【パーソナルトレーナー監修】お手軽トレーニングでデキる大人へアップデート!
Vol.1 自宅でできる猫背矯正ストレッチ方法!
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デスクワークによるパソコン操作やスマホ操作で猫背、首や肩の痛みに悩む大人は増加傾向にあるそう。その影響で姿勢も悪くなりがちだが、姿勢は第一印象にも大きな影響を与える。特に”猫背”は相手に与える印象はあまり良くない。たとえば自信がなさそうに見えたり、プロフェッショナルでない雰囲気を感じさせたり。さらに、ジャケパンやスーツなどもカッコよく着こなせないという問題も。
身体的な不調を引き起こす可能性があり、仕事のパフォーマンスにも悪影響を及ぼす猫背は、改善しておいた方がいいだろう。それにはストレッチやトレーニングを日常的に行うようにし、デスクワーク時の姿勢にも注意を払うようにすることが有効。今回は、自宅で気軽にできる猫背矯正ストレッチ方法を解説していきます。
猫背矯正の基礎知識
猫背とは?
猫背とは、背中が丸くなり首が前に出る姿勢を指す。医学的には脊柱後弯症や円背とも呼ばれ、背骨の自然なS字カーブが崩れた状態。この姿勢は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用時等において無意識に取られがちな不良姿勢が定着してしまうことで起こりやすい。
猫背が及ぼす疾患
猫背にはいくつかのタイプがあり、それぞれ異なる部位に歪みが生じている。首猫背は頸椎に歪みが起こることで生じ、肩こりや頭痛の原因になることがある。背中猫背は胸椎が丸まり過ぎることで、消化器系の問題を引き起こす可能性もある。腰猫背は腰椎が後ろに歪んでおり、腰痛や泌尿器系の疾患につながることがある。腹猫背はS字カーブが強くなっているため、腰痛やぽっこりお腹の原因になることがある。
猫背による心的影響
猫背が引き起こされると、背骨に圧力がかかり、自律神経系のバランスを崩すことがある。気分が沈んだり、意欲が減退したりするなど、精神的な不調が生じることにつながる可能性もある。
さらに、猫背は呼吸を浅くし、脳への酸素の供給量を制限することがあるという。これは、集中力や記憶力の低下を招くとともに、不安やイライラといった心理的な問題を引き起こす原因となる。
また、猫背は外見にも影響を与え、自己評価の低下や自信の欠如につながることがあるが、この傾向は悪循環につながりやすい。ビジネスシーンにおいては、特に気を付けたい点となる。
猫背を引き起こす原因
猫背の原因はいくつかあるが、現代人に一番多いのが長時間のデスクワークやスマートフォンの使用によるものだ。日常的に不良姿勢を取っていることで背中や腹部の筋力の低下によって正しい姿勢が保てなくなり、猫背が引き起こされることもある。
また、活動量の少ない生活だと脳は「しばらく動かなかった箇所」を忘れてしまいやすく、「身体の力が抜けない不必要な交感神経優位」が常態化してしまう。
加えて、仕事や人間関係におけるストレスや自信の欠如などの心理的要因も挙げられる。日々繰り返される無意識の姿勢の悪さが脳に「正しい姿勢だ」と誤認識させてしまうのだ。
デスクワークでの猫背予防方法と治し方
デスクワーク環境の見直し
デスクワーク中の正しい姿勢を保つためには、作業環境の改善が効果的。ディスプレイの位置は目線よりやや低く設定し、キーボードやマウスはひじが90度以上になる位置に置くことをおすすめする。足の裏がしっかりと床につくように椅子の高さを調整し、必要に応じてフットレストを使用することも有効といえる。
日常生活での猫背対策
まず猫背対策には普段の意識が必要になるということを押さえておきたい。正しい姿勢を心がけ、時々立ち上がって身体を動かすことで、筋肉の硬直を防ぐことができる。また、ストレッチポールやバスタオルを使ったストレッチを取り入れることで、背中の筋肉をリラックスさせるのも良いだろう。
猫背を治すためのエクササイズ
