ヴェニスの人工運河沿いにイタリア古城のような家!
本場イタリア・ヴェニス運河にインスパイアされたLAのヴェニス。ここに、アパレル業界人なら誰もが知る起業家が家を構える。それは人工運河の目の前に堂々と建つイタリアの城のような家とゲストハウス。門を抜けた先にある彼の住まいを覗いてみよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.14
Venice
カリフォルニア州ロサンゼルス・ヴェニス
owner
ロン・ロビンソン
フレグランス会社社長
建物の左脇に玄関、後ろに裏門。ここは運河に面した正門。緑あふれるアーチから覗くのは中庭とメインの家。1階のデン、2階のベランダ付きリビングルーム、屋上のジャグジーからは絶景が見える。ヴェニスのステイタスがここに。
5つ星ホテル級の家!
レザー製のソファと木製のテーブルはフランスの〈ユーグ・シュヴァリエ〉。タペストリー風カーテンはイタリア製。ベージュとゴールドで統一した部屋に、左下の真っ赤なプリザーブドフラワーの薔薇が映える。
ロン・ロビンソン[Ron Robinson]
1949年テキサス州エルパソ出身。〈アポーシア(APOTHIA)〉社長。
〈フレッドシーガル〉のショップ内や旗艦店〈ロン・ロビンソン〉で
メンズ、ウィメンズ、キッズ、コスメ、アクセサリー店を経営。
イタリアのヴェニスにならった人工運河が美しい街、LAのヴェニス。ここに「都会から離れて休暇を過ごしているように心地いい。そのうえ、レストランやショップがたくさんあって便利」という理由で暮らすのが、ロン・ロビンソン。彼はフレグランスブランド〈アポーシア〉社長で、セレクトショップの先駆け〈フレッドシーガル〉の元副社長。同ショップ内にてメンズ、ウィメンズ、アクセサリー&ホームアクセサリーなどの店や旗艦店〈ロン・ロビンソン〉を40年以上にわたって経営してきた。
運河の目の前にそびえ立つのは、そんな経歴を反映した、洒落た家とゲストハウス。「イタリアの建築が好き。伝統的ではなくモダンでタイムレスなものにしたかった」と語る。そのデザインは、玄関のロタンダ(円形の建物)や門のアーチ、石材のトラバーチンを採用し、イタリアの古代建築物や古い通路を思わせる佇まい。一方、内観のコンセプトは静けさ、快適さ、美しさ、愛。家具のほとんどは上質な素材を用いたカスタムメイドで、インテリア小物や絵はバイヤー目線で厳選。「静けさは日本文化、スタイリッシュさはイタリア文化から取り入れている」とか。
あなたにとって家とは? と尋ねると、「妻と一緒に料理やインテリアやアートを楽しみ、友人たちを歓待し、息子が生まれて親になった。ともに人生を歩んできた歴史が詰まった場所」と即答。人々を心地よくするアイテムを展開する彼の生き方を表している。
邸宅データ
●敷地面積:0.1エーカー(約152坪)
●家の面積:5000平方フィート(約141坪)
●家の値段:1250万ドル(1ドル130円換算で約16億2500万円)
●部屋数:12部屋(寝室5部屋含む。バスルームは7室)。3階建て
●築年:1992年
●建築家:ルーベン・S・オヘダ(Ruben S. Ojeda)
●家族構成:妻と2人。ペットは犬1匹
威風堂々としたロタンダの玄関。ハンドメイドグラスを施したフロアの意匠、バルコニー、天窓、正面奥の噴水が存在感たっぷり。
「ロンドンで見つけて、画家のティマー・デュヴォツに直接会って購入した」という絵が目を引く、ダイニングルーム。家具はカスタムメイド。椅子の生地はカシミヤとシルク。妻ステイシーが〈スワロフスキー〉のボウルにアレンジした緑色の洋梨とアジサイがアクセントに。
最近改装したばかりのスチームシャワー室。左側にロビンソン、右側に妻のシンクを設置。右手後ろにはロビンソンのショップさながらの棚に、家族の写真や小物をディスプレイ。
ゲストハウスにあるロビンソンのホームオフィス。木製デスクは’20年代ヴィンテージのダイニングテーブル。キャンドルは〈アポーシア〉と〈ザ・ビバリーヒルズ・ホテル〉のコラボ。
①3階のゲームルーム
ゲストハウスの3階には、ビリヤードや映画鑑賞を楽しむゲームルームを設置。「ビリヤード台をダイニングテーブルにして食事することもある」とか。
②緑色でまとめたキッチン
カスタムメイドのペンダントライトとガラスタイルが美しいキッチン。特注のレザー製チェアや、希少な木材バーズアイメープル製キャビネットがラグジュアリーな風格をもたらす。カウンターとブレックファストテーブルに生花を添えて新鮮なイメージに。冷蔵庫は〈サブゼロ〉、ダブルオーブンは高級レストランでも使用されている〈バイキング〉。
③遊び心あふれる階段
ゲストハウスの階段の床はバンブー製。アーティスト兼サーファーのマイケル・トルクアート・デニコーラのカラフルな絵で明るい空間に。
④屋上のジャグジー
家の屋上には、開放感あふれるジャグジー。3階のベッドルームのラウンジから通じていて、まるでスパホテルのよう。手前には大きなソファやクッションとお揃いの配色にした洒落たタオルも完備。運河の眺めが素晴らしく、本場ヴェニスにいるような気分を堪能。
⑤洒落た裏口のホール
裏門から敷地に入って、まず案内されるのがこの裏口ホール。〈アポーシア〉の“リチュアル”キャンドルのパロサントウッドとシソの葉の香りが漂う。「香りもインテリアの重要アイテム」とロビンソン。左手にデン、正面には客室を配置。
⑥シックなベッドルーム
〈ローレン・ロッテ〉のダイヤモンドのようなペンダントライトが際立つベッドルーム。ベッドとナイトスタンドテーブルはカスタムメイド。
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雑誌『Safari』7月号 P71~74掲載
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photo : Max Aria text : Yoko Fujimoto