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2024.02.14


【林道試乗】V8ディフェンダーはなにが違う?

“V8エンジン搭載”と聞くと、みなさんはどんなイメージを思い浮かべるだろうか? 根っからのスポーツカー好きなら滅法速いスーパーカー。アメ車なら野太いサウンド轟くマッスルカー。はたまた高級サルーン好きなら、豊かなトルクが気持ちいい“余裕の走り”といったところだろうか。とにかくクルマ好きが憧れるV8エンジンだが、実はディフェンダーにもV8搭載モデルがある。で、今回は、そんなV8搭載モデルの試乗が叶うチャンス到来。そのキャラクターを知るべく、張り切って向かった先は長野県南木曽町だ。

始動した瞬間にシビレるV8エンジン!


名古屋から特急に乗り、岐阜県中津川駅で下車。さっそく駅前の駐車場に向かい、そこではじめてV8のディフェンダー110にご対面することになった。「う~ん、これがV8エンジン搭載車かぁ。それにしても何度見てもディフェンダーは迫力がすごいなぁ」。

当然のことながら、まわりの乗用車と比べたら背も高いし、そびえ立つように見えるのはご存知のとおり。で、そこにV8エンジンのご利益が加わるとどうなるか? 外観ではバッジ以外すぐにV8モデルとわかる手がかりはないものの、やけに目の前のブラックボディが精悍に感じてしまう。まあ、思い込みを誘うのも性能のうちと考え(?)、さっそくシートに乗り込みいよいよ出発。スタートボタンを押したすぐ後、見事にシビれた。さすが525PS/625N・mのパワーを放つ5.0ℓV型8気筒スーパーチャージャー付きエンジン。ゴゴゴゴゴ~~~と轟く音がなんとも勇ましいではないか。あ~、やっぱりV8はいい!


勇ましいといえば、試乗車の22インチホイール(オプション:275/45)を履いた立ち姿もなんともかっこいい。四隅にあるタイヤハウスの中からはみ出さんばかりの太いタイヤは踏ん張り感があって、バツグンの安定感を与えてくれるもの。大きなボディをド~ンと前に押し出すような力強さも感じとれて、見ているだけでもワクワクしてくる。そういえばそれなりのスポーツカーとなると、大パワーを伝える足元は大きく太く、そしてボディいっぱいに張り出ているもの。その点、目の前のV8ディフェンダーも然り。このスタイルを見れば、正直スポーツカー好きだって素通りできなくなるかもしれない。

そんな大きく勇ましいV8モデルなのだが、どんな日常使いでも走りのマナーを失うことはない。南木曽へと続く国道を60km/h程度で進む中では、重厚なエンジン音は控え目にして走りもなめらか。ラグジュアリーな設えに囲まれての快適なクルージングが実に気持ちいい。それもそのはず、いくら本格オフローダーとはいえ、オンロードでの快適性を高いレベルで提供してくれるのがディフェンダー。V8モデルといってもそこは変わることはなく、一般道をゆったりと流している中でも“いいクルマ感”はひしひしと伝わってくる。なだらかなコーナーに差しかかってもあまりロールを感じることなく、太いタイヤがしっかり車線をトレース。コシはあるけど硬くはない、そんな躾が行き届いた足回りも快適さに拍車をかけてくる。う~ん、やっぱり気持ちがいい。

でもその一方で困ったことがひとつ。いくら快適なディフェンダーでも、V8モデルともなると、アクセルをグッと踏み込んでエンジンと語らいたくなるのが人情というもの。この抗えない魅力にどう向き合えばいいのか? そんなことを思っているうちに、試乗コースはメインステージへ。そう、V8モデルをいよいよ林道で試すチャンスがやってきた。

雨の林道はオフローダーにとってのレッドカーペット⁉


国道から脇道に入りオフロード試乗コースへ。外はあいにくの雨模様だ。とはいえ、普通なら「晴れていればなぁ」と思うところだが、乗っているのが本格オフローダー。当然のことながら「悪天候上等!」となり、次第に悪路走破の気持ちが高まってくる。

