LA郊外の山間部にパームスプリングス風の家!
治安がよくファミリー向けの家々が並ぶ街、グレンデール。中心部には大型ショッピングセンターや商店街、コンドミニアム付きの屋外型ショッピングモールが充実。そこから少し離れた山中に小児科医が家族と暮らす。子供好きの彼らしい邸宅を案内しよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.18
Glendale
カリフォルニア州ロサンゼルス・グレンデール
owner
ジョエル・ワーシュ
総合小児科医
砂漠の高級リゾート地パームスプリングスで見かける、洒落たホテルや家々。そのほとんどがミッドセンチュリーモダンの建築とインテリアとか。オレンジ色の玄関ドアは、そのスタイルを取り入れた特注で存在感が光る。
ミッドセンチュリーモダンの家!
リビングルームの床は「息子が転んでも怪我をしないようにコルクに」とワーシュ。子供の安全を考える小児科医の発想がここに。アクセントのラグはモロッコ製でカスタムメイド。座り心地のよいソファは〈エンバイロメント〉。壁にかかっているインパクトのある絵は、画家デヴィッド・チョン・リーが描いたホームレス。家具のカラーと絵画の色合いがマッチ。
ジョエル・ワーシュ[Joel Warsh]
1984年、カナダのトロントで生まれる。2013年にLAへ移住。
クリニック〈インタグレイティヴ・ピーディアトリクス・アンド・メディスン・ストゥーディオ・シティ〉を
経営する総合小児科医。
サン・ガブリエル山脈の麓で緑が豊かな高級住宅地パサデナと世界のメディアの中心地バーバンクの間に位置するグレンデール。全米で5番めに治安がよく、外食や買い物にも便利な街。「探していたミッドセンチュリーモダンの家が見つかった」とここに引っ越してきた総合小児科医ジョエル・ワーシュも、その安全性と平穏さが気に入っている。
ミッドセンチュリーモダンの特徴である、柱と梁に丸太を使用した軸組構法の家を購入したのは2020年10月。2021年3月から9カ月かけて、大々的に改装。富裕層の避寒地パームスプリングスで際立つミッドセンチュリーモダンの内装に統一させたとか。たとえば、グレーだった外壁と内壁は白に塗り替え、木製のアクセントウォールをプラス。玄関のドアはアクセントカラーのオレンジ色で作り替え、フロアもコルクやオークやテラゾータイルに張り替えた。
スタイリッシュなインテリアは「ブランド品や高価なものに限らず、好きなものを集める」主義。旅先で見つけた小物や置きもの、観葉植物を用いてアクセントをつけるのが好きなのだとか。お気に入りの部屋はベッドルームとキッチン。窓からは山の絶景が望める。あなたにとって家とは? と問うと「山の中に佇むツリーハウスみたいで、世間からの避難所という感じ。家とは家族や友人と平和に過ごす場所」。科学と子供が好きで小児科医になった彼らしい答えが返ってきた。
邸宅データ
●敷地面積:0.52エーカー(約637坪)
●家の面積:1979平方フィート(約56坪)
●家の値段:186万ドル(1ドル140円換算で約2億6040万円)
●部屋数:7部屋(3寝室含む。バスルームは2室)。1階建て
●築年:1960年
●家族構成:妻と息子と計3人
弁護士として働く、妻サラのホームオフィス。古代メキシコのエキパルチェアと妻が手作りしたテーブルでミッドセンチュリー風に。
ベッドルームの床はオークウッド、天井はパインウッドで温かい雰囲気。ベッドは〈エンバイロメント〉。外の風景もインテリアの一部。
こちらも絶景を望むダイニングルーム。ホテル〈パーカー・パームスプリングス〉のインテリアにインスパイアされたフクロウの小物や絵をディスプレイ。ここの床もコルク製。
ミッドセンチュリーと、日本と北欧をミックスした“ジャパンディ・デザイン”風のバスルーム。テラゾータイル製カウンターと床が高級感を醸し出す。
①すっきりしたキッチン
白とウッドで統一。「家族や友人たちを楽しませる場所だから好き」とワーシュ。LA郊外の街オーハイにある〈ホテル・カプリ〉からヒントを得たインテリア。〈キャット・アンド・ロジャー〉やディスカウントストア〈ターゲット〉で購入したボウルや、ガスレンジ横にギリシャ土産のボードをディスプレイ。一見高級そうなスツールも実は〈ターゲット〉。「デザインがよければ値段は関係ない」そう。ペンダントライトは〈バージニア・シン〉。
②遊び心のある子供部屋
子供部屋の躍動感ある壁紙は〈サマンサ・サンタナ〉。ベッドなどの家具は〈ウエスト・エルム〉。
③シックなバスルーム
プレイルームに併設したバスルーム。〈ボイス・アクリリック〉のバスタブはアートのようなフォルム。
④リゾート調バルコニー
ベッドルームの前にあるバルコニーには、山の風景や星空を眺めながら寛げるスペースを設置。ファイヤーピット、屋外用ソファ、パラソルなどを置いて、ホテルの屋外ラウンジのようにスタイリッシュな空間に。
⑤斬新な玄関ホール
ドアのあざやかな色がアクセントウォールのように映える、個性的な玄関ホール。〈ウエスト・エルム〉のライト、絵やサイドテーブルにディスプレイした置きものなどで美術館の一角のよう。
⑥ホテル風ベッドサイド
ミッドセンチュリーのカクテルブックや花などを配した、リゾート気分が漂うベッドサイド。「実はこのベッドサイドテーブルと花瓶は〈ターゲット〉で揃えた」とか。ここにも チープ・シックのテクニックが生かされた洒落たお手本が。
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雑誌『Safari』11月号 P37~40掲載
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photo : Vlada Syrkin Werts text : Yoko Fujimoto