Safari Online

SEARCH

LIFESTYLE ライフスタイル

2020.06.08


武骨な中に寛ぎが満ちる海外アトリエのような空間

施主の生家である3階建てのメゾネットをベースに、大好きな西海岸テイストのリノベーションを施し、造り上げた住まいを訪問。大きな窓から燦々と陽光が差しこむ、天井の高い空間は開放感たっぷり。部屋の中にひしめく個性豊かなグリーンの魅力もさることながら武骨だけどちゃんとくつろげる、内装&インテリアのバランスが絶妙!

今月の部屋 谷野邸/3LDKS/197㎡

壁を抜いてオープンにしたLDK。コンクリートむき出しの天井やステンレスのキッチンなど、硬質な要素が空間を引き締める。太陽の光と緑に包まれながら、ハンモックチェアに揺られてのんびりする時間が施主の癒し


年少期を過ごした生家をリノベーションし、長年思い描いてきた理想の住まいを形にした谷野さん。

「目指したのは、レンガ壁やコンクリートをアクセントにした、男らしくて武骨な空間。でも、妻や娘がくつろいで過ごせる明るさも両立させたかったんです」

メゾネット1階を玄関と家族の寝室、3階は両親の住まいとし、主な居住空間はLDKのある2階に。壁と天井を抜き、現れたコンクリートの存在感をそのまま生かしながら、海外のアトリエのような広がりのあるオープンリビングを完成させた。シンプルかつ機能的なステンレスのアイランドキッチンを中心に、ウォークスルークローゼット、洗面室、LDKがぐるりと繋がる開放感のある間取り。木目の表情が豊かな、太幅の無垢ナラ材を床に敷きつめたことで、天井のラフな印象を和らげる温かみも加わった。

ブラウンを基調にしたインテリアに映える、個性豊かな植物たちもこの空間に欠かせないエッセンス。というのも、夫は造園業、妻は植物専門店の運営と、グリーンは谷野夫妻の生業なのだ。

「遮るもののない抜けた空間に植物が生き生きと並び、優しい陽の光が入る。ここで何時間過ごしたって飽きません」

01 サボテン、多肉がずらり! 植物愛が詰まった温室

夫婦が住むマンションの敷地内には、夫の造園会社と妻が営むグリーンショップがあり、さらに共通の温室まで。スタンダードな観葉植物から珍種までがずらり並ぶ様子は圧巻


02 味のあるレンガの壁でテレビ周辺を雰囲気よく

壁と一体になったテレビボードはシャビーな雰囲気のレンガ製。無機質に見えがちな電化製品も、ここに置くことで空間に馴染む味わいと温もりが加わる

03 ブルータイルが映えるオープンな玄関スペース

ブルータイルの壁とサーフボードが西海岸なムードの玄関。広々としたスペースにしたことで、土や植物を扱う夫の作業スペースとしても活用できる

04 むき出しの壁を生かした家族のワークスペース

キッチン奥にある家族共通のワークスペース。壁をはがしたときに残った接着剤の跡が、硬質なコンクリートを雲のように彩る

05 機能的なダブルシンクで忙しい朝をスムーズに!

白いメトロタイルがクリーンな印象の洗面所。シンクを並べたスタイルは、身支度に忙しい朝の渋滞を避ける機能性のほか、シンメトリーな美しさまでも醸し出す

INTERIOR POINT

経年変化を楽しめるアルミトップのテーブル
カリフォルニアの雰囲気あふれる〈ダブルティー〉のコーヒーテーブル。無機質なアルミと温かみのあるシーシャムウッドの脚部、異素材の組み合わせが気に入って購入。使うほどに味わいが増していくのも楽しんでいるのだそう

 
Information

ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com

雑誌『Safari』7月号 P166・167掲載

“ハッピー・ルーム”の記事をもっと読みたい人はコチラ!

写真=松村隆史 文=木内アキ photo : Takafumi Matsumura text : Aki Kiuchi

NEWS ニュース

More

loading