猫背の改善には、背中と肩甲骨周りの筋肉を鍛えるエクササイズが有効である。継続することで、正しい姿勢を意識することができる。肩甲骨を意識したストレッチや筋トレを行うことで、猫背の改善につながり、胸を張った姿勢によって堂々とした印象を与えることができるだろう。
自宅でできる猫背を治すのに有効なストレッチ
猫背を矯正するのにストレッチが有効な理由
猫背矯正のためにストレッチや筋力トレーニングを日々の生活に取り入れることで、姿勢を大幅に改善することができる。ストレッチは、背中や肩の周りの筋肉を伸ばし、柔軟性を向上させるために非常に重要である。特に、肩甲骨の動きを促進することで、背中の筋肉を効果的に伸ばすことができる。
また、筋力トレーニングは、背筋を強化し、正しい姿勢を保つために不可欠。さらに、椅子に座ったままで実施可能な肩甲骨エクササイズは、オフィスワークの休憩時間にも簡単に取り入れられるので日常的に行うことで猫背の予防と改善に効果的だ。
猫背矯正のための肩甲骨ストレッチ
1.イスに座り、背筋を伸ばす。
2.そして両腕を前に伸ばし、手のひらを合わせる。
3.手を前に押し出しながら、背中を丸めて肩甲骨を広げる。
4.この状態を10秒間キープし、リラックスして元の姿勢に戻る。
猫背矯正のための胸のストレッチ
1.立った状態で、両手を背中で組む。
2.手を組んだまま、ゆっくりと腕を上に引き上げ、胸を開く。
3.このポーズを15秒間キープし、ゆっくりと腕を下ろす。
猫背矯正のための腰回りのストレッチ
1.床にうつ伏せになる。
2.両手を肩の下に置き、ゆっくりと上半身を持ち上げて背中を反らす。
3.このポーズを10秒間キープし、ゆっくりと下ろしてリラックスする。
猫背矯正ベルトの効果と使い方
猫背矯正ベルトの効果
猫背矯正ベルトは、肩甲骨周辺を適切な位置にキープすることで、正しい姿勢を促す。これにより、猫背による不快な症状を和らげ、長期的な姿勢の改善につながりやすい。特に、デスクワークや長時間の立ち仕事を行う人々にとって、猫背矯正ベルトは有効な手段となる。
猫背矯正ベルトの使い方
猫背矯正ベルトの使用方法はシンプルで、最初は1日30分程度から始め、徐々に着用時間を延ばしていくのが良い。これにより、身体が自然と正しい姿勢を覚え、筋肉が適切に機能するようになる。また、サイズ選びが重要であり、自分の体型に合ったベルトを選ぶことで効果が発揮される。
猫背矯正ストレッチポールの効果と使い方
猫背矯正ストレッチポールの効果
ストレッチポールは、猫背矯正や身体の柔軟性向上に効果的なフィットネスツール。長い円筒形の器具は、身体のカーブに合わせて設計されており、背骨の自然なS字カーブをサポートし、筋肉の緊張を和らげるのに役立つ。ストレッチポールを使用することで、アウターマッスル(外側の筋肉)がリラックスし、インナーマッスル(深層の筋肉)が刺激され、関節が正しい位置に戻りやすくなる。
猫背矯正ストレッチポールの使い方
ストレッチポールの上に仰向けになり、後頭部、胸椎、仙骨の3点がポールに触れるようにする。これにより、背骨が適切な位置に整い、筋肉がリラックスする。使用前には、身体の硬さや痛みをチェックするセルフモニタリングを行い、エクササイズ後も同様に行うことで、身体の変化を感じ取ることができるだろう。
猫背矯正ストレッチについてのまとめ
猫背矯正ストレッチを日常的に行うことで、猫背の改善につながる。ストレッチは無理がない範囲で行い、痛みを感じたらすぐにストップしよう。また、姿勢改善には日々の意識が何よりも重要。デスクワーク中もなるべく立ち上がって身体を動かすことや適度な運動、正しい姿勢を心がけるようにしながら、姿勢よくかっこよくスーツを着こなせるようになりたいものだ。
【監修者:吉田怜司】
品川区を拠点に活動するパーソナルトレーナー。トレーナー歴10年。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程修了。修士(スポーツ健康科学)。資格/NSCA CSCS( 認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)