デザイナーズホテルを思わせる静謐と先鋭のタイムレスな魅力
週末は、心身をオフにできる場所でゆっくり過ごしたい。そんな夢を叶えるのが、セカンドハウスだ。そこに身を置くだけで違う時間が流れる、好きなことに没頭できる。テレビも時計もいらない場所。モダンで個性的でありながら落ち着ける。今回はタイムレスな魅力に包まれているセカンドハウスを紹介したい。
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.64
N邸/3LDK/110㎡正面のモルタル壁に掛けられているのは、田中健太郎の作品。壁内にはバイオエタノール暖炉をしつらえてもらった。壁面上部にはカーテンボックスにまで巡らせて間接照明を配している
時計もテレビも、エアコンも見当たらない。壁沿いに巡らせた間接照明が部屋を縁取り、モルタルの壁やタイルの床など素材感の異なる濃淡のグレーがモダンな印象を生んでいる。デザイナーズホテルのようなこの空間は、海近に建つセカンドハウスだ。「きっかけはコロナ禍ではじめたソロキャンプでした。火を焚いたり、料理をしたり、仕事を忘れて過ごせる場所と時間があることのよさに目覚めたのです」という施主が、アクセサリーデザインの仕事の傍ら、週末を過ごせる場所を求めて、海に近いエリアに土地を探し、家を建てた。
ドアはすべて天井からの上吊り引き戸、空調機は壁内に設置し冷気暖気は床からの吹き出し式、コンセントやスイッチプレートの配置も吟味されたこの空間には、視界のノイズになるものがない。そんな静謐さが魅力のリビングに、個性を生んでいるのが、施主自らがデザインしたテーブルやソファだ。テーブルは、コンクリートの中に入れる鉄筋を組んで白く塗装したもの。ソファは細いスチールのアームと円筒の脚部がユニーク。ダイニングのモルタルのカウンターに合わせたチェアもオリジナルで、鉄工所を営む弟に協力を仰ぎ製作した。デスクやチェア、ベッドフレーム、クローゼットの棚なども、週末ごとに訪れてはDIYに勤しんでいるそうだ。
見た目はホテルライクでありながら、暮らしやすさを考えた間取りも秀逸。玄関からキッチンへウォークスルーできるパントリーや、寝室からクローゼット経由で繋がるバスルームなど、回遊動線を採用。1階はLDKとゲストルームを配置し、2階にプライベートスペースを集約している。友人と焚き火台を囲んだり、海釣りに行って釣果を料理したり、オフを満喫できる絶好の隠れ家だ。
01 広い庭の真ん中に円形の焚き火台大きな窓で繋がるLDKとテラスは床材を揃えて一体感を出した。庭にあるのは円形ベンチで囲んだオリジナルの焚き火台。友人が集まるとキャンプ飯を作ったりピザを焼いたりと大活躍。
02 ウインドウベンチでまどろみタイムウインドウベンチは抜群の陽当たりで、読書しながらまどろめる妻のお気に入りの場所。
03 ソリッドなフォルムと質感のダイニングモルタルで作り付けたダイニングのカウンター。幅1.2m、長さ2.2mのビッグサイズで立食パーティなら10人ほどで囲める。
04 四季を切り取るピクチャーウインドウベッドサイドテーブルは施主自ら製作。幾何学的なデザインがシンメトリーな空間を引き締める。
05 2階のバスルームで浮遊感を味わう大きな窓を設けたバスルーム。外壁が目隠しとなり、周囲の視線を気にせず露天感覚で入れる。
チェーンで作ったミニチュアチェア

「以前は、趣味がなくひたすら仕事をしていたのですが、この家ができてから、仕事以外のモノづくりの楽しみ方が広がりました。焚き火や暖炉の炎を見ながら、次は何を作ろうかと考えるのが、最高の時間です」
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雑誌『Safari』4月号 P218〜219掲載
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photo : Takafumi Matsumura text : Kuniko Nakajo