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2025.09.29 NEW


“米沢牛のグリル”から“アワビ三種食べ比べ”! まるで“宝石”なコースを堪能

フランスでアジア人初のミシュランガイド3つ星を獲得した小林圭さんが監修しているのが、〈ザ・リッツ・カールトン東京〉の45Fにある〈エリタージュ バイ ケイ コバヤシ(Héritage by Kei Kobayashi)〉。ミシュランガイドではさっそく1つ星に輝き、日夜食通たちで賑わっている。

オープンから1年が経過したことを機にして、“食材の宝庫”である日本の素材に焦点を当てた新シグネチャーコースメニュー“ビジュー(Bijoux)”(4万8000円~)が、2025年8月15日にスタートした。

レストランの様子

左:村島輝樹さん 右:小林圭さん

シェフを務めるのは、小林さんから厚い信頼が寄せられる村島輝樹さん。専門学校を卒業後にフランスに渡って修業し、帰国してから今度はイタリアで研鑽を積んだという意欲的な料理人。銀座の〈エスキス(ESqUISSE)〉や〈アジル(ARGILE)〉ではシェフ ド キュイジーヌ(=総料理長)として1つ星を獲得し、その構想力と技術力は折り紙付き。

そんな村島さんが、「同じ食材であっても、産地や育つ環境によって香りや味わいは大きく異なる。その違いにこそ日本の奥深い豊かさがある」という哲学のもと、日本各地からその時季で最高の旬材を厳選。ひとつひとつの個性を見極め、食材の魅力を引き出す調理法で珠玉の料理を紡ぎ出したのが“ビジュー”だ。最高の食材を揃えるため、1週間前に予約が必要というのも、納得なところ。

“ビジュー”で最初に選んだ食材は、“日本の宝”である鮑。村島さんが創出した料理の数々を紹介しよう。

“薔薇のソルベ”

“薔薇のソルベ”は、スプーンに乗せられた冷たい氷菓。薔薇の花びらのジャム、フランボワーズのピューレ、ビネガーが包まれており、その酸が食欲をかき立てる。


“三種の盛り合わせ”

マカロン

“三種の盛り合わせ”は、八寸のようにあしらわれたアミューズブーシュ。鮑のフランは鮑の旨味がたっぷりで、ゼラチン質なスッポンの肉が出色。レンゲの上に乗せられているのは、カダイフで巻いた島根県の鮑。鮑の滋味に、ほうれん草のグリビッシュソースの酸味とキャビアの塩味が合わさり、カダイフのパリパリ感が小気味いい。枝の上にはオーストラリア産の黒トリュフを用いた妖艶な香りをまとうマカロンが、隠れるようにそっと置かれている。


“アワビ三種食べ比べ”

ほかでは体験できないのが、“アワビ三種食べ比べ”。3種類の産地の異なる鮑を、それぞれ別の調理法で食べ比べできるのが嬉しい。手前は島根県の鮑をシンプルに昆布出汁で塩煮して、その煮汁も合わせた。鮑の素朴な俊味が感じられるので、最初にいただくのがおすすめ。右奥にある山口県の鮑は、醤油の旨煮にした。柑橘のジュレがよいコントラストで、ラディッシュが愛らしい。左奥はコリコリっとした弾力が心地よい千葉県の生の黒鮑。エディブルフラワーやシブレットなどでサラダ仕立てにしている。


“オマールブルーのショーフロア”

スコットランドのオマールブルーも、日本の鮑に負けない高級食材。“オマールブルーのショーフロア”は、そのオマールブルーをミキュイ(=半生)にして、フレッシュな甘味を残しながら旨味を引き出した。力強い食味なので、バローロのビネガーとオリーブでマリネし、フェンネルとシャルトリューズのソースを合わせて爽やかに。キャビアとミョウガの妙味も印象的で、オクラの花とディルの花はとても可憐。


“アワビと黒トリュフのリゾット”

“アワビのステーキ”

“アワビと黒トリュフのリゾット”と“アワビのステーキ”も、鮑の佳味を存分に引き出した逸品。前者は、ダイスカットした鮑をふんだんに加えた米ともち麦のリゾットに、厚みのあるオーストラリアの黒トリュフのスライスを惜しげもなく被せた。後者は厚みのある鮑のステーキに、のりソースの香ばしさとスペインの生ハムの快味が、抜群の相性。ジロール茸とアーティチョークのフランス野菜も、深い滋味を讃えている。


