スーツをカッコよく着こなす大人に憧れるビジネスマンも多いのではないでだろうか。
第一印象が魅力的に映ると仕事面においても大きな影響を与えるといわれる。スーツをお洒落に着こなすには、ウエストラインをシャープに鍛え上げることが不可欠になってくる。
とはいえ、日々忙しいビジネスマンにとっては定期的にジムへ通ってトレーニングをするのも難しいはず。そこで今回は、自宅でできる腹筋を割るための筋トレ方法をご紹介。日常生活に取り入れることで、効率的にカラダを鍛え上げて、魅力的なスーツ姿を目指してみよう。
【腹筋の仕組みとは】
腹直筋
腹直筋は腹部の前面に位置し、カラダを前方に曲げる動きを担当している。腹直筋の真ん中の縦のラインは白線、横のラインは腱画と呼ばれ、それぞれが筋腹(きんぷく)を区画分けしている。腹直筋がシックスパックと呼ばれるのは、この区画が6つあるから。
外腹斜筋と内腹斜筋
腹部の側面に位置する筋肉で、カラダをねじる動きを担当。同じ側の外腹斜筋と内腹斜筋が収縮すると、体幹が横に曲がる。一方の内腹斜筋は 外腹斜筋の内側に位置し、カラダをねじる動きを担う。外腹斜筋と逆側の内腹斜筋が収縮すると、体幹をねじりながら曲げる動くことができる。
腹筋の役割
腹筋は内臓を守るためにも役立つ。内臓は、腹部に収まっているため、外部からの衝撃や圧力を受けやすい部位だが、腹筋を強化することで、内臓を保護できる。
【腹筋を割るためのトレーニング基礎知識】
筋トレの必要性
腹筋を割るためには、筋肉を鍛えるトレーニングが必要。特に、腹筋運動は腹部の筋肉を直接刺激し、筋肉の成長を促すといわれる。また、トレーニングは基礎代謝を向上させ、脂肪を燃焼させるのに役立つ。
筋トレにおける回復時間の重要性
腹筋だけに限らず、筋肉はトレーニング中ではなく回復期間中に成長する。したがって、適切な休息と栄養補給は筋肉の成長と修復に不可欠。この期間が不足すると、筋肉は十分に修復されず、次回のトレーニング時に最適な状態とならない可能性も。適切な回復時間を確保するも大事になってくる。
適切な回復時間とは
トレーニングの種類や強度、個々の体質などによって異なる。一般的には、同じ筋肉群をトレーニングする間隔として、48時間から72時間の回復時間が推奨される。ただし、個々の体調などにより回復時間を調整することが重要。
適切なトレーニング頻度とは
トレーニングの頻度は個々の目標とカラダの回復能力による。一般的には、週に2〜3回の腹筋トレーニングが推奨される。しかし、過度なトレーニングは逆効果になることもあるため、適切なバランスが重要となる。
腹筋を割るのに何日かかるのか
一般的には約1カ月から3カ月を目安にすると良いだろう。ただし、腹筋が見えるようになるまでの時間は、体質やトレーニングの頻度、食事の管理などによって変わる。健康的な食事を心がけ、適切なトレーニングを続けることが重要。
腹筋は最初にどこから割れるのか
腹筋が割れるまでの過程は段階的である。最初に発達するのは、腹直筋。そこから上下、そして斜め方向へと割れていくというのが一般的な傾向とされる。ただし、これはそれぞれの体質やトレーニングの状況によって異なってくる。
【美しいスーツ姿に!腹筋を鍛えるメリット】
姿勢の改善
強い腹筋は、背筋と協力してカラダを支え、良い姿勢を維持する。これは背中の痛みを軽減し、日常生活の動作を改善するのに役立つ。
見た目の改善
鍛えられた腹筋は体型を引き締め、自信を与えてくれる。また、体脂肪率が低い場合、筋肉が明確に見え、より引き締まった印象になる。
ケガのリスク軽減
腹筋はカラダの中心部に位置しており、カラダのバランスと安定性を維持するのに重要な役割を果たす。腹筋を鍛えることでスポーツパフォーマンスを向上させ、怪我のリスクを減らすのに役立つ。
消化器系など内臓の健康
腹筋運動は内臓を刺激し、腸の動きを促進する。腹筋を鍛えることは結果的に消化器系の健康維持につながり、便秘の予防にも役立つといわれている。
ストレスの軽減
運動そのものがストレスを軽減する効果がある。加えて腹筋運動を行うことで、心地よい疲労感を感じることのほかに、リラクゼーション効果も期待できる。
生活の質の向上
腹筋を鍛えることは、日常生活の動作に大きな影響を与える。立ち上がる、座る、物を持ち上げるなどの動作がスムーズになり、生活の質が向上する。
【腹筋が割れないときの主な原因】
腹筋が皮下脂肪に覆われている
腹筋を鍛えるだけでは、腹筋は割れているように見えない。なぜなら、腹直筋の上に皮下脂肪が覆っていることにより、それが隠れてしまうから。腹筋を鍛えると同時に、皮下脂肪を減らすことも意識しなければいけない。