林道の入口に差しかかるといったんストップ。先導車からの指示で、オンロードからオフロードモードへと切り替えを行った。標準の最低地上高218㎜からオフロード時の最低地上高290㎜へと車高がアップ。低い位置にあるカメラがタイヤ脇の様子をモニター画面に映し出してくれる。これで林道を走る準備はOK。先々の不安が取り除かれたようで、ちょっと安心する。それどころか、このディフェンダーならこの先どんな悪路でも乗り越えられるといった自信が生まれてくるから不思議だ。

さらに低音轟くV8サウンドが、その自信を後押ししていることに気づく。クルマ1台がようやく進める道は、雨に濡れた落ち葉や石、枯れ木が転がっている状況。さらに左右には、高い杉の木がそびえ立つ。そんな中を低速とはいえズンズン進んでいくときに、勇ましいV8サウンドは音響演出効果が絶大。“悪路はオフローダーにとってはレッドカーペット”とばかりに、なんだか威風堂々といった気分が押し寄せてきた。そうか、オフローダーにいい音を奏でるエンジンはそれほど必要じゃないと思っていたが、それは大きな間違い。低音轟くV8サウンドが木立に響けば、悪路を制覇する喜びも倍増することがよ~くわかった。

さらに、試乗車は山の斜面に沿った道を前へと進む。そんな中でずっと凸凹した林道を走っていると、やはりディフェンダーの足腰の強さを実感することになる。剛性感にあふれ、少しの不安要素も感じさせない。というか快適。今回は雨の中の走行となってしまったが、ゆったりと、そして美しい景色を横目に進むことは贅沢なひとときだけに、オフローダーが快適だと楽しさもダンゼン違ってくる。きっとこのクルマを手に入れた人は、週末のゴルフや温泉、海や山へと出かけるときに、いつもこんな喜びを手にしているだろうと思うと、かなり羨ましい気持ちにもなった。

林道での試乗が終わりに近づいたあたりで、試乗車の隊列はいったん停止。スタッフが秘密の滝へと案内してくれるという。黒やグレーといったダークカラーのディフェンダーが並ぶとさすがに壮観だが、なんだか山を支配している忍者に特別に案内されているように感じたのは自分だけか!? それはともかく、さっそくクルマから降りて水が流れてくる方向へ進むと、いきなり滝が見えてきた。「おお~」。滝の美しさや迫力はもちろんだが、実はスタッフの粋な計らいにも感動していた。V8のディフェンダーは、デザインはもとより、V8エンジンを搭載することでさらに楽しさが増すことが十分わかった。でも、いちばん大事なのは、このクルマとともにいろんな体験をし、人生を謳歌することだろう。こんな秘密の滝にわれわれを案内してくれたのも、そのへんをよくわかったスタッフがいればこそ。そんなことを思い、あらためてV8のディフェンダーを見ると、ちょっと前よりもボディが大きく感じられた。

ラグジュアリーを知る冒険野郎にこそぴったりなのがディフェンダー。ご存知のとおりボディサイズの違いで、3ドアの90(ナインティ)、5ドアの110(ワンテン)、最大8人乗りが叶うロングボディの130(ワンサーティ)がラインナップしているが、現在V8エンジンが選択できるのは90と110。試乗にはV8エンジンを積んだ110と、その110に専用装備を搭載した“カルパチアン エディション”に乗ることができた。気になる人はお早めに!

★DATA 〈ランドローバー〉ディフェンダー110 V8 CARPATHIAN EDITION
●全長×全幅×全高:4945×1995×1970㎜
●車両重量:2450㎏
●ホイールベース:3020㎜
●エンジン:5.0ℓV型8気筒DOHCスーパーチャージャー付き
●最高出力:386kW(525PS)/6500rpm
●最大トルク:625N・m/2500~5500rpm
●トランスミッション:8速オートマティック
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:1685万円

 
Information

●ランドローバーコール
TEL:0120-18-5568

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