“長野県天竜鮎コンフィ”

メインディッシュ前の魚料理は“長野県天竜鮎コンフィ”。大きな天竜鮎を90度で3時間コンフィした後に、180度で3分揚げた。余計な油は切ってあるので、鮎は軽やかで乙な味わいとなっている。底にはシャキシャキとした金糸瓜が敷かれ、側には新銀杏を配した。隣には丸い海苔ペーストのチップが添えられ、その裏にはみずみずしいスイカのジュレ。スイカの香りと鮎の香りは似ているので、見事に調和する。


“米沢牛のグリル”

“米沢牛のグリル”は、村島さんが好きな米沢牛のフィレ肉を低温で焼き、表面はカリっと仕上げた。黒トリュフが豊かに香るペリグーソースは、ジューシーな赤身肉の味わいに奥行きを与えている。手前にあるエシャロットと赤ワインのコンディメントは、好みで合わせてみて。ガルニチュールは、蕪のローストとピューレ、トリュフが乗せられたトリュフのヴィネグレットで和えたサラダ。


“ピーチメルバ”

“タルト・ショコラ”

山形県の桃と山梨県の桃をダブルキャストにした“ピーチメルバ”や、コポー(=削ったチョコレート)が美しい濃厚な“タルト・ショコラ”と、デザートも料理に負けていない。

村島さんの特別コースには、是非ともワインを合わせたい。ワインペアリング(1万2000円/3種、1万7000円/4種、2万円/5種)や、特別なエクスクルーシブワインペアリング(3万4000円)も用意されている。グラスワインも多いから、悩んだらソムリエールの波多野香織さんに相談してみるのがいい。

左上:“ドゥッツ ブリュット クラシック” 左下:“シャトー・マルゴー パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー 2006” 右上:“モレ・コフィネ ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ レ・ピュセル 2009” 右下:“クレイン・コンスタンシア ヴァン・ド・コンスタンス 2016”

“ドゥッツ ブリュット クラシック”は最初に飲みたいシャンパーニュ。梨やリンゴのアロマがあり、磨き上げられた上品さと複雑さが素晴らしい。アミューズや前菜との相性も抜群。ブルゴーニュでおすすめしたい白ワインが、“モレ・コフィネ ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ レ・ピュセル 2009”。ミネラル感たっぷりでリッチな酸味があるので、鮑にぴったりだ。“シャトー・マルゴー パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー 2006”は、“赤ワインの女王”であるシャトー・マルゴーのセカンドワイン。気品のある香りと骨格のはっきりとした味わいで、黒毛和牛に見事マリアージュする。デザートワインには、南アフリカ最高ともいわれるワイナリーで造られた“クレイン・コンスタンシア ヴァン・ド・コンスタンス 2016”を試してみて。かのナポレオンも愛飲した伝説のデザートワインで、熟した果実の香りとトロンとした舌触りが白眉。

新しく提供が開始されたシグネチャーコースメニュー“ビジュー(Bijoux)”。フランス語で“宝石”を意味する通り、村島さんのクリエイティビティによって、旬材が至宝に昇華されている。いつ訪れても最高の料理が体験できるから、事前に予約して訪れてみて!

●ビジュー(Bijoux) 4万8000円~(時価)
薔薇のソルベ
三種の盛り合わせ
アワビ三種食べ比べ
オマールブルーのショーフロア
自家製パン
アワビと黒トリュフのリゾット
アワビのステーキ
長野県天竜鮎コンフィ
米沢牛のグリル
ピーチメルバ
タルトショコラ
食後のドリンクとミニャルディーズ 

  

 

 
Information

●〈ザ・リッツ・カールトン東京〉エリタージュ バイ ケイ コバヤシ(Héritage by Kei Kobayashi)
住所:東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン ザ・リッツ・カールトン東京45F
営業時間:ランチ12:00~16:00(13:30LO)、ディナー18:00~22:30(20:00LO)
定休日:火・水曜
TEL:03-6434-8711(レストラン予約)
URL:https://www.heritagebykei.com/ja
予約サイト:https://www.tablecheck.com/shops/heritage-by-kei-kobayashi/reserve
※サービス料込み
※メニュー“ビジュー(Bijoux)”は1週間前に要予約

●グルメジャーナリスト 東龍さんの連載、記事はこちら!
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文=東龍 text:Toryu
1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。
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