筋トレのやり方が間違っている
腹筋を鍛える事に限らず、筋トレは正しいフォームで行うことが重要である。また、腹直筋だけを鍛えて腹斜筋を鍛えていないなど、バランスも見ながら筋トレをするとよいだろう。くびれのあるシャープな見た目を手に入れるためにも意識したいところだ。
不摂生な生活
睡眠不足は筋肉の回復を妨げ、成長ホルモンの分泌を減らす。また、高カロリーな食事や脂っこい食事をとることで皮下脂肪などの脂肪が増える。
【腹筋を割るためにできる日常習慣】
食事管理
適切な栄養摂取は筋肉の成長と脂肪の燃焼に不可欠。高タンパク質の食事を心がけ、砂糖や加工食品の摂取を控えることが重要。
定期的なトレーニング
週に数回など定期的に腹筋トレーニングを行うことで、筋肉の成長と脂肪の燃焼促進が期待できる。
質の高い睡眠
睡眠はカラダと脳の回復に必要で、筋肉の成長と修復についても重要な役割を担う。毎晩7〜9時間を目安とし、かつ質の高い睡眠を確保することが大切。
水分補給
水分補給は筋肉の働きを最適化し、カラダ全体の健康を維持するためには欠かせない。こまめに水分を摂取することを意識するとよいだろう。
【自宅でできる! 腹筋を割るおすすめの筋トレ3選】
クランチ
1.背中を床につけたまま、膝を曲げて足を床につけ、両手を耳の後ろに置く
2.上体を持ち上げて膝に近づけ、腹筋に力を入れる
3.ゆっくりと元の位置に戻る
4.これを15回ほど繰り返す
レッグレイズ
1.床に横たわり、両手をカラダの横に置く
2.足をまっすぐに伸ばし、腹筋を使って足を持ち上げる
3.足が床から垂直になるまで持ち上げ、ゆっくりと元の位置に戻す
4.これを10〜15回繰り返す
【腹筋を割るための有酸素運動3選】
腹筋を割るためには、筋力トレーニングと並行して有酸素運動を行うことも効果的である。有酸素運動は全身の脂肪を燃焼させ、筋肉の質を改善できる。腹筋を割るための有酸素運動もあわせて紹介する。
ランニング
ランニングは全身の筋肉を使う有酸素運動で、特に腹筋に効果的。定期的に行うことで、体脂肪を減らし、腹筋を引き締めることができる。
サイクリング
サイクリングは下半身を中心に全身の筋肉を使う。その中でも、特に腹筋にも良い影響を与える。また、サイクリングは心肺機能を向上させ、脂肪燃焼を促進する効果も期待できる。
スイミング
スイミングは全身運動であり、特に腹筋に対する負荷が大きい。水中での運動は、陸上での運動と比べて関節への負担が少なく、効率的にカロリーを消費できる。
【腹筋ローラーとは】
腹筋ローラーの筋トレ効果
腹筋ローラーは、腹筋を鍛えるためのエクササイズアイテムである。腹筋ローラーは、腹直筋や腹斜筋はもちろん、全身の筋肉を効果的に鍛えることができる。体幹の強度と安定性を向上させることで姿勢が改善され、運動能力の向上も期待できる。腹筋ローラーは、手軽で簡単に腹筋を鍛えることができるため、筋トレ初心者から上級者まで幅広く利用されている。
腹筋ローラーの使用回数
腹筋ローラーを行う回数は、5から10回を、2から3セットが一般的な目安となる。また、前述したようにトレーニングで傷ついた筋肉はトレーニング中ではなく回復中に成長する。だから、毎日トレーニングすれば良いというわけではないので注意しよう。
腹筋ローラーの基本的な使い方
1.膝を柔らかいマットなどにつけ、手首を立ててローラーを握る
2.肘を曲げずに、ゆっくりと前にローラーを転がす
3.限界まで転がしたところで一時停止する
4.ゆっくりと元の姿勢に戻す
5.この1~4の動作を繰り返す
【腹筋を割るためのトレーニングについてまとめ】
今回は、腹筋を割るために意識しなければいけない生活習慣や自宅でもできるトレーニングを中心に紹介した。ウエストラインを美しく鍛え上げることは自分のカラダに自信をもつことにもつながる。これをきっかけに、スーツをカッコよく着こなせる大人を目指してみてはいかがだろうか。
【著者:吉田怜司】
品川区を拠点に活動するパーソナルトレーナー。トレーナー歴10年。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程修了。修士(スポーツ健康科学)。資格/NSCA CSCS( 認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
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