ワイン好きの彼女を誘いたい! 〈天ぷらとワイン しの〉は天ぷらをアラカルトで、ワインと一緒に楽しめる店
東京・西麻布のスタイリッシュなカフェの店内にある、鉄骨製の階段を上がると現れるのが、〈天ぷらとワイン しの〉。6席のカウンターと奥にある個室のみ。なんと、天ぷらをアラカルトで1品からオーダーでき、ソムリエがセレクトしたワインと一緒に味わえる。今年1月にオープンしたばかりだから、早速、ワイン好きの彼女を誘ってみて!
2023年の1月に、東京・西麻布にオープンしたばかりの〈天ぷらとワイン しの〉。1階のカフェを見ただけでは、2階で天ぷらを味わえるなんて想像もできない。
カフェに入り、階段を上がってドアを開けると6席のカウンターが現れる。席に落ち着くと、まず、料理長の篠 彰喜(しの あきひさ)さんが、今日入荷している魚介や野菜などの“ネタ”を見せてくれる。メニューはなく、豊洲や産地から直送される旬の食材の中から好みのものを選ぶというスタイル。
タケノコや桜エビなど春を感じさせる食材も
天ぷらをアラカルトで、つまり1品ずつオーダーできるのはもちろんだが、和食店の経験も豊富な料理長ゆえ、ほかの料理に仕上げてもらうこともできる。たとえば、タケノコはさっと煮たものと天ぷらの両方で、ホタテは刺身とかき揚げで、などというように、料理長と相談しながら好みの料理をお願いするのが、ここの醍醐味。
もちろん、お任せでもOK。おおよその予算や好みを伝えれば、先付、造り、天ぷら、食事というコース仕立て(1名、1万5000円前後~)で味わえる。今回は軽めのコースから数品と、相性のいいワインを紹介しよう。
造りの一例、“かわはぎの昆布締め”
まずは、春らしさ満載の先付“筍と菜の花のお浸し”が供され、造りの“かわはぎの昆布締め”へ。乾杯からここまでは、シャンパーニュ“ドゥーツ ブリュット クラシック”(2200円/グラス)とともに。シャルドネを主体としピノノワール、ピノムニエがブレンドされた、ふくよかな味わい。場に華やかさを添えるだけでなく、昆布のグルタミン酸、かつおのイノシン酸などの“旨味”のニュアンスと重なり合う。
天ぷらの一例、“季節の海老”1320円~。白ワイン2200円/グラス~
続く天ぷらのスタートは、海老から。先にからりと揚がった車海老の頭を食べ、香ばしさを存分に味わってから、旨味たっぷりの身をいただく。天ぷらは至極、軽やか。聞けば、一緒に味わったときの相性を考え、薄めの衣をまとわせ、綿実油をベースにごま油を加えた油で揚げているという。添えられる塩は、石垣島産の塩に昆布と干しシイタケでとった出汁、魚醬を加えた自家製だ。
そして、ソムリエがセレクトしたワインを天ぷらとともに楽しむのがここのスタイル。今では手に入りにくくなってしまったワインや、グランメゾンの特別な銘柄をバイザグラスで楽しめてしまうのも大きな魅力。
“季節の海老”と、その後の“たらの芽”に合わせたのは、メゾンルロワ“Auxey-Duresses(オーセイ・デュレス)2015”(4900円/グラス)。飲み頃のエレガントなシャルドネを、目を閉じて味わえばかすかにゴマの香り。クリスピーな海老の頭、ほろ苦い山菜という味覚と、春のグリーンなイメージに絶妙にマッチする。
天ぷらの一例、“穴子”
続いての〈穴子〉は天つゆで。天つゆも、蕎麦の返しにザラメを加えた自家製。澄んだ出汁の旨味がふんわりと上品かつ軽やかな穴子の天ぷらに合う。とはいえ、塩でも味わいたいのが心情。塩と天つゆを行きつ戻りつしながら、味わうのが楽しい。
土っぽさをイメージさせる“穴子”には、ドメーヌ ジャック フレデリック ミニュエ“ニュイ サン ジョルジュ 2018”(4400円/グラス)を。ブルゴーニュのピノノワールのまさにお手本ともいえる1杯。余韻が長く、ほのかに土の風味が感じられ、天つゆで味わう穴子と引き立て合う。
天ぷらの一例、“かき揚げ”
小振りの“かき揚げ”を締めの食事として、天丼で味わって締めた。
カウンター6席。店内奥には4席の個室もある
アラカルトでもお任せでも怖くない天ぷらの新店は、プライベート感のある大人の隠れ家。カウンター席は気軽な食事や、2軒めのワインバーとして使いやすい。また、奥にある個室は接待、そして彼女を喜ばせるサプライズなデートにも最適!
●天ぷらとワイン しの
住所:東京都港区西麻布4-2-15 水野ビル2F
営業時間:18:00~24:00(最終入店時間)
定休日:日曜
TEL:なし
Instagram:@tempura.wine_shino(予約はインスタグラムのDMにて)
※サービス料10%別
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ライフスタイルジャーナリスト
美酒と美食はもちろん、ホテル、ビューティー、インテリアなどライフスタイル全般を得意とする。現在はラグジュアリーメディア、ビジネス誌、ホテル専門誌など幅広い媒体に寄稿。美味しいもの探求家でもあり、日々のシャンパーニュは欠かせない。