返ると、自動車業界は流行り病での工場操業停止と半導体不足による減産でイマイチ盛り上がらなかったと思う。ニーズがあってもそれに応えられないケースは多かっただろう。なので新型車が手に入らないことから中古車マーケットが活性化したとか。人気SUVともなれば売値が上がったに違いない。背の高いクルマブームはまだまだ続きそうだ。
そのSUVだが、最近また少し変化が出てきた。それぞれのモデルの個性が表面化され、これまで以上にカテゴリーが細分化された気がする。
まず大まかに分けるとアーバン系とアウトドア系があり、それぞれにサイズ違いがある。そしてさらにそこに濃いキャラが持たされた。タウンユースなのかウルトラエコなのか、はたまたレーシーなのか。スペックでキャラが大きく変わる。
ここで紹介する〈ビー・エム・ダブリュー〉X4 M コンペティションをそれで分類すると、まずはアーバン系となる。でもってサイズはミッドサイズ。そしてキャラはもちろんレーシーだ。さらに言えば、“SUVクーペ”という特殊なジャンルでもある。よってスタンダードなSUVよりもさらにスポーティさが際立つ。〈ビー・エム・ダブリュー〉はこれをSAC、つまり“スポーツ・アクティビティ・クーペ”と位置づけている。彼ららしいこだわりの名称だ。業界的に〈ビー・エム・ダブリュー〉はこの形の先駆者であり、X6でスタートさせ、X4やX2に波及させている。
で、その新型が2021年11月に発表された。ベースとなるX4ともどものリリースだ。ただ、デリバリーは2022年春ということなので、そこは待つしかない。
新型X4 M コンペティションの特徴は見た目の"攻め感"だ。先に登場したクーペのM4に通じる激しさを感じる。M4のようにバンパー部分まで、アイコンであるキドニーグリルが占領していないが、迫力は引けを取らない。それとM4のカタログモデルと同じこの印象的な黄色のボディが目に残る。サンパウロイエローというそうだが、スペシャル感は格別だ。
でもってスペックはウルトラ級。M4同様3ℓ直6ツインパワーターボは最高出力510㎰を発揮する。もはや他社で言うところのV8ターボ並みだ。やっぱ〈ビー・エム・ダブリュー〉はホンキを出すと違う。アーバン系スポーツSUVのミッドサイズじゃ見た目もパワーも走りの完成度もトップランナー。この迫力で一点突破できるホットなSUVである。
新型はただ迫力あるボディとハイパワーなエンジンが積まれただけではない。ニューモデルとして最新のテクノロジーもしっかり搭載されている。
たとえばハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能。〈ビー・エム・ダブリュー〉としてはじめて国内認可を取得した。これは文字どおりステアリングから手を離してもある一定条件が整えばそのまま走ってくれるというもの。高速道路走行などが対象で、ACC(アダプティブクルーズコントロール)作動時に行う。もちろん、ハンドルを握らないからって前方を見なくていいわけではなく、道路状況を注視することは条件となる。が、ロングドライブでは疲労軽減となる。ACC作動中アクセルを踏まないだけであれだけ楽なのだから恩恵はそれ以上だろう。
また、音声認識でAI技術を使うことでも知られる〈ビー・エム・ダブリュー〉だが、新型ではそれがより自然な会話に近い言葉で使えるように。使用頻度の高い言葉を学習してくれるのもいい。それを担うのがアマゾンが提供する音声サービス“アレクサ”。となればすでに自宅で使っている方はおわかりと思うが、使い勝手は良さそうだ。起動も「OK! ビー・エム・ダブリュー」のほかに、「4シリーズ!」を任意で設定できる。なんてのはほんの一部で、走りだけでなくインターフェイスも最新技術のオンパレードとなる。まさに最強の相棒。峠道から高速道路まで存分に楽しんじゃってみてはいかが?
01 エンジン
“M”の文字が中身を物語っている!最高出力510㎰を発揮するエンジンの0-100㎞/h加速はなんと3.8秒。恩恵はツインターボチャージャーで、スポーツ走行を楽しむチューニングに特化したMらしい力強いエンジンが投入されている。カムカバーに付くM Powerのロゴも誇らしげ。
02 コックピット
“M”らしいディテールがてんこ盛り!センターディスプレイとメータークラスターはすべてデジタル表示。メーターはドライブモードでグラフィックが変わるのがミソ。また“Mセットアップ”も特徴。エンジン、サスペンション、DSCの制御などのセッティングを自由に変えられる。
03 専用エキゾーストシステム
アドレナリンが爆発するサウンド!サーキットを主戦場とするMのクルマ造りだけに、エキゾーストシステムまでしっかり手が入る。サウンドはレーシングマシンそのもの。ドライブモードの切り替えで排気バルブが開き、アドレナリンを爆発させるような音が響き渡るのはさすが!
SPECIFICATIONS
ビー・エム・ダブリュー X4 M コンペティション
●全長×全幅×全高:4760×1925×1620㎜
●ホイールベース:2865㎜
●エンジン:3.0ℓ直列6気筒DOHC
●総排気量:2993㏄
●最高出力:510㎰/6250rpm
●最大トルク:650Nm/2750-5500rpm
●トランスミッション:8速ステップトロニックトランスミッション
●車両重量:2020㎏
●駆動方式:4WD
●乗車定員:5名
●価格:1338万円
●BMWカスタマー・インタラクション・センター
TEL:0120-269-437
雑誌『Safari』2月号 P198~199掲載
“ドライブは楽し!”の記事をもっと読みたい人はコチラ!