寄付や支援が自然に行われる環境を作りたい!
“ドナルド・マクドナルド・ハウス”ってご存知だろうか? これは、難病を抱えた子供と、その治療に付き添う家族のための滞在施設のこと。実は北澤氏はここの支援活動を行っているのだ。
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- 北澤 豪の「こだわりMYスタイル!」
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写真は、”ドナルド・マクドナルド・ハウス せたがや”
“ドナルド・マクドナルド・ハウス”は、難病を抱えた子供と、その治療に付き添う家族のために病院の近くに建てられた滞在施設のことです。難病にかかると、近所の開業医では治療が困難なので、高度小児医療を行う病院に通うことになります。でも、近くに病院がない場合は、自宅から遠く離れた病院に入院しなければいけないこともあるわけです。そうなると、治療に付き添う家族は自宅と病院を往復したり近くのホテルに宿泊することになります。治療費がかかるうえに、交通費や滞在費もかかり、家族の体力的にも負担が大きくなっています。
このような二重生活の負担を減らそうと活動をしてくれるのが、“ドナルド・マクドナルド・ハウス”なんです。滞在施設は、病院のすぐそばに建てられています。“第2の我が家”をコンセプトにしていて、自炊ができるキッチンやリビングなども完備しています。プライバシーが守られるベットルームもあります。施設利用料は1日1人1000円。建設から運営まで、ハウスは100%寄付や募金、地域ボランティアの力によって支えられています(詳しくは公式ホームページへ)。僕がこの支援活動をはじめたとき、“ドナルド・マクドナルド・ハウス”は全国でわずか数カ所でした。でも今では全国で12カ所に増え、確実に支援の輪が広がってきています。
年に1回、“マックハッピーデー”というイベントが開催されています。“ドナルド・マクドナルド・ハウス”の支援を通じて病気の子供とその家族を応援する日です。日本では2017年から全国の〈マクドナルド〉でチャリティキャンペーンを実施しています。キャンペーン内容は、ハッピーセットを1個買うごとに〈マクドナルド〉が売り上げから50円を寄付するというもの。これなら、募金箱にお金を入れる行為よりは、気軽に参加できますよね。僕も、今年このイベントに参加してきました。当日は、〈マクドナルド〉お台場デックス店、中野セントラルパーク店の2店舗を訪問して募金を呼びかけました。
そして今年は、新たな取り組みとして、店舗に来られない人が活動に参加できるように、〈ヤフオク!〉サイトで“マックハッピーデーチャリティオークション”が開催されました。僕は、1993年のJリーグ開幕時に着用したヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)のユニフォームに直筆サインを入れて出品しました。意外とユニフォームって手元に残っていないものなんですよ(笑)。最後のお宝だったそれに、なんと35万1500円もの値がつきました!
日本では、寄付や募金への参加者が世界と比べてまだまだ少ないように思えます。海外ではアスリートも含め、当たり前のようにチャリティ活動を支援していますからね。
でも、このような“買い物が支援に繋がる”、“オークションで支払った代金が寄付になる”、といった仕組みなら気軽に楽しくチャリティに参加できるはずです。そういった意味では、「寄付をしてほしい」ではなく、寄付や支援が自然に行われる環境を作るほうが、大事になってくると僕は思いますね。
元サッカー日本代表。現役時代は豊富な運動量と闘志あふれるプレースタイルから、“中盤のダイナモ”と称された。現在は日本サッカー協会の理事を務めながら、サッカーの普及などに尽力する傍ら、日本テレビ系『NEWS ZERO』のサッカー解説やサッカー中継の解説などでも活躍中。