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2016.12.23


【Vol.20】スポーツカーの真価はこの鋭い乗り味にあり! ポルシェ 718 ケイマン

ポルシェ 718 ケイマン 純粋に走りを楽しむなら、軽量でパワフル、低重心のスポーツカーがイチバン。そう思うなら、是非新しいケイマンを試すべし。911とは違う鋭い走りに心が躍る! クルマのカタチは、ここ数年かなり自由になってきた。昔と違って、…

ポルシェ 718 ケイマン

純粋に走りを楽しむなら、軽量でパワフル、低重心のスポーツカーがイチバン。そう思うなら、是非新しいケイマンを試すべし。911とは違う鋭い走りに心が躍る!

クルマのカタチは、ここ数年かなり自由になってきた。昔と違って、衝突安全の基準に沿ってドアを厚くしたり、バンパー位置をあまり上げられなかったりするが技術の進歩でいろいろなことができるようになった。

SUVを見ているとそれがよくわかる。フツーのクルマより背を高くしたそれは当初かなり不安定なものだったが、今は違う。低重心でコーナーでもそれほど傾かない。不安なくスイスイと走れる。

おかげで車高に関係なくデザインの自由度は増した。カーゴの積載性に言及しないクーペスタイルや屋根開きのコンバーチブルを名乗るSUVまである。SUVでオープントップってどういうこと? てな感じだ。

そう考えると、2シータースポーツカーというのは、存在もそうだがデザイン自体不変だ。ドアが2つで車高が低く比較的コンパクト。全体的にシュッとしている。ひとことでいえば、「かっこいい!」ってことだろう。

今回ご紹介する718ケイマンはその中心にあるクルマ。エンジンを運転席の後方に積んだミッドシップというレイアウトから生み出されるフォルムは、レーシーでエモーショナルともいえそうだ。ちなみに、兄貴分911シリーズとのパッケージ上の違いは、リアシートの有無。911は後席があるためエンジンはさらにその後となる。いわゆる後重心のリアエンジン。そのためお尻がボテッとしているのが特徴。まぁ、それでもスポーティに見えるのだから恐れ入る。というか、ちょっとセクシーでかわいい。

これに対し、後輪より前側にエンジンのある718ケイマンはよりスタイリッシュ。サイドからの写真を見てもわかるように流れるようなラインを描く。目新しくはないがなかなかの出来栄えだ。

もちろん、目新しくないのには理由がある。今回〈ポルシェ〉は、ケイマンに自らのヘリテージモデルのデザイン要素を注入したからだ。

サンプリングしたのは、'50~'60年代に活躍していた〈ポルシェ〉のレーシングカー。ル・マン24時間レースを中心に世界中の名だたるレースで表彰台に立った猛者ばかりである。そのひとつが〈ポルシェ〉718系と呼ばれたモデル。水平対向4気筒エンジンを搭載していた。

ということで、新型ケイマンには“718”という数字がついた。往年の数字の復活である。60年経ってもかっこいいものはかっこいいってことなのだ。

ほかにもある! このクルマの楽しみ方&使い方

さて、718という往年の名前がついたケイマンだが、その特徴は名前とデザインだけではない。エンジンもそう。なんと、当時の718同様4気筒エンジンを搭載している。ここ数年、いや数十年〈ポルシェ〉は水平対向6気筒をデフォルトとしてきたが、今回は久々の4シリンダー登場といった感じだ。

それじゃ、既存の水平対向6気筒から単純に2本シリンダーを取っ払ったのかといえばそうじゃない。こいつはまんま別モノ。全くの新設計で高効率なユニットを作り上げた。特徴は排気量を小さくしながらターボで過給して高出力を出すというイマドキの手法である。

排気量は2種類が用意されるが、スタンダードの718ケイマンは2ℓ、ケイマンSは2・5ℓとなる。パワーは前者が300ps、後者が350psを発揮する。ちなみに、従来型は2・7ℓと3・4ℓ。でもってパワーもそれぞれ下回っていたのだから、たいした進化だ。

しかも、これがさらにいい塩梅に走りにも直結する。エンジンが小さくなったことでバランスがよくなり、重量軽減されたことでクルマ全体も軽くなったのだ。

もっというと、価格も見直されグッドプライスとなった。なんと従来型よりもリーズナブルになのだから見逃せない。なんともいいこと尽くめの王道2シータースポーツカー。これこそ、いま要チェックの1台じゃないだろうか。

ココにもソソられる!

〈01 運転席〉男の仕事場はここにあった!

シンプルながら、しっかりスポーツカーしているインパネまわりのデザイン。タイト感があって「走らせてる~!」って気分に浸れる。ギアボックスは6速MTと7速PDKがある。速さを求めればPDKだが、MTのフィーリングも楽しみたいね~。

〈02 PCM〉インターフェイスに新世代投入!

インターフェイスでは、PCM(ポルシェ・コミュニケーション・マネージメントシステム)が新しい。タッチ式で手書き入力や音声入力ができるほか、Wi-Fiを繋いだり“アップルカープレイ”が使える。スマホ感覚で使える新世代ユニットなのだ。

〈03 もうひとつの718〉どちらの718を選ぶかは悩ましい!

ボクスターも718という数字がついたことで、ケイマンと関係性は深くなっている。デザインとシャシーの共通点は多い。またエンジンは、今年“ル・マン24時間レース”で連覇した、919ハイブリッド用V4エンジンとの共通点も多いようだ。

SPECIFICATIONS

ポルシェ 718 ケイマン
●全長×全幅×全高:4385×1825×1295㎜
●エンジン:2ℓ水平対向4気筒ターボ
●最高出力:220kW(300ps)/6500rpm
●最大トルク:380Nm/1950-4500rpm
●トランスミッション:6速MT/7速PDK
●使用燃料:プレミアムガソリン
●定員:2名
●税込み価格619万円~

●ポルシェ
TEL:70120-846-911(カスタマーケアセンター)


雑誌『Safari』2月号 P224・225掲載

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文=九島辰也 text:Tatsuya Kusima
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