海を望む高級住宅地にコンテンポラリーな家!
マリブの隣で多くの富裕層が暮らす街、パシフィック・パリセーズ。ここに建つのが、セレブ御用達のホームデザイナー兼デベロッパーが手掛けた家。購入したのはIT企業の共同創業者兼社長だ。眼前に広がる海と山をたっぷり満喫できる現代的な家を紹介しよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.21
Pacific Palisades
カリフォルニア州ロサンゼルス パシフィック・パリセーズ
owner
サム・ヤム
IT企業の共同創業者兼社長
絶景を眺めながら食事が楽しめるダイニングルーム。遊び心のある〈トム・ディクソン〉のバブルライトが都会的なアクセント。「家を購入した当初、取り付ける予定だった派手なシャンデリアをこれに変えてもらったんだ」と家主。
海と山を堪能できる構造!
地下にある庭にインフィニティスイミングプールとジャグジーとバーベキュー機器を設置。
サム・ヤム[Sam Yam]
1984年、アイオワ州生まれ、ペンシルベニア州ピッツバーグ育ち。
スタンフォード大学で学ぶためカリフォルニア州へ。
2021年にLAに転居。IT企業〈ペイトリオン〉の共同創業者兼社長。
マリブとサンタモニカの間に位置するパシフィック・パリセーズ。セレブも居を構える、閑静な高級住宅地だ。ここにサンフランシスコから2年前に引っ越してきたIT企業の共同創業者兼社長、サム・ヤムが暮らす。
「コロナ禍で落ち着ける場所を探した。海の近くで静かな環境に惹かれた」 そう。フォーチュン500のCEOやセレブを顧客に持つ建築業者が建てた家を購入したのは、「海と山の穏やかな景色を望む構造だから」。家のデザインのテーマは、木材を生かした温かみのあるコンテンポラリー。スマートフォンに話しかけるだけでライトが点いたり、音楽が聴けたりする装置も充実している。
インテリアは白と木を基調に、クリーンかつシンプル。日本を訪れた際、ミニマリズムに興味を持ち、スタイルを確立。家具や美術品などは、1年ほどかけて揃えた。「喜びをもたらすものを手に入れて、どこに合うかを考えていく。ビジネスを組み立てるのと同じだ」とヤム。そんな彼が愛するのはピアノ。ピアノを弾くことが生活の中心だとか。絶景を望むフロアやシアタールームも、生活に潤いを与える場所だ。
あなたにとって家とは? と問うと「家の形にはこだわらない。大事なのは居心地のいい“ホーム”を作ること。安心でき、家族や友人を迎え入れ、喜びや愛を分かち合えるところ」。創造性あふれる経営者のパワーは、この家からもたらされるのかもしれない。
邸宅データ
●敷地面積:0.31エーカー(約379坪)
●家の面積:1万1400平方フィート(約320坪)
●家の値段:1658万ドル(1ドル149円換算で約24億7042万円)
●部屋数:17部屋(6寝室含む。バスルームは8室)。3階建て
●築年:2021年
●建築業者:ラムティン・レイ・ノスラティ
●家族構成:1人
地下にあるバー。右手にヤムの友人が描いた鯉の絵、左手にステファノ・ジョバンノーニ作のウサギの彫刻を置いてギャラリー風に。手前には広いエンターテイメントルームがあり、大きな画面でテレビ鑑賞できるラウンジやピンポン台を据えている。さらに右横にはたくさんのソファを配したシアタールームがあり、家族や友人と楽しめる場所に。同じ階にジムも揃う。
ガラスの大きな窓とドアを用いた豪華なエントランス。ヤムの生活の中心である、イタリア製〈ファツィオリ〉のピアノが覗く。ちなみに玄関先は、リビングウォールと黒い石で日本風の小さな禅庭を造って、癒しの空間に。
屋上にはファイヤーピットを備えたラウンジが。斬新な格子型のフロアが目をひく。
大理石を施したバスルーム。バスタブに浸かると、景色を鑑賞できる構造に。広々としたシャワールームと男性用と女性用のふたつのトイレの個室も。親日家らしく、トイレは〈TOTO〉のウォシュレット。
①収納が映えるラック
玄関脇にあるフォーマルなリビングルーム。お気に入りの品を収めた飾り棚で、訪れた人を温かく迎える空間に演出。左の窓の外には、壁一面に生き生きとした緑を眺められるようにオーダーしたリビングウォールが。「窓越しの緑を楽しむから、家の中の本物の植物(写真左奥)はこのマネーツリー(パキラ)だけ」と笑うヤム。右手奥のドアの向こうにホームオフィスが続く。
②すっきりしたキッチン
キャビネットが万全のキッチン。冷蔵庫と冷凍庫は〈ミーレ〉、2機ずつあるオーブンと食器洗い機は〈ヴァイキング〉。
③華やかさを加えた階段
地下から1階へ上がる階段の踊り場は大きな鏡で洒脱に。パンダ好きのヤムのために、友人が描いたパンダのアブストラクトアートが個性的。
④天空のベンチブランコ
ファミリールームの窓の外に見えるのは、オンラインで探して注文したベンチブランコ。「実は座ったことがないんだ。風に揺れているのを見ているだけで癒される」とヤム。インテリアのアイデアはピンタレストを参考にしているそう。
⑤モダンなワインセラー
地下の階段脇に浩った、ガラス張りのワインセラー。親日家の彼は、ワインだけでなく日本酒も揃えている。テーブルと椅子を置いてワイナリー風に設え、テイスティングも可能なスペースに。
⑥ゆったり落ち着く客室
シックなインテリアと爽やかな緑がマッチ。ヘッドボードの上に飾ったのは〈ジーギャラリー〉で購入したメタルアート。アームチェアの上には「幸運を感じる」という好きなパンダのぬいぐるみが。
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雑誌『Safari』2月号 P45~48掲載
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photo : Toshi Sakurai text : Yoko Fujimoto